表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
レベル1鍛冶師だけど、ゴブリン倒すために聖剣を作ります  作者: zephyrusu
第1章 レベル1鍛冶師だけど、ゴブリン倒すために聖剣を作ります
6/119

05話 呪(まじな)いのミサンガの恐るべき効果


 ――目の前に、大量の金貨が積まれている。


 呪いのミサンガの効果が判明し、俺のレベルが上がらないことが確定した日から、3日が経った。

 俺は、呪いのミサンガの効果を甘く見ていた。


 ――この呪いのミサンガの効果は、こう表記するのが正しい。


 【取得経験値-100%】になる代わりに【金運上昇】を得る。


 これが、レアリティ10である最高位のまじない――のろいではなく、まじない――による効果ということが重要になる。


 このミサンガをつけると、とんでもなくお金に恵まれるのである。

 その結果が目の前の金貨である。

 この3日間で金貨100枚近く手に入れた。

 日本円で換算すると1000万くらい。


 いつも通り採ってきた薬草が、10倍の値段で売れ。

 拾ったガラクタがマニアに高く売れ。

 歩いていただけで盗人から荷物を取り返すことになり、貴族からお礼を渡され。

 買った宝くじ(異世界人が広めたらしい)が大当たり。


 もはや恐怖を覚えるくらいの効果だった。


「これは、いわゆる資金チートだけど、、、

 なんだろう、あんなに欲しかったチートなのに簡単に手に入ると逆に怖い」


 だからと言って、ミサンガが外れることはないし。

 もちろん、お金は欲しい。


 なので、俺はこう気持ちを切り替えることにしよう思う


 ――そんなわけで、TUEEE系は出来なくなったけど、お金には困らなくなっちゃったんだぜ。


◇◆◇


「ともかく、レベルが上がらないから冒険者はできない。なら、念願だった魔剣や聖剣を作るため鍛冶師になろう!!!」


 こうして、俺は冒険者を諦め、鍛冶師になることを決めた。

 いい職人がいたら弟子入りも視野にいれるとしても、まずは情報収集だ。

 雑貨屋のおっさんや冒険者ギルドで、何人か職人を紹介してもらったのだが、、、


「この世界の鍛冶師はおかしい!!!」


 この世界の鍛冶は、金属を炉で熱し、ハンマーで叩くなどすることはなく。

 【鍛冶師】のスキルで、MPを消費して武器や防具を作るらしい。

 そして、消費したMPに応じて武器や防具の強さが変動するということなんだと。


 つまり、【鍛冶師】のスキルを持つこと、MP値が高いこと、が鍛冶師としての条件になる。

 【鍛冶師】のスキルは、後天的に得ることはできるらしいのだが、俺のMP値は救いようがない。

 ――レベルが上がらないのだから。


 その他にも、MPについて重要な情報をいくつか聞けた。


 ・MPの回復量はMP最大値に依存するもの、比較的回復が遅い。

 ・MPは一度完全に消費すると、最低でも1週間、長ければ1ヶ月は全回復しない。

 ・魔法は適性がなくても、MPを多めに消費することで使うことができる。


 ――まあ、何が言いたいかと言うと、、、


「レベルが上がらない俺は、MP1で固定だから、鍛冶師にもなれないし、魔法も使うことができないということか」


 こうして、異世界での鍛冶師の夢は潰えた。


◇◆◇


「――さて、これからどうしようか、、、」


 呪いのミサンガのおかげでお金には困らない。

 だけど、そのせいで鍛冶師になることも叶わない。

 レベルが低く弱いため、旅をするには危険すぎるから、異世界観光などもできない。


「てか、【鍛冶師】のスキルに頼るんじゃなくて、俺の中の普通――元の世界の刀匠としての打ち方――で剣を打てばいいんじゃないかな?」


 お金はなんとかなりそうだから、炉の付いた工房を買うこともできるだろうし。

 異世界金属もお金で買える。

 むしろ、ミスリルとかオリハルコンとか、アダマンタイトとかで刀を打てるなら、、、


「爺さんに教わった技術で、異世界金属を使い、刀を打つ。――それはオタクで見習い刀匠である俺として、これ以上はないんじゃないか?」


 もともと、やることはない。

 それにミサンガのおかげで多少、資金がかかったのに後でダメでした、となっても問題ない。


 ――やることは決まった。

 ならば、あとはやるだけだ。


 思い立ったが吉日、だ!!!


ヒロインはもう少し後で出てきます。

今のところ女の子要素は少ないですか、温かい目で読んで下されば幸いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ