ギルドハウス『インカローズ国』
「ひ、姫様?」
私は、ベットにもう一度戻ろうとした時アイビーが恐る恐る話しかけた
とりあえず、やっぱ起き上がろう。おはよう私今心が迷子よ…
「ん?」
「朝食は如何なさいましょうか?」
「…あ」
そういえば、お腹減ってきたような…
いや、本当にお腹減ってきたわ。AWは、食事は出来たけど食事シーンはカットでボタン1つ、一瞬で食べるだけで、満腹度や食事効果だけの為しかしなかったから、私は異世界で生きてるんだなって実感してきたーーー
「「マ、ママぁ〜??」」
「ん?スズ、ランどうしたの?」
「僕たちも」「一緒に食べて」
「「いいぃ〜??」」
「ええ、一緒に食べましょう」
「「やったぁ!アイビーおねがぁ〜い!!」」
「ええ、わかりました。ですが、スズ、ラン。食堂に先に戻りますよ。姫様はこれからお召し物ご用意して準備なさらないといけないですから」
「「わかった!ママ待ってるね!!」」
「ええ、わかったわ」
「では、姫様。メイドの方をお呼び致しますね」
ん?あ、ああ!メイドゴーレム達ね!
「ええ、お願いするわ」
たしかここのお城の掃除、食事などの為にギルドハウス限定NPCをお金で買えたのよね。私は、見た目重視の為このギルドハウスに似合うNPCを雇う為(正確には買うんだけど)現実のお金で課金してお城に似合う強いNPC20体買ったはずだわ。たしかーーー
あ、今アイビー達が、部屋から出てから扉を叩いてから入ってきた白と黒のメイド喫茶で居そうなメイド服を着たメイドの2人が入ってきた
ーーー『ウッドゴーレム』このメイド達の種族。NPCを買う時種族が選べるんだが、レベルとスキルが低すぎるのよ。色んなスキルを持ったNPCを買う時ゲームのお金、ゲームでのお金は『コロ』って言うんだけどコロを使って買ってもスキルが5個ぐらいでレベルも30と低くてすぐ相手ギルドに攻められたら簡単に殺されるNPCなのよ。まあ、レベルが低いからすぐ少ないコロで復活して貰えるんだけどね。私もそこまで防衛の為のNPCを雇う気は無かったんだけど見た目やスキルも雰囲気やらが大事よねって思い。レベル70のNPCを買ったのよね、ここまできたら普通のNPCより強くして敵プレイヤーをびっくりさせてやろうと思い。相手を拘束する状態異常にさせる魔法[樹魔法]を覚えさせ相手を拘束させ邪魔させて私達が倒すってことをよくしてたわ
それに、このメイド達は見た目人型の木で作られたゴーレムであり器用だから、生産系上位スキルの[料理師][農業師][裁縫師][鍛冶師][飼育師][細工師]と初期スキルの[回復魔法]を高めにスキルレベルを上げさせ私や使い魔達が交代で城に戻り体力、武器、防具を回復してもらってたの。体力は[回復魔法]で、武器、防具は生産系のスキルで耐久度をすぐ回復させてくれるサポート型のゴーレムなのだ。無駄に課金をしたから元々の防御力が高いゴーレムに器用と魔力量を上げさせ、メイド服は特注で器用アップと魔力自動回復が付いておりトッププレイヤーの攻撃を一撃耐える時があるほどなの
あ、いつの間にか着替え終わってる。考え事をしてる間に着替えさせ髪の毛を整えさせてくれてありがたいものね。メイド達にお礼してメイド達が一礼し部屋から出た後(ゴーレムだから喋れないのよね)、私は鏡の前にいた
大きい鏡に、身長165ぐらいの美少女がいる。白にほぼ近いプラチナブロンドが腰まであり、真っ白なシミ1つない肌で、二重がはっきりとあり大きな真っ赤ではなく暗めの赤の瞳、前髪は顎ぐらいの長めで真ん中で流して分けて毛先が内側にくるんとしている。髪型はやや上に結んだハーフアップで結んだ髪の毛と下ろしてある髪の毛をキャバ嬢みたいな巻きすぎず程よく緩く巻かれた美少女がいる
「………綺麗」
ドレスは、真っ赤なコルセットにフワッとした前は膝上で後ろが足首まである長さの真っ赤なロードレスだ。ヒールブーツは黒で膝まであり、中指差しタイプの黒のレースグローブで肘まであり所々に赤の薔薇が描かれていた
「たしか、この装備すべて私の普段本気の戦闘以外で着る装備の1つだわ…。この胸元にあるネックレスも、イヤリングも、指輪も、頭にある薔薇の髪飾りも…たしか、ギルドハウスに置いといていたからメイド達が勝手に耐久度治してくれるのよね」
シンプルに小さめのダイヤが3つ縦に並んだネックレス。イヤリングも揺れるように3つ並んだダイヤ。指輪は、ルビーで薔薇の形に加工されており、髪型は、服装、アクセ合わせても派手に見えなくバランスが取れた姫様が出来上がっている
「これが私?ローゼなの?やばいわね。綺麗だわ、髪の毛も艶々、肌も艶々、シミもクマも何処にないわね」
本当綺麗すぎない?本当に人形みたいね。頑張ってキャラメイクしてよかったわ。この世界にきて美少女になれたんだから来て良かったと思っちゃう。いや、思う。これで彼氏作り放題じゃない。異世界万歳だわ!!!ローゼに万歳ね!!!
「さて、そろそろアイビー達の所に行かないと、食堂は一階にあったわよね」
私は寝室から出て城の一階に向かったーーー
「本当に豪華ね……なんなの全部がキラキラしすぎて目が痛いわ。この廊下の壺の代わりに置いてあるガラスケースの中に武器やら宝石を飾ってるなんて、全部売ったらいくらになるのかしら?泥棒でも来たらどうするのよ?すぐ盗られちゃうわよ」
ーーーこのギルドハウス『インカローズ国』を買って作った時見た目こそ大事よね!と、また馬鹿みたいに課金して無駄に豪華に!リアルに!ってギルドハウスにお金かけてたわね…
お風呂とかも、私の部屋にもあり、大浴場もあってマーライオン代わりにドラゴンの口から温泉がでたり、お客さん(フレンドだけども)が来た時の為の豪華な客間が何部屋かあり、夜会用やパーティーでもする様な大きなダンスホールがあり、調理場も凄かったよね?レンジやら電気コンロみたいな魔道具(ゲームではそう呼ぶ)がいっぱいあり、それにメイド達が農業や調合の為の畑、牧場もあり牛、豚、鶏やらに似た動物が城の後ろあったよね?庭にわ薔薇メインで沢山咲いており、色んな細かい事にお金をかけたわね・・・
東京ドーム6個分ぐらいある島に三個分の湖が真ん中にありその中央に南の草原から城に向かって橋があって1.5ぐらいの二階建てで横に広くカタカナのコの字を左回りした城が入り口があるのよね。何処ぞの宮殿みたいな白やら金やらキラキラな城なのよこれ
「広いわね…まあ、メイド達がゴーレムだから疲れもしないから不眠不休で仕事できるからいいのかもね。ありがとうメイドさん」
この浮城のギルドハウス『インカローズ国』をなんでここまで大きくしたというと、ギルドハウスの中では使い魔、召喚獣を全員呼べるのよ。普通使い魔、召喚獣達は、1プレイヤー扱いされ、6人パーティーだから私を抜いて5人しか出せないのよ?だけど、使い魔10人(スズとランは2人で1人)出せるし!召喚獣は今出してないけど、召喚獣全員呼べるとか!ギルドハウスでみんな呼んでギルドハウスを歩き回りながらみんなの行動を見て楽しむ為に課金しまくったわ!だから、みんな自由に過ごしてもらうためにここまで大きくしてしまったのね…
「はぁ……。いくら課金したのかしら?うん、考えたくないわね…」
それに、この浮城には、4つのエリアがある、西と、東は森があり、城から出て目の前の南エリアには草原がある、そして城の後ろにある北エリアには大きな山があり所々に洞窟があり、1つは地下に向かう洞窟があって訓練場がある。どんなに暴れても壊れないようになっているわ。そこでよく、フレンドと戦ったわね
「にしても、本当に全部がリアルね…歩く度ヒールの音や、窓からの風も肌に感じるし、太陽からの光で影が出てて、とてもゲームだと思えないわ…リアルすぎて本当にここに私がいるみたい」
私は、本当に『アナザ』に来たのね…
窓から顔を出して南の島に居そうな野生の鳥が鳴いていたり。草とか木の葉っぱ一枚一枚あって風に揺れている
「何回も嫌でも、ここまでリアルだとゲームだと思えなくなってしまうわね…この世界に私1人だけ来たのかしらね?小説だと勇者とか後から転移されたりとかで友人と再会とありそうなんだけど、誰か地球人に会えたらいいんだけど…。ん?もし、ここがゲームの世界なら王国とか今まで行った街や景色がリアルで見れるのよね?」
本物のドラゴンとか、獣人、エルフとかファンタジー定番の人々にも会えて話せて触れる!さ、触れる!?
「はっ!?王国の冒険者ギルドのギルマス、アレスさんイケメンだったなぁ〜。・・・て、ことは?ことは!?アイビーがゲームのままの姿でイケメンだったから、この世界のイケメンNPC達もそのままかも!?やばい!なにそれ!テンション上がって来たわ!お話も出来て触れるんでしょ!?そして、今私はローゼ。超絶やばい美少女。なにこれ、私の時代が来たわ!!!」
これで、私にもきっと素敵な王子様に会えるはずだわ!!今すぐ行くから待っててね!アナザの住人様方!!
「よし、とりあえず急いで食堂行って朝食食べたら飛べる誰かを連れて行こうかしら?ん〜誰をよぼーーー」
「姫様!!」
「ん?」
誰かに呼ばれて振り返ってみたら、廊下の先に銀髪のイケメンが笑顔で手を振りこっちに走ってきた。そしてさっきから彼の後ろにあるブンブンしている物はーーー
「……ケモミミ?」
そう、髪の毛と同じ色の頭に耳があり、お尻からも尻尾が生えていた
「え、この姿たしか…。ファン・りぃっ!!??」
「姫様だー!!」
え!もの凄い速さで私の目の前までくると、抱きついて来たのだ、このケモミミイケメンが!
「姫様!おはよう!」
抱きついて離れたと思ったら海の様な深い青の瞳を細めて、笑顔で挨拶してきた銀髪のウルフカット、耳も尻尾も同じ色で服装は、グレーのTシャツに黒のズボンでヤンチャな感じの高身長のイケメンーーー
「『フェンリル』のナズナよね?」
「おう!そうだぞ姫様!!」
彼は、『フェンリル』のナズナである