その頃……
「『マッドワ村』か……」
「ロウガルさんは、俺の村の事知ってるのか?」
「聞いた事があるが……場所が大体しかわからない…」
「そうなの?何処らへんにあるのかしら?」
「知ってるのは、聖国領地と王国領地の間にある『迷いの森』を超えた山の先ってぐらいしかわからないな…」
「迷いの森って妖精が住んでる所よね?」
「知ってるのか?そうだ、その森に入ると遭難するらしく、その森に住んでる妖精の所為なのだろうって言われている」
「そうよね…」
『迷いの森』は、ゲームで入った事があるわ。森の奥に泉があり、その泉には確か幻影の精霊『ラビリンス』が住んでいたはず……ラビリンスは、ヨツバと同じ『精霊王』なのよね。ヨツバは、大樹の精霊なのよ?
「ラビリンスね……」
「ラビリンス?ローゼは何か知っているようだな?」
「ええ、あの森には精霊王が住んでるのよね…」
「精霊王だとっ!?そうなのか!?」
「昔に、行ったことがあってね?その精霊王に会ったことがあるのよ…」
『迷いの森の異変調査』ってクエストがあって、迷いの森に悪魔が居てその悪魔を倒すクエストなんだけど、流石迷いの森って名前だから道に迷ったわ…
「精霊王なんか、そんなに会えないだろ……」
「そうよ?滅多に姿を現さないって言うわ」
その通り、妖精や精霊も滅多に人に姿を見せないのに、精霊王なんかもっと姿を現さないわ。ラビリンスに会えるのなんて凄いレア度の高い果物を泉の近くに置いとくと出てくるのよ?それで、プレイヤーがこの泉に何かあるだろうと思ったんだが何も起こらず、何でこんな所に泉があるんだろうってプレイヤー達が話していたわ。それで私がたまたま空腹度が減ってきてレアの果物を食べようとして落とした瞬間現れて驚いたわ…
「だよな…よく会えたよな……」
「本当よね…私もさすがに驚いたわ…」
「そうなのか…それでな、その森の奥の山を越えるとマッドワ村があると聞いたな…周りの森や山には高ランクの魔物が多く住んでいるからな。よく魔物の情報が流れてくるよ」
「そうなのね…分かったわ。とりあえず私達は、迷いの森に向かってみるわ」
「ああ、そうすればいいな。役に立ったならば良かったぜ」
「ええ、十分だわ。ロウガルありがとね」
とりあえず今いる王国は、ディオザトュ大陸の南西に領地があり、聖国は南東に領地があるわ。私達がいるスカハイ港街から迷いの森に行くには、聖国領地方向の南東に向かえばいいのよね
「ロウガルさん!えと…ありがとうございました!」
「ああ、アレクも頑張れよ!」
「は、はいっ!」
「ローゼ達も大丈夫だと思うが、アレクの村に向かうなら気をつけな!」
「ええ、ロウガルありがとう」
「姫は、僕達が護りますから大丈夫ですよ」
「…ん」
「あははっ!そうだなっ!立派すぎる護衛が居るからな!」
「ふふっ本当に2人は立派な護衛でしょ?じゃあ、またこの街の近くに通ったら寄るわね」
「ああ、じゃあなっ!」
ロウガルと別れて、私達は冒険者ギルドを出た
「それじゃあ…私達はこれからこの街を出て南東に向かえばいいのよね?」
「ええ、そうなんですが…馬車を用意しなくていいんですか?」
「あら、レンどうしてかしら?」
「姫を歩かせるのも嫌なんですが…アレク君も歩き疲れてて余計に時間もかかりますよ?」
「あ…すいません…体力がなくて…」
「ああ…アレク君は気にしないでいいわ。どうしましょ?馬車は、あった方がいいよね…」
「ギルドで馬車を買える所を聞いてみましょうか?」
「そうね」
私達は、馬車が買える所がないか聞くためにまた冒険者ギルドに戻った
ーーーーーーローゼ達がディオザトュ大陸に着いた頃、スリモアトュ大陸に2人の姿がみえた
「カンナ様?あれは何かニャ…?」
「あれは、『世界樹ユグドラシル』なのじゃ」
「わぁ〜大きいニャッ!!」
「そうじゃのぉ、あの見える大樹の所にエルフが住んでるのじゃ」
カンナとシーは、ローゼに任された任務を遂行するため、スリモアトュ大陸に来ていた。この大陸に着いてから2人はその場から世界樹を見ていた。大陸の中心あたりに世界樹が立っており、大陸の端からでもよく見える
「エルフが住んでるニャか…?エルフから、情報を聞くのかニャ?」
「そうじゃ、エルフは長く生きるからのぉ色々詳しいじゃろ」
「じゃあ、世界樹に向かって行けばいいのかニャ?」
「そうじゃな…だが、その前に…」
「そうニャ。そこに隠れてる奴をどうにかするのかニャ?」
2人の近くに複数の潜んでる者たちに視線を向けている
「貴様らは、わらわ達に何か用なのかのぉ?」
「場合によっては、敵とみなすのニャ!早く姿を出すのニャ」
「「「ーーーっ!?」」」
「早よ出んと攻撃するのじゃぞ?」
「まっ!?待ってくれ!今出てくるから待ってくれっ!!」
「ほお……獣人じゃな?貴様らはわらわ達に何か用なのかのぉ?」
茂みの中から、虎族の獣人の男性3人が姿を出した。獣人には、二種類の姿がある。1つは人間の姿に耳や尻尾、一部の獣人特有のが生えている。もう1つは、全身が獣の姿をしてる獣人がいる。目の前にいる獣人は、全身が虎の姿だ
「いやぁ…見ない獣人の姿を見つけてよ?警戒してたんだよ」
「ああ、お前らは?狐の獣人か?そこの子供も獣人なのか?」
「ふんっ貴様らに言う義理はないのじゃ」
「そ、そうか…それでよ、お前らなんで此処にきたんだ?」
「そうだぞ!なんか大きな鳥から来たじゃねえか!」
「怪しいんだよっ!」
「んー。どうするかのぉ…?」
カンナは、3人組の男に聞かれた事に答えようか迷っている
「あのニャ?カンナ様…?」
「シーよ、どうしたのじゃ?」
「あの3人組にも情報を聞いてみたらいいのニャ?何か知ってるかも知れないニャ」
「そうじゃのぉ…わかったのじゃ。おいっ!」
「なんだよ…」
カンナは、シーに言われて3人組に答える事にした
「わらわ達は、ある方の為に此処に来たのじゃ」
「なにっ!?また、お前らは俺らの仲間を奴隷にするのかっ!?」
「お前らもかっ!?」
「同じ獣人としてそんな事をするのかよっ!?」
「うるさいのぉ……」
「カンナ様落ち着くニャ!あの〜あなた達は、シー達を誤解してるニャ」
「嘘つけっ!」
「そうだ!そんな事を言ってまた捕まえるんだろ!?」
「そんなのに騙されるかっ!」
「うるさいのじゃっ!!!」
「「「ーーーっ!?」」」
シーが3人組の誤解を解こうとしてるのに、嘘だと言われてカンナが怒鳴った
「何故貴様ら程度を奴隷にするのじゃ?猫なんていらないのじゃ。だから黙るのじゃ」
「「「ーーーひっ!!」」」
「カ、カンナ様ぁ〜落ち着いてくれニャ〜」
「ふんっ」
カンナの殺気に、3人組は尻尾を股に挟んで震えていた。シーは、どうにかカンナの怒りを宥めていた
「あのニャ?話を聞いてくれるニャ?」
「「「ーーーっ」」」
「はぁ…まだ怯えてるニャ……」
「ふんっ弱いのぉ…」
「にゃはは…」
「そ、それで?お前らは何で来たんだよ…」
「ニャッ!やっと話を聞いてくれるニャ!」
「さっきも言ったじゃろ?ある方の為に来たんじゃと」
「え、えと…ある方?そのある方の為に此処に来たんだよな?」
「そうだと言ってるのじゃ」
「にゃはは…えっと、ある方に任された任務でここに来たのニャ」
カンナに任せても無駄だと思ったシーは、自分が3人に説明をする事にした。シーは、カンナの手伝いってローゼに頼まれた理由はこの事なのかと今思っている…
「そ、その任務は…」
「奴隷狩りとかでは、ないんだよな…?」
「そうだニャ!違うニャ。シー達は、ただこの大陸に何があるか知りたかっただけニャ?」
「そうなのか…」
「そうじゃぞ?勝手に勘違いするな」
「あ、すまない…ほら、お前らも謝れ!」
「「すまない…」」
「大丈夫ニャ!誤解が解けてよかったニャ!」
「ふんっ」
「にゃはは…それで、何にそんな警戒してたのニャ?」
「それはーーーーーーーー」
カンナとシーが何かに勘違いをしていた事を3人組に教えてもらった
「奴隷狩りかニャ?」
「そうなんだよ……ディオザトュ大陸から来る奴らに仲間が捕まって無理矢理奴隷にされているんだ…」
「ほお?そんなに貴様らは、簡単に捕まるのかのぉ?」
「ち、違うんだっ!!」
「俺らは、そんな簡単に捕まんねえっ!!」
「あいつらは……『七つの大罪』の奴らなんだよ…」
「何じゃ?その奴らは?」
「あいつらはーーーーーーーーーー」
「あーっ!!!何でこの女はこんなに美人なのっ!?ああああああっっ!!ムカムカするっ!!」
「「「「「ーーっ!?」」」」」
3人組から話を聞いてた時、何者かがカンナ達に向かって大きな声で叫んだ
「え…誰だ…?」
「あああああああっ!!ムカムカムカムカするっ!!本当にムカつくっ!」
「シー。今の気づいていたのじゃ?」
「いいえ、気づかなかったのニャ…」
「ねえ?ねえ?本当にムカつくよね?何でそんなに私より美人なのぉ〜?」
「貴様は何者なのじゃ?」
「え?私はねえ〜『嫉妬のジェラ』よ?」
嫉妬のジェラと名乗った女は、下半身が魚の人魚族だーーーーーーーーー




