守りたい花
「ーーーーそうなのね、わかったわ。アレク君ありがとう」
「い、いえ…」
あれから、アレクからディオザトュ大陸にある国の事などについて教えてもらった
「ブロッサム帝国以外知らない国ばかりね…」
「そうですね。初めて聞く国ばかりでございます」
「あ、後アレク君、異世界人とかって知ってる?」
「あ、はいっ!伝説の方々ですよね。昔からの言い伝えで語られた伝説の人物ですね?」
「そうなの?それについて教えて?」
「えっと…俺も村の村長から聞いただけで、詳しくはわからないけど、昔この世界に現れたもの凄い強い人達が居たけど突如姿が見なくなったってぐらいでしか知らないです…」
「それって1000前かしら?」
「わかりません……大きい街や国とか長く生きてる種族なら知ってる人とか居そうですけど」
その伝説の人物は、多分プレイヤーね。国の図書館とかなら過去のプレイヤーの話が分かるはずだわ
「そうね…聞いてみるしかないのね…」
「すいません…役に立てずに…」
「大丈夫よ。今の情報以外でもアレク君には感謝してるわ」
「はい……あっ!最近帝国で『勇者』の召喚が成功したって話を聞きましたよ?」
「…っ!?勇者って異世界から呼ぶやつよね!?」
「あっ…えと…そうです。今、勇者の召喚が成功して他の国が警戒してるって他の人から聞きました」
『勇者』は、最初の種族を決める時にランダムで出てくるレア種族だ。勇者になったプレイヤーは、最初ゲームを初めると、この世界の住人に召喚された設定になるわ。まだ、勇者を召喚する儀式があったのね!もしかしたら地球人かもしれない!ちょっと会ってみたいわ
「何で、他の国が警戒してるの?異世界人って伝説の人物何でしょう?」
「それが過去に勇者を召喚して、帝国が勇者を使って他の国に戦争を起こしたらしいです。帝国って人種差別が酷いらしく人族以外を毛嫌いしているらしいです。あ…聖国も人種差別が酷くなって来たから、帝国と聖国って裏で手を組んでるんじゃないかって噂です。それに毎回召喚された勇者ってもの凄く強いらしいです」
「なにそれ……普通、勇者って魔王や邪神を倒す英雄じゃないの?」
「え?魔王を倒すんですか?魔族の王は優しい人って聞きましたよ?」
「そうなの?…あっ!確かにゲームの設定には無かったわね…」
「ゲーム?セッテイ?」
ゲームでは魔族の国の魔王は、普通の王様だったわね。それにしても、帝国と勇者怖いわね……やっぱり会いたくないわ…きっと、この世界に来て力があるからって天狗にでもなって居そうだし…それに、私の家族に何かあったら怖いわ
「あはは…こっちの話よ…。よし、大体はわかったわ、アレク君ありがとう。とても助かったわ」
「いえ…役に立てたなら嬉しいです…」
ふふふっやっぱ、アレクは美少年よね。頬を染めて喜んでる姿イケるわ。身長は、スズ、ランより高く150以上だから中学生ぐらいかしらね?本当にこれからの成長に期待だわ
「姫様。これから如何なさいましょうか?」
「そうね……アレク君はどうする?」
「えっと…多分村は無事じゃないと思いますが、村に一度行って確認はしたいですね…みんなのお墓とか立てたいし…」
アレクの村は、魔物に襲われたのよね。だから、村の確認はしたいよね
「そうだね…じゃあ、私が連れて行ってあげようか?」
「え…でも…姫様が外に出ていいんですか?それに、これ以上迷惑掛けるには…」
「大丈夫よ、私もディオザトュ大陸に行きたいからね。…それに、アレク君はどうやって村に行くのよ?盗賊の船使ったとしても1人じゃ厳しいでしょ?」
「うっ……お、お願いします…」
「よし、決定ね。じゃあ、悪いけど先にアレク君は部屋に戻ってもらえる?村に行く日が決まったら伝えるわ」
「わかりました…では、失礼します」
アレクから情報を貰って、先に部屋に戻ってもらい。今会議室には、私と使い魔だけになった
「みんな分かったと思うけど、私達は1000年後のアナザに来たみたいね」
「姫サマ。1000後に島ごとワープしたのデスゾヨ?」
「そう、多分その影響で防御システムや浮島が機能しなくなって海の上にあるんでしょうね」
「そうなのじゃな…姫様これからわらわ達はどうするのじゃ?戻る方法でも探すのかのぉ?」
戻る?私は戻りたいのかな?いや…別に戻らなくてもいいわ。両親も居なければ、友達や恋人もいないで仕事ばかりの人生だったし、今は家族がいる。血は繋がっていないけど、私が育ててきたのよ?私の子供みたいなものよ!だからーーーーーー
「ん〜そうね……先に、情報収集かしらね?」
プレイヤーの事、勇者、1000年でこの世界が変わった事について調べたいからね
「俺、情報集めるの苦手だぞっ…」
「「僕達もぉ〜」」
「大丈夫よ、3人には他の事をお願いしたいんだけどいいかしら?」
「「「うんっ!!」」」
ナズナ達みたいに情報収集するの不得意な人もいるからね
「じゃあ、これからの事で私のお願い聞いてくれる?」
「姫様。私達に聞かなくて結構です。命令してくれれば私達は姫様の為なら何なりとします」
アイビーが言った事にみんなが頷く
「あっ…でも、うん。ありがとう。でもこれだけは言わせて、私にとってみんなは大切な家族よ」
私の家族って言葉にみんなが笑顔で頷く、なんか恥ずかしいわね。喜んでくれたって事でいいかしら?
「じゃあ、それぞれに任務を命ずるわね」
ーーーー守る為にこの世界で生きてやる
「まず、この島に『不死鳥・ニクス』『海竜・レヴィア』『幻影霊・クラウド』あと『妖精猫・シー』を出すわ」
「おおっ!久しぶりに姫様の召喚獣に会えるぞっ!」
「「おお〜!やったぁ!」」
「姫。理由を聞いても?」
「レヴィア達には、島を護って貰うわ。何人か情報収集として島から離れるから島の防衛を強化しようと思ってね」
レンに理由を聞かれて理由をみんなに言ったんだけど、島を護って貰いたいのよね。召喚獣達は、倒されても魔力になって私に戻ってくるからまた召喚すればいい事だし。もし、島に強敵が現れ召喚獣がやられれば私が分かるから島から離れていてもすぐに戻れるわ
「それと、みんなにこれを渡すわね」
「これはワシらの城の『ギルド・キー』デスゾヨ?」
「そうよ、私とロベリアしか[空間魔法]スキル持ってないでしょ?これに魔力を流せば城にいつでも戻れるわ。壊れたりしないから戻りたい時に帰れるわ」
『ギルド・キー』は、魔力を流せばいつでもギルドハウスに帰る事ができるアイテムだ。これがあれば使い魔達は帰りたい時に帰れるからね。ギルドマスターには、この鍵を作る事ができるから、ギルドメンバーとかにあげる物なんだけど私は、みんなに渡した
「それで私は、アレク君が住んでいた村に行くわ」
「姫様。必ず護衛を連れて行ってくださいね?」
「わかってるわ。護衛として連れて行くのはアザミとレンにお願いするわね」
「わかりました。必ず姫をお護り致します」
「…わかった」
アザミとレンは、私と一緒にアレクが住んでいた村に行く。護衛を連れて行くのはみんながうるさいから連れていく。なんで、アザミとレンにしたのは人族に見えるし人間に対して普通に接してくれそうだからよ
「スズ、ランとナズナは召喚獣達と島の見回りして貰いたいわ」
「いいぞっ!走り回ってればいいんだなっ!」
「「みんなと遊んでもいい??」」
「ええ、いいわ。遊びながらでもいいから警備の方をよろしくね」
スズ、ランとナズナは、情報収集みたいな事が苦手そうだから召喚獣と見回りって事にした
「ロベリアには、使える魔道具の作製と盗賊が乗ってきた船をメイド達と改造して使えるように作り直してくれる?」
「わかりまシタゾヨ」
船は、何かに使えるでしょう
「ヨツバは、畑と森や島の管理をお願い」
「うふふ、わかりましたわ」
自然大事!島の場所が変わって今は大丈夫だけどこれから影響が出るかもしれないからね。ヨツバのスキルで管理をお願いした
「カンナには、『妖精猫・シー』とニクスに運んで貰ってスリモアトュ大陸に行って欲しいの。あの大陸には、色んな種族の村があってね、色んな村を巡って何か情報がないかシーと調べて欲しい」
「わかったのじゃ、任せるのじゃ!」
スリモアトュ大陸には、ゲームで行った事があるが、色んな種族が集落を作って生活をしている。今は、1000年経ってるからなにか情報があるかもしれない
「ハイドとリンドウは、帝国で勇者の召喚の事と召喚された勇者について調べてきて。特に勇者の事をお願い。私達の敵になるかもしれないからね…」
「了解」
「おう!オレらに任せな」
「2人にも、ニクスに頼んで運んで貰ってね」
2人には、今知ってる情報の中で帝国と勇者が危険な気がするから情報を集めてもらう。ハイドは、お喋りが得意そうだから色々聞き出してくれそうだし、リンドウも真面目だから慎重に行動してくれそうだわ
「最後にアイビーは、皆んなが集めた情報をまとめるのと、私の代わりに細かい指示を[念話]で連絡し合ってくれる?」
「畏まりました」
「あと、牢屋に居るおじさんから情報収集をアイビーに任せるわね。情報を絞りとったら実験に使いたいんだけど、復活魔法と回復魔法が効くのか実験してもらえる?あと、『復活の指輪』とアイテムも金庫にあるからお願い」
「お任せくださいませ」
アイビーには、みんなの統括とガルガで実験のお願いを任せた。実験は、みんなが倒されても復活できる保険が合った方が安全だからね
「それで、みんないいかしら?では、作戦会議は終わりだから解散で、明日からお願いするわね」
「「「「はいっ!!」」」」
これで作戦会議は終わり。終わった後みんなそれぞれの任務について話し合っている
私も今から召喚獣達を呼ぼうかしらね…
ーーーーーーこれから、忙しくなりそうね