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堕ちた浮城の薔薇姫  作者: じゅんじゅん
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1000年後の世界『アナザ』





「海に着いたわね」

「…ん」

「ギャオ!」

「じゃあ、レヴィアに乗せてもらおうかしらね」

「…俺も」

「ギャオ!ギャオ!」

「レヴィアありがとう。失礼するわ」

「…ん」


海に着いた私達は、レヴィアの背中に乗せてもらった


「ん?アザミ?これは何かしら…?」

「…落ちない」

「私は、落ちないわよ?」

「…いいの」

「あ、そう…まあいいわ。行きましょう」

「ギャオ」


背中に乗った私は、アザミに後ろから抱き締められていた。アザミは、私が落ちない様にって言われたけど、男の人に抱き締められて頬が熱くなる


海に入ったレヴィアは、優雅に島の近くで泳いでる


「レヴィアどう?気持ちいかしら?」

「ギャ〜オ」

「うふふ、良かったわ」

「……ふぁ〜。…寝る」

「あ、ちょっ!アザミ!?」


アザミが欠伸をしたと思ったら、私の肩に頭を乗せ寝始めた


「……」

「ね…もう寝たの?はぁ、もういいわ」

「ギャオ?」

「まあ、のんびりしましょ」

「ギャオギャオッ!」


私は、レヴィアの背中でアザミの寝息を聞きながら景色を楽しんでいた


この海の先に大陸があるのよね?ゲームの世界ならアレク達が来た方向に「ディオザトュ大陸」があるのよね?私の他にプレイヤーは居るのかしら?


「居たらいいんだけど…私は、フレンドとそんなに仲良くなかったから、プレイヤーが居たとしても気にならないわね」


フレンドのほとんどが、生産系のフレンドばかりで、武器や防具を頼むぐらいしか話さないから、仲がいいってわけじゃない


「もし、高レベルのプレイヤーに会って敵対でもされたら……」


背中に冷や汗がかいてきた。敵対され殺されるかもしれない、この世界で死んだら生き返らないかもしれない。それが怖いから、あまり会いたくないわね…


「……大丈夫」

「ーーっ!あら、起きてたの?」

「……ん。姫様…俺ら…守る……」

「あ…そうね、アザミありがとう」

「…ん」

「ギャオ!ギャオギャオ!」

「レヴィアも守ってくれるの?うふふ、レヴィアもありがとう」

「ギャオッ!」


アザミ達が、私を励ましてくれる。そうだわ、私には使い魔達がいる。家族がいるわ!だから安心だと思う。私の家族は、強いんだもの。だからーーーー


「私も、みんなを守るわ」

「…ん」

「ギャオ!」


決心する。私は、『インカローズ国』の主人として私の家族達を何が何でも守ってやる。敵対する者は、容赦なく潰すわ。同じ人であっても躊躇なく倒してやる



ーーーーあれから、アザミがまた寝始め。レヴィアと海の散歩を楽しんだ


《姫様。何方にいらっしゃいますか?食事の用意が出来ました》


アイビーから[念話]で、夕飯の準備が出来たと連絡がきた。[念話]は、知り合いなら相手の頭の中に会話をする事ができ、使い魔全員が使える


《レヴィアとアザミで海の散歩してたわ。今から戻るわね》

《畏まりました。お気をつけてお帰りください》

《ええ、わかったわ》

「レヴィア帰るわよ」

「ギャオッ!」


アイビーと話し終わり、レヴィアに島に戻ってもらい。アザミを起こして、手を繋いで城に戻った





ーーーーそれから、食堂に着いた私達は、スズ、ランとナズナにレヴィアと遊びたかったと駄々をこねられ、アイビーに3人が怒られ、ハイドに笑われていた。食堂には使い魔全員が揃っており、会議の後何をしたか話していた。私は、ロベリアも食事が出来る事に驚いていたが、ゲームの中で使い魔に一定時間ステータスが上がる食事をあげていた事を思い出し、気にしなくなった


食事が終わり、私はみんなに挨拶をして食堂から出て部屋に戻る。メイド達にお風呂と着替えを手伝ってもらいベットに寝っ転がっていた


「はあ……元々庶民だから、メイドに世話をされると変な感じになるわね…。慣れると思うけど、駄目人間になりそうだわ…」


今の服装は、ピンクの膝上の胸元にリボンがあるワンピースタイプのランジェリーだ


「こんなの今の顔じゃなきゃ似合ってなかったわよ……」


今のローゼだからこそ似合うが、前の私には恥ずかしくて着れない


「明日は、アレク君にこの世界について聞いてみて、これからの事を考えましょ。私の考えた事が合ってるなら浮島だったはずが、海の上にいないんだもの……」


私は、疲れていたのかベットに入ってすぐ考え事の途中で寝てしまったーーーー






ーーーー朝、鳥の鳴き声で目を覚めた私は、メイドに着替えを手伝ってもらい。メイドの案内でアレクの部屋に向かい、扉の前にいた


コンコン


「アレク君、今起きてるかしら?」


ガチャッ


「あっ!ロー…あ、姫様。お、おはようございます!!」

「おはよう。アレク君、ローゼでもいいわ。それに敬語じゃなくても気にしないわよ」

「は、はい…あ!うん!」

「うふふ、今から食堂に行くけど一緒に行かない?」

「はい!…あっ!うん、行く!」

「じゃあ、行きましょ」


アレクの部屋に来たのは、朝食を一緒に食べようと誘う為に来たのだ。今は、アレクと一緒に食堂に向かって歩いている


「昨日は、ゆっくり休めたかしら?」

「あ、うん!昨日初めて食べたご飯があったんだけど美味かったし、お湯に浸かるのも初めてだった!」

「気にってくれたかしら?」

「うん!気にったよ!メイドさん達は、ゴーレムだったし、昨日だって骸骨の魔物呼んでたからローゼさんは召喚士なの?」

「んー、そんな感じかしらね?この城に居るのはみんな私の家族だからね」

「え、昨日の尻尾のお姉さんに執事の男の人も魔物なの!?」

「魔物って言うか…従者なのかな?」

「へえ、ローゼさんって凄く強いんだね!」

「まあ…あ、食堂に着いたわね。行きましょ」

「うん!」


食堂に入ってみたらみんなが居て、挨拶をして席に移動しようと思ったのだが、アレクが口を開け固まっていた


「どうしたの?」

「えと……」

「あ、みんな私の家族よ!紹介するわね」



ーーーーアレクに一人一人紹介して席につき、朝食にしたんだけど、アレクが緊張しているのか終始動きがぎこちなかった


まあ、みんな美形だからね。私もキラキラしていて眩しかったもの


「アレクっ!これとこれもうましいぞっ!」

「あ、はいっ!」

「これあげる〜」「これも〜」

「あ…ありがとうございます」

「スズ殿、ラン殿!好き嫌いするな」

「「あげただけだも〜ん」」

「うふふ、楽しそうですわね」

「…ん」

「オオ!アレクはよく食べマスゾヨ!」

「あははっ!オレもおもしれぇから飯上げてくるわ」


お客さんが来るのが久々だから、みんなアレクに構ってくれるわ。スズ、ランは嫌いな物ばかりアレクにあげてるし、ハイドもアレクで遊んでるよ……


「ハイド、そんな量食べれないですよ?」

「はっ!レン何言ってやがる。此奴はいけるはずだ、な?」

「はい…た、食べれます……」


まあ…アレク頑張れ…





「ごちそうさま」

「「「「「ごちそうさま」」」」」

「ご、ごちそうさま……」

「アレク君、だ、大丈夫かしら?」

「ローゼさん、大丈夫です……」

「本当に…?」

「はい…美味しかったですし」

「あ、そう…」


食事が終わり、アレクはお腹がいっぱいなのか苦しそう…


「姫様。これから会議室で集まり会議でよろしいですか?」

「ええ、アレク君も連れて行くわ。だから、一時間後に会議室でみんな集合でお願いね」

「「「「「はい」」」」」





ーーーー食後の紅茶を飲んだ後、会議室には使い魔達とアレクが席に座って集まっていた


「それじゃあ、昨日の会議の続きをしましょう。アレク君に協力してもらいたいんだけど、この世界はアナザで合ってるわね?」

「ん?あ、はい。アナザですよ?」

「そう、今の王国の名前は?」

「えっと…『アピア王国』です」

「え…?『アイアム王国』じゃないの?」

「アイアム王国って何ですか?今は、アイアム王国ですよ?」

「待って……その、アピア王国は「ディオザトュ大陸」にあるのね?」

「そうですよ?」

「アレク君…今何年なの?」

「今は、3222年です」

「「「「「ーーっ!?」」」」」

「……アイビー。城にプレイヤーが攻めてきた日は何年だった?」

「はい。あの日は2222年でした」

「1000年経ってる……?」

「そうですね姫様。1000年経ってますね」


アレクにこの世界『アナザ』について聞いてみたが、王国の名前が違くて今は何年か聞いてみたら、ゲームの『アナザ』は2222年の設定だったのに、アレクから聞いたのは1000年後の3222年の世界だったと知って私と使い魔達は、真剣な顔になる


1000年後の世界に私は来たのね…


「ろ、ローゼさん?何かありました…?」

「あ、アレク君大丈夫よ」

「でも……」

「ちょっと事情があってね。アレク君は気にしなくていいわ」

「あ、はい…わかりました…」


私達は、事の重大さにみんな真剣な顔で話しを聞いているからアレクが、場の雰囲気がいきなり変わった事に混乱している


「ごめんね。それでアレク君が知ってる範囲でいいから他の国の名前とどんな国なのか教えてもらえる?」

「はいっ!えとーーーーーー」










ーーーーやっぱり、私が思った事が考えが当ってたわね私だけが転移したのではなくて。私達が、このギルドハウス『インカローズ国』ごと1000後に転移してしまったのね

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