会議室
今、城の二階会議室に11人の者が集まっていた
「では、会議を始めるわね。私が目覚めるまでなにがあったのか教えてもらえる?」
「はい。私が説明致します」
アイビーが私に綺麗に一礼をしてから説明をし始めた
「姫様が目覚めるまで、私達使い魔全員自分の部屋で寝ていていました。なにか違和感を感じまして私は使い魔達を呼び出し城の周りを確認したところ。雲の上にあったはずの姫様の所有物である『インカローズ国』島ごといつの間にか海の上におりました」
「空から落ちたって事でいいのかしら?」
「申し訳ございません。島ごと海に落下したのであれば凄まじい音で気づくはずなのですが、何故か私達は寝ており誰1人気づくものがおりませんでした。察知系スキルを持ってる者もスキルが発動されていなかったんです」
「変よね?誰も気づかなかったのね……」
「はい。メイドゴーレムにも確認してみましたが首を振るだけで気づかなかったようです」
ゲームのアバターになった異世界転移系の小説だと自分の所有物は全て使えたはずなんだけどな?なんでなのかしらね
「それで私達は、城の中や島の周辺を皆で調査したのです」
「そうだったわね。調査はどうだったの?」
「私が調査したのは、城の防御システムが機能してるのかの確認です」
「確認システム?なにそれ?」
「姫様。あれでございます。姫様が許可した者しか入れない防御システムです」
「……あっ!あれね!ギルドメンバー以外入れないやつかしらね!」
「多分姫様が考えた事で合ってると思います」
私はギルドハウスが欲しいだけにギルド『インカローズ国』を作ったのよね。使い魔と召喚獣以外誰もギルドメンバーが居ないのに『ギルドマスター』の称号貰ったわ。それでアイビーが言った防御システムは、ギルド加入した者しかギルドハウスに入れない設定になっていて加入しているギルドメンバーに招待されない限り入れないのよ。多分それが防御システムだと思うわ
「それで、防御システムは機能してたの?」
「いえ、防御システムは機能しておりませんでした。姫様の神聖なる場所に鳥系の魔物など屑ども島におりまして処分いたしました」
「あ、あらそう…」
アイビーって腹黒系キャラなのかしら?魔物の話をした瞬間、背後から黒いの見えたわよ
「それでロベリアの所に行き。防御システムを復元できるか聞いたのです」
「次はワシダナ。アイビーに防御システムを復元できるか頼まれタガ、神に与えられた魔法だカラ、ワシには復元が出来ずソレに近い結界を張る魔道具を作ったのデスゾヨ」
「ロベリア待って、神に与えられたって?」
「オオ?姫サマは、このインカローズ国や城は神から頂いたモノなのでショウ?」
「あ、ああ!わかったわ。大丈夫よ続けて」
神から頂いたって運営から買ったものね!運営はイコール「神」だと思われてるのね。だから課金して買ったこの城は、神からの頂いた者なのね
「ハイ。それで私はハイドの補佐で魔道具を完成させまシタゾヨ」
ロベリアが空間からスイカよりでかい大きな水晶を出した。ロベリアには[空間魔法]のスキルが持っていたわね
「この魔道具が?」
「そうデスゾヨ!!この魔道具には、城の金庫にあるSSSランクの魔物の魔石やオリハルコンやヒヒイロカネを使い、[錬金師]のスキルを使い、城周りの湖の外までの結界と島全体の結界が張る事ができる魔道具ができまシタゾヨ!」
「へえ、その結界はどんな効果なの?」
「ハイ。城周りの結界は姫サマや使い魔達の許可が無いと入れなく結界に弾かれマスゾヨ、防御は、SSランクぐらいなら破壊されないでショウ!島周りの結界は、侵入されますが相手がSランク以上であれば現れた時城全体に聞こえる緊急コールが発動しマスゾヨ!」
「すごいわね!それなら防御面なら安心できるわ。ロベリア流石だわ」
「そうデスゾヨ!」
「姫さんオレにわぁ?オレもロベリアの手伝ったぜぇ?」
「ええ、ハイドも城の為にありがとう」
「あいよっ!姫さん!」
魔物は、ランクによって強さが違う。魔物ランクは10段階あって、下からG〜Aまであり更にはS.SS.SSSとあるのだ。私は、ゲームの時に冒険者ギルドで冒険者をやっていたけどその時は、SSSランクの冒険者カードを持った実力者なのよね。
ーーーー冒険者ギルドとは、住人や国から依頼された魔物を討伐、お手伝いとかやる何でも屋みたいな仕事よ。登録するとGから始まり依頼をこなしていくとランクが上がり最高ランクSSSまで上がる事ができるの大体のプレイヤーは冒険者ギルドを登録するわね。冒険者カードを持ってると国に入る事ができる身分証だからね
私はSSSランクだから、使い魔達もそれぐらいの強さを持ってるの
「じゃあ次の調査結果は?」
「はい。ヨツバとメイドゴーレムが調査した島にある自然調査ですね。場所が変わりましたから何か影響がないか調べてもらいました。ヨツバ、姫様にご説明をお願いします」
「はい。わかりましたわ。うふふ、森や畑達には何も影響がありませんでしたわ」
「そうなの?」
「ええ、私のスキル[自然の声]で畑さん方に声を聞いたところ元気だと仰っておりましたわ!畑の皆さん姫様に食べられる事を心からお待ちしておりますわ」
「え、ええ、そうなの…待ってるって伝えといてくれる?」
「うふふ、わかりましたわ」
ヨツバのスキル[自然の声]は、森の木々達の声が何となく聴こえるらしいのだ。このスキルを使う時、多く採取できる場所、自分の位置や敵の位置を教えてくれるから森の中では凄く使えるスキルなのよね。それにしても、食べられる事を待ってるとか……食べてる時声とか聴こえるのかしら?ヨツバに聞いてみたいけど聞きたくないわね
「ヨツバの報告は、以上ね?」
「はい。以上ですわ」
「次は、スズ、ラン、ナズナです。3人ともお願いしますね」
「おう!」
「「はいはぁ〜い!」」
「俺たちは、家の周りを走りながら入ってきた魔物を倒したぞ!!」
「「そうだよぉ〜みんな溶かしたよぉ〜」」
「そんな強くなかったなっ!!」
「「うんっ!すぐ溶けたぁ〜」」
「あ、うん。どんな魔物がいたの?」
「ん〜。わかんねっ!!」
「亀さんっ!」「鳥さんっ!」
「「かなぁ〜??」」
「あ、あらそう…。私達でも倒せそう?」
「おう!倒せるぞっ!鳥なんかパンチ一発で飛んでったぞ!」
「「うんっ!溶けた溶けたぁ〜」」
「そうなのね…まあ、次から強い魔物が入ってきたらロベリアが作った魔道具でわかるから大丈夫ね」
「そうだなっ!!」
「「だなだなっ!!」」
うん。ナズナ達は、見回りで島にいる魔物達を駆逐したのね。哀れだわ亀さんに鳥さん……そしてスズとランは、溶けた溶けた怖いわよ。2人はスライムだから溶かして倒したんだと思うけど、本当に亀さんに鳥さん哀れね
「3人ともありがとね。最後は… リンドウとレンね?たしか、ハイドも一緒に今朝調査したのでしょ?」
「はい。僕達は、島が海の底に沈まないか、流されたりしないかの調査でした」
「ああ、俺は地上からレンとハイドは、空から確認した」
「そうだなぁ。空から見た感じ島が流されてはないし沈んでいったりはしなかったなぁ」
「そう、沈まないなら良かったわ。沈んだらどうしようもないしね」
「はい。そうですね。僕からも見てなにも無かったので大丈夫だと思います」
「ああ、そうだな」
「そうだぜぇ」
「わかったわ。ありがとうね」
「はい」
「ああ」
「あいよっ」
レンとハイドは空から、リンドウは地上から。私が目覚める前に島の様子を見ていたらしいのね。確かに今は島が沈まずに済んで安全だけど、もし沈んでいってたらこの島は海の底だったのね。怖いわ…
「以上で私達の調査報告は終わりになります」
「ええ、皆んなありがと。カンナとアザミは、次何か調査を頼む時お願いね」
「わかったのじゃ」
「………ん」
これで使い魔達の調査報告は以上ね。それにしてもやっぱり島が落ちたのが気になるわ
「ん〜」
「姫様?何か気になる事が御座いましたか?」
「あ、うん。どうして島の機能が無くなって空から海に落ちたのかしらね?」
「そうですね。いきなり空から移動して海の上に来たみたいですね」
そうなのよ。アイビーの言う通り本当にいきなり移動して来たみたいね。私もいきなり異世界転移されたし
「ーーーっ!?」
「姫様?」
待って。私は異世界転移したのよね?転移したんだよね?もしかしてーーーー
「おっ!!姫様!!」
「ん?どうしたの?」
「なんか島に来たぞっ!!」
「魔物でも来たの?」
「違うのじゃ。多分……人間かのぉ??」
「……ん。人間…思う……」
「姫さん、そうだと思うぜぇ?オレら全員気づいてるぜ」
「そうなの?ーーーっ!本当だわ。複数の何かが城に向かってるわね」
「姫様。如何なさいますか?処分致しましょうか?」
「アイビー待って。私達の言葉が分かるならこの世界の事を聞きたいから連れて来てほしいわね」
「それでは、捕獲して行きましょうか?」
「私自身が行くわ」
「姫様。お待ちください。それでは危険です。何かがあったら私達は耐えきれません。ですからせめてお供を1人連れて行ってください」
「そうね、わかったわ。カンナを連れて行くわ」
「わかったのじゃ」
「お気をつけて」
「ええ、行ってくるわ。皆んなは、会議室で待っててね。話してみて大丈夫そうなら連れてくるわ」
「「「「「はい」」」」」
私はカンナと一緒に席を立ち、みんなに見送られながら会議室を後にした
「カンナ、何かあったらスキルを使って何があっても捕まえるわよ」
「わかったのじゃ。何かあったら必ずお守りしますのじゃ」
「ええ、よろしくね。頼りにしてるわ」
私の予想ならこの世界はーーーー
「さあ、誰が私の島の来たのかしらね」