プロローグ&第一話~史上最強の少年~
プロローグ〜最強とは?~
最強とは何か?答えは単純明快、読んで字の如く最も強き存在だ。何者も敵わず、何事ににも屈しない。海が割れ、大地が滅び、星が壊れ様とも揺るがない、そんな存在だ。
そう言う意味では、空神龍人は最強ではない。森羅万象星の滅亡レベルな範囲では空神龍人は取るに足らない一人間だ。しかし最強の範囲が人類ならば、空神龍人は間違いなく最強であるだろう。
これは、そんな最強の少年の日常を綴った、物語である。
第一話~史上最強の少年~
ーー体が熱い。降りかかる火の粉は、少年の体を蝕んでゆく。目の前に広がるは火の海。全てを焼き尽くす灼熱の炎がすぐ眼の先にある。
しかしそんな中、少年の心を支配していたのは怖い、熱い、っと言った感情ではなかった。ただただ悔しさだけが少年の中にはあった。
「おめぇは何も守れねぇ」
頭に残るは父の言葉、胸に宿るは無限の悔しさ。火の中にはいる。『あの子』が。自分が守らなきゃいけないのに守れなかったあの子。
「今のおめぇは弱ぇから、大切な物を何も守れねぇ」
父が残した言葉は子供には無情なのかもしれない。しかし少年は思う。もし自分が強かったら、誰にも負けないくらい強かったら、今この光景は、見ることは無かったのではないか?『あの子』を守れたんじゃないか?
「守りてえぇなら、失いたくないのなら、強くんなれ。これがお前に残してやれる最後の言葉だ」
その日少年は誓う。空に、その先にきっといるであろう人へ。
「世界で1番……強くなる‼」
その日少年の誓いは、高く、高く、天に上る。