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*切なさ*
(真翔side…)
「お疲れ様でしたっ!
雑誌楽しみにしてて下さいねっ^ ^」
撮影が終わった。散々だな…
これも全部、鏡夜のせいだ
あとでボコボコに…
「楽しかったなーっ^ ^」
…って訳にもいかねぇや。
鏡夜の笑顔には弱い。なぜか…
「聞いてんのかよー」
「あ、悪ぃ悪ぃ」
「帰ろうぜーっ!」
「おぅ」
駅に向かってあるいた。
*****
駅にはお馴染みのあの子の姿があった。
「あ…」
「ん?どーした?」
え…?
…声、漏れてた?
「…いや、何でもない」
「ふーん、まっいーけど」
……どーした?俺…。
何だよこの微妙な切なさ…。
「…い、おい。」
鏡夜の声で我に返った。
「…あ?」
「あ?じゃねーよ、さっきから可笑しいんだけどお前」
「…悪い。」
「別にいんだけどなんか心配でさー」
「…さんきゅ。」
電車に乗り込んだ。
「んで、お前はテストどーだったんだ?
1位しかとったことない天才クン?」
「嫌味っぽく言うなよ」
確かに鏡夜の言う通り。
ずっと頂点にたってた俺。
「いーよなぁそんなに出来て」
「…天才の過去には人一倍の努力があるんだよ」