*鏡夜のピンチ*
次の日。
「いってきます」
「いってらっしゃーい。頑張ってね」
家を出て鏡夜と約束している場所に行く。
もちろん、鏡夜の姿はない。
待ち合わせ時刻を4分上回り、ようやく来た。
「はぁっはぁっ…わり!遅くなった!」
「遅ぇよ」
「いやーなんか、かーちゃんがさー」
「言い訳要らない、はやく行くぞ」
駅に向かって歩いた。
これ電車の時間、間に合うのか…?
「怒ってる?マジ悪かった!」
「…別に怒ってねぇよ」
「おっ、良かった」
「…お前勉強したのか?」
「へ?」
「今日小学校の内容総まとめテストがある」
「そうなのか?!」
「昨日言ってただろ」
「お前のクラスだけだろ〜」
「…学年で」
「ぎゃああっ!もう駄目だぁあぁっ!!」
「…順位と得点下駄箱に掲示するらしい」
「はぁっ?!つか俺不利だろっ!」
「俺の知ることか。」
「電車の中で教えろぉおっ!」
「…まぁいいけど」
*****
電車の中で。
「理科と算数がわからん」
「単元は?」
「理科は全部わかんねー。算数は確率とか」
「…理科は諦めろ。」
「えぇーじゃあ算数は?」
「…教えてやる」
*****
この馬鹿を理解させるのは難しかった