エピローグ
~エピローグ~
ブルハリを止めるのに成功してから、はや3日。私は病室で療養をしながら今回の事件の整理をしていた。
今回の一連の事件には不可解なことが多すぎる。まず、何故ブルハリが『国際モンスター防衛連合』の管理を外れて、グリーン王国に来たのか?
ブルハリは各国が協力し、ブルハリに攻撃を与えてその進路を変え、円を描くように走らせることで管理していた。それなのに、今回その円を外れた。これは、どこかの国が『国際モンスター防衛連合』の協定を無視して、ブルハリへの攻撃を怠ったか、もしくは、悪意を持った“誰か”が進路を変えたのだろう。
そして、何故ブルハリの変更された進路がグリーン王国に向かっていたのか? これは進路を外れたブルハリの進む先に、たまたまグリーン王国があったという可能性もある。だが、あまりにも出来すぎている。おそらく、誰かが故意にグリーン王国へと進撃するように、ブルハリの進路を操作したのだろう。グリーン王国を滅ぼしたいと思う、誰かが……。
「ラミール隊長! やはりラミール隊長の言うとおりでした」
私がいろいろと考え事をしていると、部下が病室にやって来た。
「やはり“呪い”か?」
「はい、ブルハリが体制を崩した場所を調べたところ、“呪い”の呪印が見つかりました」
「わかった。もう下がっていいぞ」
「はっ! 失礼します」
部下が病室を出た後、私は小さく呟いた。
「どうやら、敵は“呪われた国”にいるようだな……」
~了~