第2章 大型モンスター『ブルーハリケーン』
『ブルーハリケーン』
その名の通り光沢のある青色の体を持つ、馬型のモンスターである。体長は40メートル近くあり、大型モンスターに分類される。「バヒヒヒヒヒヒューン!!」という奇妙な鳴き声が特徴的である。
このモンスターは最近発見されたばかりの新種モンスターである。このブルーハリケーンというモンスターは、少し変わったモンスターであり、『まっすぐ走ることしかできない』という特徴を持つ。また、自ら進んで人間を攻撃することはないのだが、常に走り続けていて、止まることはない。その時速はおおよそ40キロぐらいであり、その巨大な馬体が走り去った場所は、ぐちゃぐちゃに破壊される。それはまるで、ハリケーンの痕のようであり、そこからブルーハリケーンと名づけられた。また、このモンスターはブルハリと略されて呼ばれることが多い。
ブルハリは戦闘能力や防御力自体はさほど高くない。しかし、常に走り続けているため、連続して攻撃を与えることが難しく、少数の人間の力では倒すことが出来ないため、レベル40というかなり高いモンスターレベルが与えられている。
倒すことが困難であるため、人類はこのモンスターが人国を踏み潰さないように、“管理”することを決定した。モンスターから人類を守る組織である『国際モンスター防衛連合』。この連合が力をあわせて、ブルハリを管理していた。
その方法は、外側から攻撃を加えて、ブルハリの進行方向を少しずつ変更し、大きな円を描くようにブルハリの進路を人間が決定し、グルグルと同じ場所を走らせることで、人国に被害が及ばないように管理するというものであった。
『国際モンスター防衛連合』は国ごとに、ブルハリに攻撃を与える“ポイント”を定めた。そして、各国は自国に与えられた“ポイント”に自国の騎士を派遣し、うまく円を描くように定期的にブルハリに攻撃を加えることが義務付けられた。そのため、それぞれの国が与えられた持ち場での業務を怠れば、当然ブルハリの進路は円からはずれ、人国に被害が及ぶ可能性があった。しかし、各国が強い責任感を持って協力すれば、人類はブルハリを完全に管理することができた……はずだったのだが、何故か今ブルハリは円を抜け、グリーン王国目掛けて爆走中である。
~用語解説~
『国際モンスター防衛連合』
人類規模のモンスターと戦う組織のこと。一国では対応しきれないレベルのモンスターが出現したときに、各国で協力してモンスターと戦うために組織された。主にレベル40以上のモンスターの討伐や管理を行っている。各国の防衛隊長が代表となり、定期的に集まって協議をし、活動内容を決めている。この組織の発言力は非常に強く、『国際モンスター防衛連合』の決定に背いた国は、酷いバッシングを受けるほどである。また、各国から“防衛費”として莫大な資金が集まる組織でもある。そのため、中には利権にまみれる人間も少なくないという……。
『モンスターレベル40』
モンスターレベルは『モンスター研究学会』が発表しているもので、モンスターの強さを表す指標となっている。モンスターハンターはこのモンスターレベルで依頼を受けるかどうか判断する。ちなみに、
『対策を練り、事前に準備をすれば被害を最小限に抑えることができるが、突発的に遭遇した場合、甚大な被害が想定される、“自然災害”と同じような脅威のモンスター』
に対して、40以上のモンスターレベルが与えられる。
『モンスター研究学会』
モンスターを研究している組織。これは人類規模の組織であり、『モンスターの迅速な討伐を可能にし、モンスターによる被害を最小限にとどめるために、最上級の知識を提供すること』を目的として活動している。主に、モンスターの生態や身体機能、特殊能力、弱点などを調べ、まとめている。また、『大型モンスター大辞典』のような書物の出版も行っている。
ちょっと今回の説明文はわかりにくかったかもしれませんね……。
なかなか状況をわかりやすく説明するのは難しいですね。
ということで、最後にブルーハリケーンをどうやって管理していたかというのを絵に書いて載せてみたのですが、よけいにわかりにくいですね……。絵下手!!!