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第三話 これからの話

https://ncode.syosetu.com/n7595il/

この小説の、八話から十話をセットにしたバージョンです!

三話程を、一つにまとめて投稿するため、投稿は、3日に一度程となります!


最新話が読みたい方は、上のリンクからお願いします!

 「おーい!おーい!聞こえる〜?」


 「うっ、うう。聞こえてるよ、一応」


 「それならよかった。痛い所ある?」


 あの後、そのまま少女は気絶してしまった。それと同時に、お互い服が、私は元々着ていた服に、少女は、元々着ていたであろう服に戻った。

 全く、意味がわからない力だ。

 「ない。てゆーか、話し方全然違くない?」


 「本来は、こっちだよ。さっきはちょっとハイになっちゃってただけ。」


 少女は、ふーんといってそのままゆっくりと起き上がった。背中についた土をポンポン払いながら、口をひらく。

 髪の色は、さっきまでのような奇抜な色ではなく、なったものの、まだ少し赤みがかかっている。

 そういう私も、少しピンクがかっているような?

 「なんで、あたしのこと殺さなかったの?すごい怒ってたじゃん」


 「うーん。だって、洗脳されてたでしょ、あなた。それに、あの『発動』には、洗脳を解く効果が、奇跡的にあったの」

 

 「よく気づいたねぇ。そうだよ。人を刺して回ることに疑問を抱かないように、コントロールされてたみたい。好きだよ」

 

 「見えたんだよ、あなたの中、魂がね。黒いのが張り付いてた。それを切り落としただけ」


 「こわっ。あの槍やばすぎでしょ」

 

 「それに、この力は、シオンちゃんを、色んな人を救うために使うって決めたから」


 「アナタって、随分なお人好しなんだね。普通、槍で胸突き刺した人のこと、助けたりしたいよ。愛してる」

 

 合間合間に、なんか言ってる気がするけど無視しよう。


 「もういいよ。さっきのことは水に流そ。ほら、私も、酷いこと言っちゃったし…」


「大丈夫。それよりさ、これからどうする気?まぁ、大体わかるけど」


 そう、これから。

 この、よく分からない力で、一番にやるべきこと。

 それは―


 「単刀直入にきくけど、シオンちゃんがどこにいるか分かる?」


 シオンちゃんの捜索と洗脳解除。


 「微妙だなぁ。一応私の持ってる情報だと、そのシオンちゃんっていう娘は、私のことを刺した段階では、もう、なんかよく分からない組織に捕えられていて、そこから脱走してきてた。みたいな感じだったよ。まぁ私もさっきまでその組織の一員だったんだけどね」


 「それで、そのっ」


 「因みに、組織の本拠地はわからないよ。残念ながらね。目的も何もかもがわからないんだ」


 情報が、少なすぎる。まぁ日本中探せば見つかるだろうが、少しでも絞りたい。


 「ちなみに、あなたが刺された場所ってどこ?」


 これで少しでも絞れれば…

 「ん?広島だよ。私、家がそっちなんだ」


 ふーん、広島。広島。


 「広島っ!?」


 「そ。広島」


 「ちょっと待って、ここ静岡だよ!?えっ何できたの?」


 「えっ、歩き」


 「歩きぃ!?」

 そんだけ、何にも考えず歩いちゃうわけでしょ。洗脳怖すぎぃ。

 

 「あのさ、こんだけ話してまだ名前聞いてなかったんだけど、アナタ、名前は?」


 そういえばまだ名乗ってなかったな。

 「私は、太呂川 桃。モモでいいよ。あなたは?


 「モモ、いい名前だね。こんないい名前をつけるご両親に挨拶しに行きたいな。婚約の。ま、それはそれとして。私の名前は、勝山 炎(かちやま ホムラ)。ホムラってよんでね」


 もうツッコミは、入れないでおこう。


 「よろしくね、ホムラ」


 「それで、なんだけどさ。モモは、今からシオンちゃんの捜索を始めるでしょ。そして、多分その過程で

、あたしみたいなな危ないヤツに会うことになると思う」


 うん、確かにホムラは、二重の意味で危ないかもしれん。


 「だからさ、一人より二人の方がいいと思うんだ!ほら、数的有利ってヤツ?だから、その…一緒に行っちゃうダメかな?」


 ホムラの、突然の提案に驚く。

 「別にホムラがいいなら、いいけどさ、なんで初対面の相手に、そこまでしてくれるの?広島に家もあるし、家族もいるんでしょ?」

 大体わかるけれども。


「あの…。あたし、モモちゃんに助けられてさ、その〜、恋しちゃったんだ。モモちゃんに!だから、ね。好きな人のことを助けてあげたいんだ」


 うん、知ってた。


 「でもほんとにいいの?好きな人の、彼女の捜索なんて」


 「いいよ!全然!探してる間に寝取っちゃから!」


 おいおい。それを大きな声で、しかも本人の前で言うなよ!


 「まぁ、いいや。じゃあよろしく。ホムラ!」

 

 「こちらこそ!モモ!」


 こうして、私たちの長い長いシオンちゃん捜索の旅が、始まったのだった。



 ホムラが、シオンちゃん捜索に参加してくれる、というのは、とてもありがたいことなのだが…


 「流石に、このまま探しに行くってわけにもいかないでしょ」


 「うん、確かに。お互い結構、服とか体とか汚れちゃってるしね」


 「うーん。あっ、そうだ。うちっち来る?こっから、まぁまぁ近いから」


 「うちっち?」


 あっそうだ。うちっちって確か方言なんだよな。


 「ごめん、私の家来る?ってこと」


 「まじ!?行く!絶対行く!今日日曜だよね。確か!ついでに、ご両親に挨拶しに!」


 「そう。なら、行こう。ご両親ってのは、ちょっとがっかりしちゃうかもしれないけど…」


「ん?」


 「まぁ、いいよ。行く途中に話すから。それより、ええと…ここどこだ?」


 そう、問題はそこなんだよなぁ。


 「えっ?わからないの!?」


 「うん…。ホムラから、逃げるためにそのまま走って森の中に逃げちゃったから…。橋のところに戻れればわかるよ」

 

 「まじかぁ。あと、何であんな朝早くに橋の端っこの方で突っ立ってたの?あ、これダジャレじゃないからね!」


 さむっ!もうすぐ冬も近いからかな…?

 「ん?まぁ、散歩だよ散歩。それで、この森たぶんそこまで広くないだろうから、すぐ抜けられるよ。多分」

 決して、「あっ自殺しようとしてたんだよねー笑」とか言えないから、適当に誤魔化す。


 「それもそっか!あはは」


 良かった。誤魔化せたみたいだ。


 「それじゃ〜!モモちゃんの家へ〜レッツゴー!」



 

 「はぁはぁ、やっとついた。橋に。はぁ」


 「どんくらい歩いたかな?はぁはぁ」


 「陽の傾きからして、1時間くらいかな?モモちゃんだいじょぶ?ごめんね、私のせいで…」


 めっちゃ時間かかった。ホムラについて、まだわからないことが、沢山あるが。わかったこともたくさんある。

 まずは、私と同じ高校2年生であること。血液型は、B型で、姉と弟がいることなど。そして…


極度の方向音痴であることだ。

 

 ホムラがこっちだ!と言った方向は、綺麗に全てハズレた。逆に才能だと思う。


 「いいよ、全然。それに、無事に辿り着けたわけだし。えぇと、たしかこの辺に…、あった!自転車!」


 こうして、なんとか無事に橋まで辿り着くことができた、私とホムラは、我が家へ向けて、歩き出した!

 自転車は、一人で乗るわけにもいかないので、押して歩いている。

 家までどれくらいかかるかな?うーん。単純計算で30くらいか。30分…

 家を出たのが、6時くらい。そして、橋まで行く時間、ホムラと戦ってた時間、森の中で迷子になってた時間を足すと、8時ちょっと前くらいだろうか。

 

「そういえばさ。さっき両親がどうたらこうたら言ってたけど、結局なんなのー?」


 「あ、それは…」


 ホムラに両親のことを話す、ついでに三週間前のことも。


 「なんか、そのー。こめん!聞いちゃって!悪気があったわけじゃないんだよ!いや、ほんとごめん!」


 「いいよいいよ、それより、もうすぐ着くよ」


 「いぇい!やっと休める〜」」

 家を出発したとき、私は、もうこの家とか、一生見ることはないんだな、しみじみ。とかいって、自転車漕いでたのに、がっつりもう一回見ちゃったわ。完全なる想定外。


 まぁ、でも、この家にもう一回戻って来れて…


 「ここだよ私の家。やっとついた〜」


 「おぉ、いい家住んどりますなぁ」


 本当に良かった、と今では思っている。


 「ええと、鍵、鍵。あった」


 ズボンのポケットの中に、手を突っ込み、鍵を発見する。よかった。『解放』のときに消滅しちゃいました〜、とかじゃなくて。

 そういば、この服昨日から着てたな…シャワーして着替えよ。


 二つある鍵を、開け、家の中に入る。


 「ただいま」


 「おっじゃましまーす!」


 本当は、この家にも、帰ってくるつもり、なかったんだけどな。今のただいまは、この家に向けて、ということにでもしておこう。


 「ええと、ここまっすぐ行って、左側がリビング、右の手前がトイレで、奥がお風呂ね。にしても疲れた。とりあえず、水飲も!」


 「ありがとう。何から何まで。なんか悪くなってくるなぁ」


 「いいのいいの、完全に個人的なことを手伝ってくれるんだもん。動機はおいといて」


 「じゃあ、お言葉に甘えさせてもらいますっ」


 二人でリビングに入った。私は、台所に。ホムラはソファのある方に行った。


 「確か、ここら辺に使ってないのが…。あっ、あった」

 

 使っていなかったコップを見つけ、棚から取り出す。長く使っていなかった物なので、丁寧に洗って、自分のも一緒に、水を汲む。


 「おまたせー」


 「ありがとう!あれ?このテーブルに乗ってる紙なんだろ?い、しょ?」


 「あ!それ、だめっ!」


 「ってこれ!遺書じゃん!なんでこんなんあるの!?太呂川桃って書いてあるから、書いたのモモだよね?」


 「あのっ、それは、ええと…」


 しまった!なんちゃって遺書書いて、置いたことすっかり忘れてた!


 「…わかっちゃった。モモが、なんであんな時間に橋の上にいたのか。全然、散歩なんかじゃないじゃん!」


 「だって!自殺しに来ました〜。なんて言えないじゃん!」


 「それは、そうだけど!モモ、予想以上に重たい女だな。まぁ、そういうところも好きだけど」


 「はい!この話は終わり!ほら、汚れてるから。さっさとシャワーいこ」


 「うん。そうだね。ん?シャワー?」


 言ったその次の瞬間、ホムラは目を輝かせる。


 「あのさ?」


 「うん?どした?」


 「私たちってさ、多分長い付き合いになると思うんだよね」


 「まぁ、うん。そうなる、かもね」


 「それだったら、できるだけ早く体の付き合いをした方がいいと思うの!だから!一緒にシャワーを…」


 「浴びないよ!?それ普通彼女持ちの人に言わないでしょ。ほら、先ホムラからでいいよ。タオルとか着替えは、用意しとくから」


 「そんなー!わかりました。お先失礼します」


 そう言って立ち上がると、風呂場の方に向かって行った。

 こえーな。執念というか、何というか。マジで寝取りに来てるわ、アレ。

 私も立ち上がり、バスタオルと着替え(下着を含めた)を準備をする。着替えは…私のパジャマでいっか。たぶんサイズは、大丈夫だろう。


 

 そして、しばらく経ち、ホムラが出てきた。


 「ふぅー。スッキリスッキリ。一週間ぶりだったからなぁ」


 なんか鼻を押さえてるな。


 「よかった。服、キツくない?」

 「ん?大丈夫だよ。ちょっと胸がきついくらい」


 小さくて悪かったな!あれ?なんかちょっとクラクラしてるけど大丈夫かな?のぼせる…わけもないだろうし。まぁいいや。


 「じゃあ私も入ってくる。あ、余計なことはしないでね?」


 「はい!任せてください!」

 

 信用できねぇ。取り敢えず、表面上は、信じて脱衣所に入る。


 なんか赤い。ところどころ赤い。なんだこれ?

 「あっ」

 全て繋がった。鼻を押さえながらの登場、謎のクラクラ。


 「あいつ、私のモノに興奮して鼻血出しやがったな!?」


 あー、やばい。私は、とんでもないヤツを仲間にしてしまったのかもしれない。


 まぁ、掃除は後でするとして取り敢えずシャワー浴びよ。


 「はぁ、気持ちいい」


 今日のこの数時間で、とんでもないことが立て続けに起き、疲れも溜まっていたが、お湯と一緒に流れていってしまいそうだ。

 …シオンちゃんの情報は、得た。まだ生きている。その情報だけで、涙が出そうなくらい嬉しかった。後は、何がなんでも見つけ出すだけ。

  

 あれ?今なんか感じたような?

 疑問に思いつつも、シャワーを浴び終えた私は、服を着てもう一度リビングへと戻る。


 「お疲れ、モモ」


 「はい。…なんかすごい嬉しそうだね」

 「そう?」

 ソファに座ったホムラの顔は、満面の笑みを浮かべている。なんか怪しいけど、これ以上探るのは、やめておこう。

 

 「さっぱりしたところで、今後の話なんだけどさ」

 「うん」


 私が、今後のシオンちゃん捜索についての話をしようとした、次の瞬間。


 「ホムラァァ!いるのはわかってる!出てこい!」


 そんな怒号が、外から聞こえてきた。

 「えっなに?これ」

 「はっ?いやっ、まさか」

 私がポカンとしていると、ホムラは顔色を変えてリビングを出て、玄関に向かっていった。


 「どうしたの!?ホムラ?」

 私も走ってホムラの後を追う。靴を履いて外に出ると…


白い髪の毛、着物みたいな服、そして、頭に天使の輪っかをつけた少女が、少し先の道路に立っていた。


 この特徴から導き出されるのは――


 「敵だッ!」


 ゆったりムードが一転、辺りに緊張が走った。


 



 

 


 

 

 

 


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