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旅鴉  作者: なぎ
次の世界、己が作る己の形,Tips data『 』beginning of.........
8/14

building everyday『■』text data「8」救済の借金

サボった訳じゃ無いのよ?睡魔と言う名の不可抗力です。ゆるちて。

お昼には暇人が多いと思うんです、たくさん読まれるといいな。

ユラは検問所で足止めを食らっていた、そう身元不明、記憶喪失、整った容姿、ボロボロの服と髪、etc…兎に角怪しくお金すら持っていない為入国できないでいた、今のユラに声を掛けるのは面倒事が好きな人間か、馬鹿くらいしかいないのだろう。


「だーかーら、俺が保証するって、こいつは悪いやつじゃない!」


「同情はするが君が保証しても彼女を入れる事は出来ない君だけなら良いが、彼女は怪し過ぎる何処の国に居たのかすら分からないんじゃお手上げだ、独断で入れる事も出来ない、まぁこんな話君達に話しても理解出来ないだろうけど」


門番はユラを入国させてあげたいが良くも悪くも規則に厳しかった、そこでユラは提案をする。


「森で襲って来る動物、換金できる?」


ユラは換金出来る動物を狩り門番に換金させる事でお金を得て入国する事を試みた。


「魔物のことかな?嬢ちゃん、どうゆう事だい?」


「魔物を換金して欲しい」


「君が狩って来るのかな?なるほど、分かった、だが今日は日没が近い狩猟も夜は出来ない、特別に入国を許可するが、入国と同時にギルドに行け、其処で登録をすればお金をある程度借金出来る、勿論低額の利子や限度額が着くが、そうすれば宿と入国金も払う事が出来るだろう、其処に行けば魔物の素材も売る事が出来るしな」


「ありがと」


そう言って門を潜り、バルトを待つすると何らかのブレスレットを見せてバルトが通り抜けてきた、其処で早速ギルドの場所を聞き出してギルドに向かう。


「ギルドどこ」


「大通り沿いに進めばギルドって書いてある看板があるから其処だぞ、あと家の孤児院は国で一つしか無いから聞けば場所がわかるはずだ」


「ありがと」


聞き出し終えたユラは改めて街並みを見渡す、やはり鉱工国と言うだけあって鉱石精錬、金属加工、彫金などの金属関係全般はここで揃うと確信出来るくらいには金属系列店が多いやはり所有している鉱脈が多い事は街に反映されている、大通りも荷物が運びやすいようにかしっかり舗装されていて道幅も広く歩行者との区別もされていた、サッサと大通りを進んで行くと、ユラに視線が刺さる、そのほぼ全てが邪な視線だとすぐに分かった為小走りに進んで行く。


(やはり、しっかりした服が欲しいな)


そう思いつつ小走りで進んでいくと、ギルドと書かれた看板が見えた、ボロボロでは無いがかなり年季が入っている。


「結構大きい…」


ギルドに入り直ぐに受付カウンターに直行する、ギルドは其処まで経営に余裕がないのか酒場を併設してあった、酒場は面倒を起こしそうな輩が見えるが無視する、カウンターにギリギリ背が届くので背伸びをしつつ声を掛ける。


「登録したい…」


「はい、ではこの紙に必要な部分を筆記して下さい、書き終わりましたらカードを発行します、文字が書けない場合は代筆致しますがどうされますか?」


背中からとても嫌な視線を感じる、速く書いて去りたいがこの世界の文字を知っているわけがない、面倒が起きない事を祈りつつ代筆をお願いする。


「代筆お願い、名前はユラ」


そうこの履歴書みたいな紙は必ず書かなければいけない部分が名前、性別くらいしか無いのだ、経歴の欄もあるが前世を書いても意味も無し、元奴隷と書きたくも無いので簡潔に名前を伝える、性別は察してもらおうと考えていた。


「はい…...ユラ...女性っと、書けました、それでは発行して来ますので少々お待ちください」


ユラは文字を書く所を背伸びして見ていたがやはり文字は見たこともない物で欠片も理解出来なかった。


(機会があれば文字を書けるようになりたいな、いつまでも代筆を頼む訳にも行かないし。)


「よう、嬢ちゃんや、ここは何も持たない餓鬼の来るとこじゃないぜ、金借りるだけなら帰んな」


案の定、遠くのテーブルから絡まれたがこれはユラの予想の範疇だった為特に反応する事なく無視を決め込み受付の人が戻って来るのを待つ、その間ユラは今後の行動方針をざっくり決める事にした。


(この後はとりあえずお金を借りて最低限の服を買い今日をしのぐ、明日仕事をして金を稼ぎ借りた金を返済し、その後孤児院に手土産を持って挨拶…いや御礼か?をしに行くかその後は金を取り敢えず稼いで拠点が欲しいな。)


そう考えていると受付の人が帰ってきたその手に持っているのは、バルトの持っていたようなリストバンドだった。


「このリストバンドの真ん中部分があれば認識されるのでその他は個人の自由にして下さい、無くすと再発行出来ますが罰金があります、無くした日から申告までの日数で罰金は決まります一日につき銅貨5枚づつです、以前の物を犯罪に使われたりしてしまいますので無くさないでください。ギルドバンドには預金と借金システムがありますが今のあなたの借金の限度額は銀貨8枚分です、それとランクはLvと連動して同じ数字ですギルドバンドには何も表示される事は無く専用魔道具を通してのみギルドバンドから情報を閲覧、書き込みができます、依頼はコルクボードに貼り出されている物を見て受けたい依頼を申告して下さい、あっそれと入国金は既に借金に入っていますよ、それでは改めて、簡単な説明は以上です、質問は随時受け付けていますのでいつでも聞いて下さい」


「わかりました」


そう言ってギルドバンドを腕につけてギルドの建物を出て、酒場のテーブルに先程絡んできた奴がいなくなっていたが、大して気にすることでもないと思い、安い宿探しに行こうかと歩いていた時。


「よぉ、また会ったな」


そう言って酒場で絡んできた奴が道を塞ぐが少しも反応する事無く自然に通り抜けようとしたが。


「無視すんじゃねぇ!」


「何?」


あまりにもしつこいので問い返してしまった、あまり時間を無意味に出来る身ではないのでサッサと服を取り敢えず一着買って宿に止まる予定がある。


(余りにも邪魔なら消す、自分自身あまり手加減できる能力では無いし使い慣れているわけでも無い。)


「お前、どうせその格好、奴隷だろ?なら俺が今日からご主人様だ、跪け」


「はぁ、自分より自分が強い、自分が上と思い込みたい底辺か…」


ユラは思わずいつものように独り言を漏らしてしまい、それが相手に聞こえてしまったのか三下が顔を赤くして実に三下らしいセリフを叫ぶ。


「てめぇ!今まで飼ってやろうと思ってたがザンネンだ!殺す!」


そう言ってスキルすら使う事無く突撃して来る三下、そのスピードから落下速度と三下が到達する地点に足元の石ブロックを3個ほど転移させて頭に重力落下で直撃させて意識を上に向け、ユラ自身は三下に近づき股間を蹴り上げ悶絶させ動けなくする。


「じゃあね」


ユラは挨拶して服屋に歩を進める、その間三下は悶絶しながらその背を見送る事しかできなかった。


次回、ユラに何着せようかなー(変態モード)



2023年6月27日:受付嬢のギルドバンドの説明にて魔道具を〜、塔して→通して、に修正。

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