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飢えるモノの献立

作者: 奥田 繭


「飢えるモノの献立」

約束と期待をかきまぜて

待ち時間を隠し味に

孤独の甘味に空腹を満たす


涙と思い出を2:1で注ぎいれ

自己愛の氷でかるく薄めて

絶望と死の芳香に酔いしれる


人生は一瞬の夢だと隣人がつぶやき

人生は牢獄だとミイラ取りは憂う


そんな妄想虫が喰い散らかしたぬけがらに

なりたいのならなればいい


だがあなたの腹はグーグーと抵抗し

あなたの鼻は別の方向を向いている


己をあわれむのは死んでからでも遅くはない

なにで腹を満たし酔うべきなのか

本当は知っているのだから

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