ライト…right
ライトです。
今回は俺の話をしましょう。
「ライトー、行くぞー」
「はーい!」
カルトさんに対する悩みからいきましょうか。
まず問題、カルトさんの性別はどっちでしょう?
なんだこの質問、男だろ?とか思うでしょう。
正解は体は女性です。
そりゃ昔は俺も男だと思ってましたよ。でも、え?ってなってくる時期があるじゃないですか12歳くらいから・・・
そのときはとことん指摘しましたが
「別に、もう今さらだろ?」
って言うんですよ!?
一緒にいる俺のことも考えてほしいですよ・・・
「じゃあ、ちゃんと戻ってろよ?」
「分かりました」
バタン
でも、暇なんですよ
「にゃー」
「スーさん‼暇ですー!あだっ」
噛まれました
猫って噛むんですか?引っ掻くんじゃないんですか?噛むんですか?
「おつかれです・・・あ、おしい」
「おしい?」
「い、いえ、なんでもないです」
「ライト、足が出てた」
「そんなー」
「でも、ちゃんと戻ろうとしたから怒んねーよ」
「次は頑張ります」
「そうか」
カルトさんの反応の一つ〝そうか〟しか言わない。
あんな幼い頃に残酷な光景を間近でみたんだ。
心も狂ってしまう。それをなんとかしようと俺はしてきた。初めはなんの反応もしなかったのに今ではちゃんと心を見せられる。〝そうか〟の一言だって俺からすればとても大切な声。
俺が彼に自分のことをほとんど話していないのだって理由がある。
伝えたら俺達の関係は崩壊してしまうだろう。
俺はそれがすごく怖い。
「ナイトか・・・」
彼がナイトなら俺は何なのだろう。
鎧?剣?それとも馬?
なんにせよ彼は自分自身の立場を自ら否定しようとしている。
俺はナイトでいい。なんでもいいから、どんな形でもいいから、
彼の側に居たい。
それはもう言い付けられたからでなく俺の本心として言える言葉だ。