表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/48

ワンコ飼いたい ①

 晴れ渡った空の下、長閑なある日の午後です。

 五月先生とめいとさん、縁側で日向ぼっこをしています。


 ペラペラ、ペラペラ……。


「ふふ、かわい」

「……」

「ふふ、にくきゅ」

「……」

「ふふふ」

「メイド?」

「なんでございますか、五月様?」


 ペラペラ……。


「気持ち悪い」

「そんなことございません。このお尻なんて、何とも言えない可愛らしさですよ」

「いや、お前のその笑い方が気持ち悪い」

「ぶぅ〜」

「なにがぶぅーだ」


 めいとさんが見ているのは、雑誌『ワンコのひとみ』です。

 飼主さんの個人ブログで人気になったシーズー犬のシーちゃんが、毎号載っています。


「私はその子よりお隣のワンコの方が可愛いと思う」

「そうですかねぇ……」

「なんだ、一緒に散歩行ったとき、転んで膝を擦りむいたのを恨んでるのか?」

「いえ、そんなんじゃございません」

「じゃあ、なんなんだ?」

「いえ、いいのです」


 パタン……。

 パタパタパタ……。


 うーん、なーんかめいとさん、おかしいですね。

 五月先生もその態度に、ちょっと引っかかっているようです。


「たしかに、膝っ小僧は痛かったです。でも、ちょこちょこと歩く姿、脚の裏をふきふきされているときの満足げな様子、ブラッシングされているときの気持ち良さそうな瞳、全部がかわゆいのです。……ワンコほしい……」


 ふぁっ、めいとさん、犬を飼いたいのですね。

 五月先生は許してくれるのでしょうか。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ