第十九話「宮島JD、はじめての大学ライフ!」
4人、それぞれの春
卒業から数週間後。
楓は地元の大学に、みのりは県外の国立大へ、さくらは観光学科、ひよりは保育士の専門学校。
LINEグループは相変わらずフル稼働。
楓「オンライン授業だりぃぃ!対面はよ戻れ!」
みのり「お前、大学生になっても怠け癖治らんのか」
さくら「私、観光学部だけど、ゼミで“宮島の鹿と共生を考える”ってテーマ与えられたw」
ひより「癒し…子どもと動物だけで生きていける気する」
楓「全員成長してないのおもろすぎ」
GW、宮島に集合!
「やっぱ宮島が一番落ち着くわ〜」
「久々の島ッ子再集合!」
「ていうか、さくらの髪色めっちゃ垢抜けとる!」
「都会の大学行ったらこうなるよ?みのりは逆に地味になっとらん?」
「図書館漬けだからな…」
大学生パワーで食べ歩き進化!
JKの頃は小遣い制だったけど、
今はバイト代があるJD4人。
「牡蠣カレーパン!500円?余裕じゃん!」
「鹿まん追加!」
「私はデザート!もみじ饅頭ソフト!!」
「誰か口拭け。顔にソフトクリームついとるぞ。」
大学生っぽい話題も…?
商店街のベンチでだべりながら――
「そういや恋愛事情はどうなっとるん?」
「楓は?相変わらず追っかけ専門?」
「推しはいる!リアルは無理!」
「さくらは絶対モテるじゃろ!」
「いないいない、観光学部は女子多いし…。みのりは?」
「…勉強しかしてない」
「安定の陰キャ。」
ちょっと大人なカフェ巡り
「昔は缶ジュースで満足しとったけど…」
「今はおしゃれカフェで映えドリンクよ!」
「大学生って感じする〜!!」
「でもやっぱ値段は高いな…」
「バイト頑張ろ。」
日暮れ、海辺で語る未来
「大学終わったら何したい?」
「観光系の仕事!宮島のPRとか!」
「私は保育園の先生!子どもと鹿に囲まれて生きる!」
「みのりんは学者?」
「研究職かな…でもこうやってみんなでダラける時間も捨てがたい」
「楓は?」
「とりあえず推しを追いかけながら生きる!それでええじゃろ!」
「こいつだけ変わらん…」
潮風と少し大人びた笑顔。
宮島JDたちの物語は、まだまだ続く――。
つづく