第57話 旅行2
福岡の空はよく晴れていた。平日の昼間なのに人は多かった。
「観光客ばかりね。」
「私たちもだけどね。」
「おおー!梅ヶ枝餅ある!食べよう!」
「帰り道に寄りましょう。まずは参拝ですよ。」
石の鳥居を越えると何やら行列が出来ていた。
「何あれ?」
「牛の像だね。」
「みんな撫でてるね。」
「じゃあ私たちも行こっか。」
私たちは並んでる人の後ろに並んだ。そして順番が回ってきて撫でてみた。なんか近くで見ると可愛い顔をしていた。鳥居を潜り、橋を渡る。よく見るとカメが日光浴していた。そして橋を渡りきって鳥居を潜るとまた牛の像がある。
「またいた。」
「牛だね。」
「菅原道真さんは牛が好きなのかな?」
「菅原道真さんが亡くなって遺体を埋葬しに向かおうとした際にここで牛が歩みを止めたから祀られてるんだって。」
「へぇー。」
早苗はやはり博識のだった。私たちそのまま本殿に向かって参拝する。
「何お願いしたの?」
「特には……単位取れますようにとか」
「単位は大丈夫でしょ?成績はとりあえず真ん中寄りだし。」
「いやいや、学問の神様なんだからお願いして損はないよ!それよりさおみくじ引こうよ!」
おみくじは月毎に色が変わるから読んだ人が行って確かめて欲しい。そして結果は……早苗が中吉、桃華が吉、桜は中吉、私が小吉だった。
「誰も大吉引かなかったね。」
「だね、でもみんな平和で良かったよね!」
そう、みんな書いてる内容は上向きになっている。
「結んで帰る?」
「うーん……悩むけど結んで帰ろうかな。」
「私は持って帰る。綺麗だし。思い出になるもの。」
本当は凶の時に結ぶものらしいが私の場合は無くしそうだからここに結んで帰った方がいいだろう。
「それじゃあこれからどこ行く?」
「いやいや、話してたじゃん!これから更に上に行って開運稲荷神社行くって。」
「福岡では有名なパワースポットなのでぜひ行きましょう。」
桃華、早苗がかなり張り切って行っていた為何かの願掛けに行きたいのはわかった。ただ……
「か、階段長い……」
なかなかにキツイ階段が続いてた。でも、11月上旬でも紅葉は色づき始めていた。
「もうすぐ紅葉の季節だからね。下ばかり見てるのは勿体無いわ。」
まぁ実際は下も見ておかないと階段でつまづいてしまう。そして最後の階段は更に急で狭かった。それでも登り切るとそこは広くそしてお社があった。
「なんか……やり切った感あるね。」
「だね。参拝しようか。」
1人ずつ並んで参拝。そして他の参拝者さんは皆裏に行っていた。
「みんな裏に行ってるね。」
「そりゃー。奥の院があるからね。」
「そ、開運稲荷神社の更に奥にある奥の院がパワースポットなのよ。という事で並ぶわよ。」
並んで待っているとみんな岩の中へ入っていた。そしてその中から出てきていた。
「有名なんだね。」
「知る人ぞ知る場所よ。太宰府天満宮まで来て帰る方も多いからね。」
「そろそろ順番ですよ。2人ずつ行きましょう。」
最初は桃華と桜、後から私と早苗が入った。中は少しお酒の匂いがした。そして凄く聖域の様な感覚。お参りをして外に出ると体が少し軽くなった感覚になってた。
「じゃあ降りようか。」
「次はどこ行く?」
「梅ヶ枝餅食べたい!」
「さっきからそればかりですね。桜さんは。」
みんなで笑いながら降りて行った。そして参道まで戻ってきて私たちは梅ヶ枝餅を食べるのでした。
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