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第11話 説明

「へぇー……同棲してるんだー……」

「まぁ、私たちの知らないところで意外とプレイガールなのですね……理子さん。」


 ニヤニヤと笑う桜と桃華……喋らなければ良かったと話した後に後悔した。ただ早苗に話したのにこの2人に話さないのは良くないと思ったから話したのだが……


「いいね。美人なの?」

「普通よ、メイクしたら化けるけど……」


「それはそれは、私の腕がなりますね。」

「桃華はメイクするの好きなの?」


「はい!私が理系を選んだ理由は化粧品を化学物質を研究、開発したいから来たのですよ。その為には私自身もそれなりに上手くならないと行けませんから!」

「そうなの?」


 私の疑問に早苗、桜、桃華が一瞬固まってやれやれというポーズをした。


「あの、理子さん……初めて作った料理を他人に食べさせますか?」

「えっ?まぁそうね。食べてもらうけど?」


「はぁーー……分かってないわね……初めて作る料理よ?まずは自分で味見するでしょ?」

「あっ、そっか!」


「そうです、まずは自分で確かめないと売れないんです。その為にはある程度の技術も必要なのです。」


 3人に説明されて納得した。確かに何か新しく作ったとして、まずは味見をするに決まってる。それは化粧品でも同じなんだと気付かされた。


「おっと、そろそろ授業始まるね。応用化学だったよね?」

「はい、私この授業好きなんです。」


 満面の笑みの桃華……要するに授業中は話しかけないでって事だろう。私はどちらかと言うと物理学の方が好きだ。ちなみに桜は地学で、早苗は生物が好きだ。好きな分野はバラバラであった。


「いやー面白かったね!」

「うん!熱化学方程式っていろいろ役に立つからね。物理の分野でも使うから化学は勉強になるわ。」


「はいはい、次は生物だから教室移動するわよ。」


 私と桃華が話してるのを遮り移動をするよう促す桜、それを微笑ましくみてる早苗だった。


「てかさ、私も含めてだけど、理子も桃華も早苗も好きな科目が特別得意ってわけじゃないよね?」

「そりゃー……ね。」

「満遍なくはやりますから。」

「普通じゃないですか?」


 桜の疑問に私を含めて曖昧な返事となった。


「結局みんな理科という科目がすきなんだよね。」

「桜……それは今更じゃない?」

「そうですね。今更過ぎますよ。」

「理科が嫌いならここにはいませんからね。」


 4人で笑いながら教室移動をする。そして3限目が終われば今日は終わりだ。


「今日も授業終わりね。」

「私教授に質問あるから先に帰ってていいよ。」


 桜がそう言うのが珍しいと思った私たちは聞いてみた。


「あれ?分からないところあった?」

「化学なら任せて下さいな。」

「生物は私が教えてあげますよ?」


 しかし、桜の質問は全く違った。


「いやいや、私の聞きたい内容は今年の卒論発表で読んだ論文で聞きたいことがあるんだよ。」

「あー、そう言うことね。て事は地学の?」


「うん、だから先に帰ってていいよ?」

「そう言う事なら私も聞きたいから着いていくよ!」

「私もその論文を見たいですし、ついていきますわ。」

「理科は何処にどう結びつくかわからないので私もいきます!」


 という事で4人で行く事になった。話はやはり地学の話がメインだった。しかし、私たちも話を聞いてると引き込まれるくらい面白い話だった。


「遅くまでありがとうね。」

「いやいや、面白かったよー。収穫もあったからね。」

「ですね。化学の観点から見るとまた違うものが見えて来そうです。」

「そうですよ、普段聞けない話を聞けて私も良かったです。」


 結局日が沈むまで話をしてた為にかなり遅くなった。そしてスマホを見ると……


「げっ……」


 文華から着信が入ってた。それも10回以上……そしてメッセージには……迎えに行くと一言があった。


「なになにどうしたの?」

「鬼電されてた。」


「連絡してなかったの?」

「なかった……」


「それは心配してると思いますよ?」

「だよねー……」


 一本連絡入れておけば良かったと思ったが……後の祭りだ。とりあえず何処にいるか電話で聞いてみる。


「もしもし、文華?」

「理子?何処にいるの?無事なの?」


「うん!大丈夫よ。今教授のところ行ってたから今から帰るけど何処にいるの?」

「理子の学校前だよ?」


「マジで⁉︎よく来れたね……て事は駅から1番近い門だよね?今からいくよ。」

「うん……待ってる。」


 私が電話を切ると早苗が声をかけて来た。


「怒ってた?」

「いや、怒ってなかったよ。だから逆に怖いよ。」


「ねぇねぇ、理子の友達来てるんでしょ?紹介してよ。」

「そうですね。会っておいた方が今後の為にいいかもしれませんよ。」


 桜と桃華が会いたいオーラを出してきた。


「うーん……あの子が大丈夫かな?」

「人見知りなの?」


「まぁ……そうなのよね。」

「でも、会わないと慣れないでしょうからそれにこういう機会じゃないと会えないわよ。」


 合わせる気はなかったんだけどな……


「分かったじゃあ行こうか。」


 一応メッセージだけ入れておかないと驚かれるだろうから入れた。

 そして校門前に行くと文華がいた。


「文華!ごめんね!」

「……」


「あの、文華?」


 黙って近づいてくる文華やっぱり怒ってるのかな?と思ってると……ガバっ!と抱きしめられた!みんなの見てる前で……

 ここまで読んで頂きありがとうございました。

次回更新もお楽しみに!


 面白い、続きが気になるという方はブックマークをしてお待ち頂けると幸いです。

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