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決意
彼女の表情から、相当追い詰められていることが伺えた。しかしながら、女性用のタワーマンションの管理人が男性というのは、ちょっとまずいのではないだろうか。私は躊躇いを覚えた。確かに、この仕事は魅力的で心が動く。だが、性別の問題はどうにもならないと思う。まず、住人に受け入れられないのではないか。やはり、無理だ。そう結論づける。彼女に断りを入れようと思った。その時だった。彼女は意を決したように話をした。
「女性配信者を守るため、人が必要なのよ!」
のった!!やります!!
彼女は少し、驚いたようであった。しかし私の意は決まっていた。女性配信者。このワードは魔法のように機能した。何を隠そう、私はVtuberが好きだった。女性配信者を守る仕事。これは大事である。ならばやらない理由がない。やる。絶対やる!なんとしてもやる。そう決意した。