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キッチンのコトコト

作者: Soraきた

窓ガラスがコトコト揺れる

キッチンのコトコトと同じ波長で

くり返しながら


久しぶりの手料理は

僕のオーダーのもの


温かいモノがほしいのは

キミもおんなじことで

今夜は僕が先にお願いしたわけだけど

そのことは許してね


僕がカレンダーを眺めてる、しばらくのあいだ

キミが言った言葉を

少し見逃してしまった


すぐに聞き直しても

キミは「いいよ」と

「たいしたことじゃないから・・」と


キミの「大したことじゃない」と言うときほど

大切なことを僕は知っているから

風が少しおさまったことに気づきながら

キミの言いたかったことを考えてた



来月はふたりの記念日

まだ「どこへ行こうかとか」「何を食べようとか」

決めてなかったね

本当ならもっと前に決めていたのにね


僕はあえてカレンダーをめくって日付を

確かめることまではしないけど

もしかしたら、

さっきのキミのたいしたことじゃないってのは

そのことなの?


キッチンのコトコトは

徐々に音を小さくしながら

でも窓ガラスはあいかわらずの音が鳴っている


このあと、

おいしく召し上がる前に

来月のこと

少しだけ話してみようかな







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