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イトの転校

 今日はイトの転校日だ。

 眷族の素早い対応のおかげで、まさかの1日で転校手続きが終わった。

 いやはや流石っすね。つかマジでどうやったんだろう。聞いてみるか。


「おい、バトラー、どうやってイトの編入手続きを終わらせた?」

「はい。それはもちろん。主様の通われる学園の権利はほとんどを全て手に入れているからですよ」

「ま?いつの間にそんなことしたの?」

「はい。まず主様の通われる学園は私立学園であるために。その学園を経営している会社が偶々経営不振に陥いり株価が暴落していたので1年程前。主様に言われた通りに買占めた後、眷族を大量に送り込み支配しました」

「なるほどね。あれ?俺そんなこといったけ?マジで覚えてないんだけど」

「はい。言いましたよ」

「マジか?言ってたか」

「はい。言いました。ただそうですね。よく考えたら。その時主様はイト様とイチャついていられたかもしれません」

「あ~、それは聞いてないかもね。うん聞いてないわ。まあでも今聞けたしええわ。別にそれで大きな問題となってるわけではないし」

「そうですか。分かりました」

「あ。それで、イトの苗字とかそういうのはどうした?」

「それはもちろん。幸田にしました」

「幸田?それって俺の苗字じゃないか。まあ確かにイトの戸籍はそれで通したけどさ。それじゃあ、俺明らかに血縁者って感じにならん?」

「いいじゃあ。陰晴、血縁者で私の身体が創られるにあたって陰晴の血が混ざっているのは事実だし」

「そうだね。イト。うんいいね。何の問題もないね」

「じゃあ。イト。制服着替えて一緒に行こうか?」

「そうだね。じゃあ一緒にお着換えしましょうか」


 ――――――――――――――――――

 そんなわけでイトと一緒に軽くイチャイチャしながら制服を着替えました。

 イトが着替え終わったら。一緒に学校に向かい途中職員室辺りで分かれて教室に向かう。因みにイトの事は隠密結界を張って俺以外誰にも見えない様にした。まあ。理由としては登校中にクラスメートとかに見られて追求されたら面倒だったから。以上。


 そんなわけで教室に着き越田と喋りながら先生の到着を待つ。そして先生が来た。

「というわけで今日は転校生が来ています」

「またですか?」

「はい。またです。でも喜べお前ら超絶美少女だぞ」

「おおおおお。マジすか」

「ああ。大マジだ。というわけでどうぞ入って来てくれ」


「どうも、皆さんこんにちは。幸田 イトです。趣味は料理です。好きな人は幸田 陰晴です。因みに陰晴とは一緒に暮らしています。将来は結婚するつもりです」

 俺の予想していた自己紹介の遥か上を行くレベルの爆弾発言をしやがった。でも、凄く嬉しいな。これから絶対に大変だろうが。愛するイトがいれば何とかなる気しかしない。いやマジで本気で。


「「「ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ」」」

 クラス全員から驚きの声が上がった。

 まあ。そうだろうな。


「おいおいおいおいおい、お前どういうことだ。お前いつ、そういつあんな美少女と一緒になった。というか暮らしてるって暮らしてるってどういうことだ。おい、説明しろよ」

 隣の席の越田が喚く。まあ、そうだろうな。

「いやな、まあ、そうだな。それは秘密だ」

「ちょ、お前、秘密って俺とお前の仲じゃないか、教えろよ」

「いや。秘密だって。流石に馴れ初めを説明するのは恥ずかしい」

「まあ、そうだな。ごめん。恥ずかしいわね」

「いや。いいよ別に。俺とお前の仲じゃないか?」

「ああ。そうだな。ハハハ」

「あのう。先生、私陰晴と隣の席が良いです」

「隣の席か。これまた無茶を言ってくるな。流石にそれは難しいな。幸田の隣には越田君いるからな?」

「あのう。俺変わりますよ?席?」

「いいんですか。越田さん?」

「ああ。もちろんだよ。それにさあ、恋人同士は一緒の席にいた方がいいだろ?」

「お前。越田、イケメンかよ」

「何、当たり前のことを言ってるんだ」

「というわけだ。では越田は今空いている席。そうだな、あ、白木さんの隣と交代だ」

 あ、そういえば。白木さんくじ引きで隣が空席の所に座ってたな。

 お前、なるほど。越田策士かよ。天才かよ。


「じゃあ。俺は席移動するわ。後は若い二人でどうぞ」

「お前、言い方がオッサンみたいだな」

「うるせえ」

「「ハハハハハハハハハ」」

 俺と越田の笑い声が重なる。相変わらず気が合うな。

「さてと。じゃあ隣になったね。陰晴」

「そうだね。イト」

「ゴホン。お前ら甘い空間を作り出すのは勝手だが。そろそろホームルーム始めるぞ」

「あ、はい。すみません」


 ――――――――――――――――――


 そんなわけでホームルームが始まり終わった。

 そっから休み時間。案の定というべきか女子と男子に囲まれた。


「ねえねえ。陰晴君とはどういう関係なの?」

「将来を誓い合った仲です?」

「キャーーーーーーーー」

「その銀色の髪、凄く綺麗だけど、染めてる?」

「いいえ。地毛です」

「地毛?え?凄い。そんなのあるんだ」

「はい」

「それで。陰晴とはどこまで進んだの?」

 うちのクラスの空気読めない馬鹿&不良男子こと倉田がそんなことを言いやがった。それに対してイトは一切の躊躇いなくこう言い切った。


「何処までって。それはもちろん最後までです」


 と。


 うん。爆弾発言なんてレベルじゃないよ。それは。もうマジで。本当に。

 いやまあでもイトが可愛いから許すか。


「お前、羨ましいな。俺にもやらしくれよ」

「あ?ぶっ殺すぞお前?」

 俺は倉田に対して気が付いたら殺意を放っていた。


「ひやあああああああああ。あ」


 パタン

 じゃわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわ


 そして倉田は失禁した。


「おいおい。気絶したよ。さてとクズの愚かな発言に対してもっと責任を取らせないとな」

 俺は失禁している倉田もといクズに無詠唱で気絶回復を掛けて起こす。


「あれ、俺は一体何を?つか何で漏らしているんだ?」

「あ?黙れクズが」

 俺はクズの頭を掴んで床に叩きつけた。


「いてええええええ」

 叫び声を上げるクズ。


「さてと。右手か右足、どちらを折られたい?」

「ひえ、いや。あのう」


「おい、止めろよ。何をしてるんだ。陰晴」

「あ?何だ勇気、俺の邪魔をするのか?」

「ああ。そうだ。お前はやり過ぎだ。何があったかは分からないか、そのままでは死んでしまう」

「そうか。じゃあ。お前のそのハーレムメンバー三人に向かってこいつがやらせろとか無神経な事を言ったら殺したくならないか?」

「そんな簡単に俺は人を殺そうとは思わない」

「そうか。それは別にお前の意見だ。俺はこのクズを許せないし。許すつもりもない。だから処罰を与える」


 グチャ


 俺はクズの右腕を潰した。

 折ったとかじゃない。潰した。


「あああああああああああ」


「お前。その手をどけろ」

 そう叫びながら手から霊力で剣を生み出して、俺に斬りかかって来る。

 うん。コイツは馬鹿なのか?こんな一般人がいる中でクラスメートがいる中で剣を振り回すなんて。危ないじゃないか。


「砕けろ」

 俺がそう言っただけで勇気の持っていた霊力剣は砕けた。まあ、当たり前だね。俺と勇気じゃあ、天と地ほどの力の差がある。


「はあ。さてと。勇気流石にクラスメート達にこのことがバレたら不味い思うやろ?だから。この教室内にいる者の記憶よ、このクズが不用意な発言をする前まで消えろ」


 パン


 俺はそう唱えてから手を叩く。

 その瞬間、一瞬教室が光る。

 そしてすぐに収まった。


「ぐああああああああああああああああああ。いてえええええええええ」

 後に残ったのはいきなり悲鳴をあげる倉田もといクズだった。

 まあ、顔面陥没に右腕が潰れてるから無理ないか。やり過ぎとは思わないし。もっとやっても良いと思うが。このまま面倒事になったら面倒だし。治すか、あ、いや治すついでに地獄を見せるか。


「治れ、そして、呪いだ。今から一年間喋ろうとすると喉に魚の骨が詰まったような痛みが走るようになれ」

 俺は誰にも。いやイトには聞こえるかもしれないが、それ以外には誰も聞こえないような小さな声量でそう呪いをかけた。


「あれ?痛くない、痛い。痛い。何だこれ」

「なあ、あんた保健室にいった方が良くないか。高校生にもなって漏らすとか恥ずかしくないの?」

「は?あ、痛い」

「て、あれ漏らしてる。あああああああああ」

 そのまま逃げるように教室から出てった。


「おい。お前、今のは何だ?」

 いきなり勇気が俺の胸倉をつかんできた。

 あれ?記憶消したはずなのにどうしてだ?


イトのこととなると性格が結構変わります。

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