それが崩壊の始まりだった
「?!?!?
と、とにかく第1師団長様には後程私と一緒にご挨拶に行っていただこうと思っていたのですが、
もう無事にご挨拶を終えられたということでしょうか?」
マイクは混乱しながらも流れ出てきた冷や汗をふきつつリリアに尋ねた。
「いや(ФωФ)
無事ではないと思いますが今日はもう挨拶には行きたくないですね(ФωФ)」
リリアはしれっと先ほどのウィリアムとのやり取りをマイクに伝えた。
「第1師団長様にそんなことを!!??」
「うん(ФωФ)
ほら、なんか私の中の騎士道精神?的なものが嘘はよくないですよみたいなことをささやくからさ(ФωФ)
いたしかたなく?(ФωФ)?」
「魔術師は正確には騎士ではありません!!
あ、いや、そうではなく、ああ、もう!!
第1師団長様になんてことを!!?」
マイクは混乱しすぎて突っ込みどころを間違えたが、そもそもリリアは突っ込みどころが満載過ぎて、どこから突っ込めばいいのかわからない。
「そうそう(ФωФ)
言ったあとに『あ、騎士じゃないかも』ってうっすら思ったけど、まぁ魔術師も嘘つきの魔術師より誠実な魔術師の方がいいでしょ?(ФωФ)?」
「誠実でもないわ!!?」
「お。もう慣れ始めましたね(ФωФ)
感心感心(ФωФ)
さすが神が私に与えたもうた奇跡(ФωФ)
いやはや適応能力が高くていらっしゃる(ФωФ)」
リリアはマイクの突っ込みを高く評価し、手を叩いて褒め称えた。
早く慣れろとは言ったがこれほど早く慣れるとは、かなりの逸材だ。
マイクは元々穏やかで真面目な性格で、どんな横暴にも耐えがたきを耐える忍耐力も持っていた。
そんなマイクを知る人々は語る。
「あの日が崩壊の始まりだった」と。