-2人目の友人-
少し前後したやつ
ここに来てたから朝昼晩と、いつもは病室で食事を済ませている日々だったが、今日の昼食はそうではなかった。先日言っていた例のパイロットとの食事だ。
「ど う し て こ う な っ た」
今、星空がいる部屋は、本来星空のような多少特殊ではあるが、一般兵卒の兵士である星空が食事をする場では無い場所、位の高い士官のみ、しかも艦長クラスやロイ程の者が食事をする場なのだ。
しかも、至る所に電飾のようなものがされていてテーブルには純白のテーブルクロスが広げられている。真ん中にはロウソクがひとつ。
艦長や参謀長などがいないのはもちろん、案内でロイもきているが、星空を落としたパイロットが到着次第退席するつもりらしい。
これでは三ツ星レストランを貸切にして愛か何かの告白をするお膳立てでもされているようなものだ。
ちなみに服はロイから艦内にあったものを貸してもらっている。ちゃんとしたタキシードだった。
「なんで、ここなんだ...、そしてどうしてこんなキラキラしてるんだ...」
隣にはニコニコと笑顔を見せながら早くもワインを嗜んでいるロイがいた。
「いやね、星空が『自分を落としたパイロットに会いたい』と言ってる。と言う話をしたら艦長も含めて皆が協力する流れになってしまってね」
ロイが件の話を艦長に伝えた時、艦長はそれを快く承諾し、しかもあろう事かこの一流レストランのようなきらびやかな場を用意してくれたのだ。
手の空いた者総出で。
「そろそろだと思うよ」
ロイがそう言って間もなく、
「遅くなり申し訳ありません」
奥の扉が開き一人の女性が現れた。
こちらは恐らくこのロイヴィア連邦共和国海軍の正装であろう白の生地に水色と金色の線が袖や襟にあしらわれている。タイトスカートも白色だ。
髪は茶色で、ボブと言ったところだろうか、肩と同じぐらいの高さに切りそろえられて内側にカールさせてある。
星空は席を立ち敬礼をする。
「地球協商軍第三十四技術試験隊所属、平塚 星空階級は少尉です」
それに答えて相手もロイヴィア連邦共和国軍式の左肩に右手を添えるような敬礼をする。
「初めまして、私はロイヴィア連邦共和国第560独立戦術 BA隊所属。エリス・バーズン・ウッドワードと言います。階級はカルミナ・フロンです」
カルミナ・フロンと言うのは地球で言うところの少尉とほとんど同じ階級だ、エリスはパイロットなので主に小隊長などを任される階級だ。星空とは同じぐらいの階級である。
「じゃ、僕はこれで」
2人が揃うや否やロイは逃げるように立ち上がり、足早に扉へ向かった。
エリスはロイにお辞儀をした。それに答えるようにロイは片手をあげ、その後「ごゆっくり」と一言だけ残して退出して行った。
今、この食堂にはエリスと星空だけだ。部屋にしばしの間静寂が訪れる。
「あなたはどうして私に会おうと思ったのでしょうか?」
その静寂を破ったのはエリスだった。
その質問に星空は、
「あぁ、それは...、自慢に聞こえるだろうけど実戦で1度も撃破されたことがないんだ、だから俺を撃破したやつがどんなやつか会ってみたかった。まあ、興味が湧いた、そんなところだ」
エリスの質問に星空は隠さず正直に答えた。それを聞いてエリスは「クスッ」と軽く笑っていた。
「確かに変な理由だと思うけど...」
「ごめんなさい、私が会おうとした理由に似てたもので、それが面白くて」
「そうなのか」
「えぇ、私はですね。熱くなれたの、あなたと戦っていた時。先輩以外に私を熱くさせる人に興味が出てね。お互い自分の同僚や部下を殺しているのだけど、会ってみようと思ったの」
確かに似ているような理由だ。
ロイから聞いた話とはだいぶ違うのはロイに知られたくはなかったからだそうだ。
しかし、星空にはその先輩と言う単語が引っかかったが、今すべき会話ではないと思いそれについての質問はやめておいた。
その後星空とエリスは他愛もない話をした。
日頃どう過ごしているのか。どう言った文化や国が存在するのか。今までどんな文明が発展し、滅んだのか。趣味の話なんかもした。
その間、当たり前だがたくさんの料理が出てきた。見たことない料理もいくつかあったが、そのどれもが全て美味しいものであった。下手なレストランよりも美味しいものだった。
食事も終わり、最後の暖かい紅茶のようなものを飲みながらゆっくりと時間を過ごしていた。
その後はそのまま食事会は解散となった。
それから星空はハワイへ到着する3日間何度かエリスから食事やお茶会へと誘われた。特に断る理由もないので、全ての食事会やお茶会へ参加していた。あまり周りの人との関わりを持たない星空にとって、久しぶりに長い人との会話をしたから今まで溜まっていた精神面でのストレスの発散となった。まあ、ハワイ到着後そのストレス発散も帳消しするほどのトラブルが待っているのだが...。
そんなこと星空に予想できるはずもない。
どうも、おはこんばんにちは最近はMHストーリーズ2を楽しんでいる三富三二です。
エナ可愛くね?
そんなことよりゲヘナは許すな。
と言うおかしな近況報告は放っておいて、今回は捕虜となっていた星空さんが色々あって賓客扱いされてしまっている話です。星空さん死ななかったよ良かったね笑
今更ながら文章の伸びが悪い気もするが、なろうではこれぐらいが丁度なのでしょうか?
ラノベや文学作品をよく読んでいる身としてはいささか自分の文章の伸ばし方が短い気もする。まあ、ニワカが何を言っているんだという話なんですがね。
そして、今月は2部同時投稿です。
先月か、先々月辺りで投稿をしてないはずなのでねそれの埋め合わせも兼ねて、投稿します。
では、また次のお話でぇー(・ω・)ノシ
制作時BGM MH3G 孤島戦闘BGM「海と陸の共振」




