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閉店の多い洋服店

作者: ht100

昔々、あるところに一軒の洋服屋がありました。


その街にはたった一軒の服屋でした。にもかかわらず、そのお店の服は全く売れません。


在庫は溜まっていく一方でした。



とうとう在庫処分に困った服屋はある日、


「閉店するぞ~」


さすがに街に一軒しかない服屋です。閉店となると穏やかではありません。


人々は我先にと服屋に殺到しました。


そして服は飛ぶように売れました。



すると気を良くした服屋は店を閉店することなく、逆に大量の服を仕入れました。


そして再び、


「閉店するぞ~」


今度は前回の半分の人々が来ました。


前回ほどではありませんでしたが、とりあえず売れました。



そして三度みたび大量に仕入れ、


「閉店するぞ~」


しかし、さすがに三度目。とうとう人々は、


「またいつもの閉店セールか!」


結局、誰も来ませんでした。店には大量の在庫の山。


在庫を抱えた服屋は結局、そのまま本当に閉店してしまいました。



しばらく後、いつまでもお店を再開しない服屋の前を、一人の老人が通りかかりました。


そして服屋の知り合いに尋ねました。


「ところで、あの服屋は一体いつになったら閉店するのかね?」

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― 新着の感想 ―
[一言] 狼少年的な? すでにお店が閉まっているのに、まだ閉店していないと思われるってことは、表に「閉店セール」とデカデカと書いてあるのかな?
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