表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
運命の調整者 ~セーブを駆使して神をも倒す~  作者: 如月 遊馬
第一章 異世界(エジンベア) 
2/22

セーブ 1 銀髪美少女

新作投稿2回目になります。良かったら、感想、評価お願いします。作者のモチベがどんどん上がります。

合わせて、魂魄構築網のほうも宜しければお読みくださいませ。

『と・・・さ』

『と・・・むさ・・・』

『と・・・きむ・・・ねさ・・ん』

誰かが、俺を呼んでいる。

聞き覚えがないが、何処か懐かしい・・・声フェチではないのだが、俺の心を震わすというか・・・いつまでも聞いていたい声だ。

『起きて下さい。時宗さん!』

中々、起きない俺に、声の子は心配になったのだろう・・・語気を少し荒げて俺を起こす。

もう少し聞いていたかったんだがな~少し、残念に思いながらも、俺はゆっくりと目を開ける。

そこには・・・大きな懐中時計に磔にされた銀髪美少女がいた。衣服を身に付けていないのが俺には刺激が強すぎた。

俺は、すぐさま目を背ける。

『良かった・・・魂を回収される前に呼び出すことができて・・・』

銀髪美少女はその綺麗な目に涙を貯めて喜んでくれている。

「あの・・・ここはどこですか?それに君は俺のことを知っている?」

俺は顔を背けながら美少女に質問する。だって、まともに彼女見たら、オッキしちゃいそうだもん。ある部分が・・・あ、少しオッキしそう・・・

『ここは、神々の処刑場・・・時の狭間にある罪を犯した神の幽閉の地。時間がありません。神の王(アイツ)が私を取り込む前に、時宗さん。私を殺して!』

は・・・い?なんか突拍子のない単語がいくつも出たが・・・それよりも聞き捨てならない言葉が出たな。

「色々聞きたいことがあるが・・・それよりも殺してとはなんぞや?」

俺はこめかみをピクピクさせながら、極めて落ち着いて銀髪美少女に問いかける。

すると、銀髪美少女は、俺を悲しそうな目で見つめながら、俺の目の前に一本の刀を出現させる。

『これで、私の神核を貫いて下さい。今の力の大半を失った私なら簡単に殺すことができます。神の王(アイツ)が私を取り込んで、運命をも統べる前に・・・

時宗さんの手で!』

ふーん・・・なんかイライラしますね。ものっそいイライラしますわ・・・

俺は彼女の傍まで歩み寄る。刀を右手に握り、彼女の顔の前に左手を構える。

そして、彼女の額目掛けて左手の中指を思いっきり弾く。

『あいた!』

彼女が額の痛みに顔を顰めるのもお構いなく、俺は上着を脱いで彼女の身体に掛ける。服はどうやら事故直前のままのようで、作業服のままだ。仕事したから汗臭いかな?

『あ・・・時宗さんの匂い・・・』

あれ~?なんで俺の上着の匂いくんかくんかして、頬赤らめてるんですかね?俺そんな匂いするかな?って、俺は怒ってるんでした!

「あのね・・・自己犠牲の精神は美しいと思うよ・・・だけどね、それで話は終わりじゃないでしょ?それにね、美少女は幸せにならなきゃいけない義務があるんですよ!だから自己犠牲なんかに逃げんなよ!そんな糞ったれな神様なんか俺がぶっ飛ばしてやりますよ!それで俺が君を助ける!」

俺は早口で捲し立てると、彼女の目を見つめる。

彼女は、一瞬驚いた顔をするが、すぐに笑顔になる。なぜか目からは大粒の涙を流しながら。

『そうでした。時宗さんはそういう方でしたね。だから私が始めてす・・・ゴニョゴニョ』

最後の方は尻すぼみに小さくなって聞き取れなかったが、彼女の笑顔は晴れやかなものだった。

『時宗さん、もう一歩進んで、目を閉じて下さい。』

俺は言われるままに一歩進み目を閉じる。

すると俺の左の瞼にものすごく柔らかい感触を感じ慌てて目を開ける。

すると、目の前の美少女はゆでタコのように真っ赤に染まっていた。

『時宗さん、私を助けにきてくれることを待っています。助けにきて私の願いを叶えて下さい。』

すると、突如空が曇りだし、雷鳴が轟きだした。

『気づかれました!時間がありません。時宗さん!時空神殿であなたを・・・』

彼女の言葉を最後まで聞けないまま、俺の足元が崩れ出し俺は、深い深い闇の中に

落ちていった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ