笑顔の意味
先生と付き合いだしてから3日目、俺はいつものように学校に行き授業を受けていた、そう2人しかいない教室で。
「はあ~」
ため息を漏らしてしまう。
4日前俺はこの福峰高校に入学した。
最初は期待と不安を胸に、来たのだがその学校にいたのはたった一人の小学じゃなかった先生だった。
そいつによるとこの学校は昔から呪われた学園と呼ばれていたらしく、この学校の関係者は呪われるらしい。
で、入学式の日俺以外はみんなは問題を起こし学校にこれなくなった。
で、俺も転向しようとしたんだがいろいろあって、俺がその生徒たちと教師の問題を解決して、無理やり連れてくることになった。
最初に解決したのは、この学校の教師になるはずだった紫福 静香の問題だった。
紫福 静香は入学式の前日彼氏と別れたらしく、そのショックで学校に来れなくなったのだが、新しい彼氏ができるまで俺が偽彼氏になると約束して問題を解決した。
その日から毎日お弁当を持ってきてくれたりしてくれて嬉しいのだが、たまにうっかりして塩と砂糖を間違えたり、砂糖と小麦粉を間違えたりしてカオスな弁当になっていたりしている。
でもこんな美人からお弁当を作ってきてもらったら食べないわけには行けなくなり、しぶしぶ食べている。
本人は味見などをしてないのでどんな味なのか分からないらしい。
だから俺の心情は複雑なのだ。
「では、今日はここまでにします」
やっと授業が終わり、俺は帰りの支度をしていた。
「じゃあ先生、俺帰りますんで」
「ちょっと待って一君」
「何ですか?」
「無福ちゃんが呼んでたから、校長室に行ってくれる」
「・・・分かりました」
あの人に呼ばれるとろくな目に合わないからなー。
それでもしぶしぶ校長室に行く。
「なんですか」
ドアを開くと、広い空間と一人の小学じゃなかった先生がいた。
「おおよくきたな」
ちっちゃい見た目のくせにしゃべり方はオッサンぽい。
「なんですか?用件なら早く言ってください、俺も暇じゃないので」
「そうか、じゃあ手短に言うぞ。2人目の生徒を連れてこい」
「・・・だと思いましたよ」
またいつもの展開だな。
「で2人目なんだが、名前は地紋 風花。引きこもりだ」
「で、俺にその子を連れて来いと」
「ああ、そうだ」
「まあ、どうせすぐに終わるでしょう」
「そうだと好いな」
何か意味深げなことを言っていたけど、大丈夫だろう。
「じゃ、行ってきます」
「おお、そうだった」
「まだなんかあるんですか」
「静香も連れて行け」
「?」
「ま、いいから私の言う通りにしろ」
「はい、はい」
「ハイは一回」
竹刀で尻を叩かれた。
どこから出したその竹刀。
そのあと紫福先生を見つけて、地紋 風花のマンションに行った。
「ここか」
俺の目の前には少し高そうなマンションがあった。
「行きましょ」
紫福先生に引っ張られそのマンションに入る。
入ってすぐロック式のドアがあったが管理人さんに開けてもらい、ついでに風花の部屋の合いかぎも貸してもらった。
確か25階だったはず。
25階に着くとドアが一つあった。
「この階すべてこいつの家か」
「まずはインターホンを」
インターホンを押そうとした時カチャドアの開く音が聞こえたのでドアの方を見てみる。
「て、何してるんですか!?」
「合鍵持っているから、開けただけだけど」
そうだこの人少し天然だった。
「じゃあ、はいりましょ」
笑顔で言われたら俺も断るわけには、
ガチャ今度はドアの開く音が聞こえた、恐る恐る見てみると少し小さい少女がいた。
「だれですか?」
「先生です」
「どうぞ」
「ええ、いいの」
「だって先生だし」
その少女は純粋だった。
家の中に入った後お茶をもらい本題に入った。
「どうして学校に来ないのかな」
あんたが言うか、あんたが。
「お父さんたちの帰りを待ってたの」
「お父さん?」
「お父さんたち海外に旅行に行っているからそれまで待っているの」
「でも風花ちゃんのパパたちは確か1週間前に」
紫福は、途中で何かにきずき言葉を濁す。
「1週間前になんですか」
疑問になり俺が質問する。
「・・・」
「先生教えてください」
そこで急に紫福の目から涙が流れる。
「先生?なんで泣いているんですか」
「あれ、本当だ私なんで泣いているんだろう」
涙をぬぐおうとしても止まらない。
そんな彼女の異変にようやく一はきずく、風花の両親がどうなったのかを。
「どうして泣いてるの?先生」
次第に風化の目からも涙が流れ始める。
「あれ何で風花泣いてるんだろう。おかしいな」
涙をぬぐう2人の姿を見て一は、胸が張り裂けそうになった。
「本当は、風花きずいてたんだ。パパとママがもういないって」
「風花ちゃん」
「ありがとう先生。風花のために泣いてくれて」
「・・・」
「たぶん・・・もう大丈夫だから」
彼女の笑顔はとても悲しそうだった。
「・・分かった。先生たちが風花ちゃんの親になる」
「たちって、まさか俺も」
「当然じゃない。こんなやさしい子をほおて置けるわけないじゃない」
「そ、そうだけど」
同い年の子を娘にするって、
「良いんですか?」
「うん」
「ちょ、まだ俺はいいって一言も」
そこで途切れた。
彼女の不安そうなまなざしを見たからだ。
そんな目で見られたら、
「・・・分かった」
言ってしまった。
「本当ですか」
「ああ」
「風花嬉しいです」
彼女の笑顔は、嬉しそうな笑顔だった。
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