日常が終わる、ということ
校門で委員長に分けれを告げ、まもなくして帰宅すると出かける準備をしている母がいた。
「あら〜~おかえりなさい〜~♥」
間延びした声にハートマークが付いていそうなこのひとが僕の母だ。
一言であらわすと『ポワポワ』している
永遠のポワポワ女子高生と自称している
「ただいま・・・どこか出かけるの?」
「うふふ〜~そうなのよ〜~また出張でね〜~♥今度は2ヶ月くらい帰ってこないのよ〜~♥」
「そうなんだ、まぁいつものことだし、気をつけてね」
「ありかとう〜~♥また衣澄ちゃんにお願いしたから〜~♥週末は家事やってくれるわ〜~♥」
「うへぇ・・・衣澄姉さん苦手なんだよなぁ」
「も〜~♥そんなこと言わないの〜~♥衣澄ちゃん、渡ちゃんのお手伝いするのすっごく喜んでたわよ〜~♥」
「あ、そう・・・」
衣澄姉さん
僕の従姉妹で大学二年生。
よく出張でいなくなる母の代わりに来て色々お世話してくれるんだけど、硬い性格で結構厳しい。それが僕には苦手になっている。
「あ〜~そういえば〜~♥明日から私の友達の娘がこの家に来るからそっちもよろしくね〜~♥」
「は?」
「明日から私の友達の娘がこの家に来るからそっちもよろしくね〜~♥」
「聞いてないんだけど」
「というわけでよろしくね〜~♥バイバ〜~イ♥」
「あ、ちょ、ま、」
バタン!
僕の質問から逃げるように行ってしまったがつまり・・・
「女の子が来る→世話する→部屋を覗かれる危険がある→エロ本読めない→死」
「ふざけんじゃねぇ!!!!!!エロ本読めねぇだろうが!!!!!!」
つけっぱなしのテレビから流れる明日の天気予報が、僕の日常の終わりを告げているようだった・・・・・・・・・
fin
以上、ぶっ飛んだ主人公のぶっ飛んだお母さんでした
見た目典型的な人妻で、主人公には甘く、それでいてミステリアス
しばらく出番はない予定ですが、反響があればまた帰ってくるかもしれません