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俺系娘に死ぬほど愛されて眠れない  作者: 海藤進
第一章 俺系娘現る
10/30

照れ隠しで死ぬ、ということ

「えっと・・・・ラグビーでも始めるんですか?」


「ら、ラグビー?・・・潰されちまうよ」


「いやでも胸にエアバックが」


「う、うるさい!!!」


口調はいつもどおりだけど、声が震えている


しかも体まで震わせている


ということは、抱きつかれているので必然的に僕のお腹におっぱいが当たっているわけです。






神よ。






桃源郷はここにありました。






「で、どうしたですか、こんな時間に」


「いや、その、タック」


「タックルのくだりは終わりましたよ?」






「・・・・・だよ」


「はい?」


「・・・・・んだよ」


「はい??」


抱きついたまま急にボソボソと喋り出す畑さん


残念ながらさっぱり聞こえない



「あの、どうしたんです?」




「か・・・・・」




「か?」




「雷が怖いんだよおおおおおおおおおお!!!!!」





「グエエエエエエエ!!!!」



叫んだ瞬間腰にまわされていた手がギュッとしまり




今まで出したこともない声が腹から出た












「なんだ、雷が怖いなら始めからそうといってくれれば」


「い、一緒に寝てくれたのか?」


「いえ、怖がる畑さんをビデオに収めます」


「へ、変態か!!今更だけど!!」


「紳士ですからね。」


「こ、こいつ・・・・」



畑さんが呆れたように睨んでくるが、怖くないどころか小動物みたいでかわいい


ふと、視線を下げると、パジャマに包まれたはちきれんばかりのおっぱいが・・・・



僕のお腹に・・・・・・・





「今なら死んでもいいです」



「は!?」




よく見れば普段ポニーテールの髪もおろされて、なんというか妖艶である。簡単に言うとエロい。エッロイ。エロエロエッサイムカーニバルである。



「渡ってたまに変だよな・・・・今更だけど」


「変ではないですよ?紳士ですからね。」


「それもう聞き飽きたよ!!!・・・・・で、その、さ」


「はい?」


「あの、その、えっと、・・・・・い、一緒に!!」


「一緒に?・・・ああ!」


「おお!わかってくれるか!!」


「ええ、やっぱり眠れない夜は朝まで猥談に限りますよね!!!」


爽やかに歯を輝かせる。暗くて光ってはいないが。


「ちっげーーよ!!!!!一緒に寝ろよ!!!!って言っちゃったヒヤアァァァァァ!!!!」



すごい剣幕でツッコミを入れたかと思ったら今度は顔を真っ赤にして僕のお腹に突っ込んでくる



「アダダダダダダ!!!ちょ、畑さん!!一回離れグフォエッ」


「あ、ああ!ごめん!大丈夫か!?」


「い、いえ、お気になさらず・・・・」



ようやく離れてくれた。


おっぱいは素晴らしいがやっぱりまだ死にたくはない



「わ、悪い・・・・か、雷もやんだみたいだし!!俺、部屋戻るわ!!」



ピシャーーン!!!!



「やっぱ無理ー!!!!」



「ゲヘッハァ!!!」




本日何度目かのタックルが僕の鳩尾に決まった。



羽田渡  享年17歳


死因  照れ隠しのタックル

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