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リンダとクルエラ

掲載日:2014/03/08

腐りきったとある国に、二人の賞金首の二人組がいた。


一人は女性で、名前をリンダといった。


もう一人の方の名前は、クルエラといった。


罪状といえば、強盗、殺人というものであった。


しかし、実際は虐殺好きの残虐貴族を殺したり、尋常じゃないほどの量の税を取り立てるブクブク太った王から金を奪い取り、飢えて今にも死んでしまう人たちを救ってきた。


ある人は、罪人と呼び、またとある人は、処刑人と呼ばれ、とうとう救世主と呼ぶ人も現れた。


しかし、王や貴族からすれば、ただの迷惑だった。


そして、その二人に懸賞金がかけられた。


その額は、1億を超えた。


それまで二人に救われた人たちは金に目がくらみ二人をありとあらゆる方法で捕らえようとえした。


しかし、彼らはその全てから逃げ切った。


二人は、薄暗い洞窟に逃げ込んだ。


そこで、リンダは高熱を出して倒れてしまった。


クルエラは、薬を探してくると言って出かけて行った。


リンダはその時思った。


私は荷物になっているのではないのか。


もともとこういう風に殺人や強奪の話を持ち出したのは私なのだから、私だけが殺されればいいと。


彼には、他の人生を送れたはずなのではないかと。


そう思いながら眠りについた。


二日たったが、クルエラは帰ってこなかった。


逃げてくれた。


私から離れることで、彼はきっと幸せに暮らせるだろう。


しかし、素直にそう思うことはできなかった。


クルエラにもう一度会いたい。


そう思った。


その願いが叶ったのか、クルエラが戻ってきた。


どうやら、薬草がなかなか見つからなかったらしい。


リンダは、また会えたことをただ、ただ喜んだ。


唐突にクルエラは話はじめた。


王の手の届かない所で一緒に暮らそう。


そう提案をした。


リンダは、「はい。」とただ一言、そう言った。


二年後


二人は、辺境の地で仲良く暮らしていた。


昔のことなどもうすっかり忘れようといていた。


クルエラが一人で家にいるときにそいつは、やってきた。


そいつは、王の使いだった。


もう、この場所はバレている。


そして、今日この家を襲撃するとのことらしい。


もう、この家のあたり一帯に兵がいてどう逃げても捕まってしまう。


そこで、その王の使いは一つ提案があると言ってきた。


どちらか片方を差し出せばもう片方の命は助けてやると言った。


しばらくして、リンダは帰ってきた。


そして、リンダにこの話をした。


すると、リンダは自分が行くと言った。


クルエラは首を横に振った。


俺が行く。行かせてくれ。と笑顔で言った。


お前のために死ねるならそれで、それだけで幸せだと笑顔で言った。


リンダは、分かったと言って、外に用意されている馬車に乗って城に向かった。


処刑は次の日の夕方に行うと、王の使いは言った。


その夜二人は、最後の夜を二人で過ごした。


翌日・夕方


目が覚めた。部屋のどこを探してもリンダの姿はなかった。


嫌な予感がした。


見張りが、時間だ。と言った。


処刑台に近付いていく。


そして、階段を一段ずつゆっくり登った。


クルエラは、ようやく知った。


リンダがなぜ部屋にいなかったのか。


その答えが、今目の前にあった。


彼の目の前にあったのは首のない、リンダの体だった。


夕暮れに照らされながら泣き崩れる男の姿がそこにあった。


クルエラは、リンダの落ちている首をじっと見つめて言った。


「なんて幸せそうな顔なんだ。」

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