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2話 予兆

あれ?1話よりメッチャなげー

「ふぁ…っく」

いつもより少しだるい体を起こす、きのう飲みすぎたかな…


水を飲み着替えや朝食を済ませると気分転換に散歩することにした。


俺が住む都市は大陸でも海に面していて資源は豊かだから色んな商人がいたり、此処の船を使って別の地を目指す様々な種族を見たりすることがあった。人生の大半をここで過ごしてるが飽きは来ない。

そして何よりこの地域の周辺には土地が豊かな分それを糧とする魔物が生息している、だからここは俺たちのような傭兵の良い拠点でもあり、互いの武を競い合う場所でもある。


半年に一度行われる闘技大会は近隣の地域のお偉いさんなんかも来て運がいいやつはスカウトされたりする。

(おれも出てぇけどなぁ…、出場禁止になるならやりすぎなきゃよかったよ

ひととうり歩き終えるとおれは何かないっかなとギルドへと足を向けるのだった。


「おはようございます。今日は早いんですねジークさん」

「あ、おっはよぅティーナちゃん。今日も相変わらずかわいく頑張ってんね」

「ふふっ、ありがとうございます。」


朝一番、ギルドには人影はないがあいさつをしたのは我らがギルドの看板娘ティーナちゃん、愛嬌があって男ばかりのギルドにとっては欠かせない癒しだ。

…にしても早ぇなオイ…


「今日は何か入ってない?できれば“おれ向け“で」

「そうですねぇ……。残念、今日は特にないみたいです(二コッ)」


“おれ向け“というのは生活上の力仕事のって意味で、別に「ドラゴン?バッチこーい!」というわけじゃない。


「そっか、残念だけどティーナちゃんのスマイル見たからいっかな。またあとでおじゃまするとするよ」

「はい、いつでもお待ちしております(二コッ)」


ホントいい笑顔だよなぁ、マジで悪い気分吹っ飛んだ…。…っく、これで一体何人の傭兵たちがオトされたのか…。

たいていの人は依頼を受け魔物を倒すことが傭兵になる最初の試練だろうが、ここではまずこの“ティーナスマイル!!”が大きな試練となっているのだろう(男限定)



 ギルドを後にした俺はある場所を目指し歩いた。途中で5歳のガキンチョから50代のオバチャンまでたくさんの人から声をかけられる。

内容は「あそんでぇ(by子)」や「前はありがとねぇ。はいアメちゃん(あれ?)」など、まぁこの怪力を生かしたダイナミックな遊びをしたり、暇な時に無償で手伝っている結果だろう。


それから様々な誘いをかわしついた目的地は鍛冶場、いつも使っている大剣をときどき預けて調整してもらってる。


「ちぃーっすジッちゃん。どうよおれの愛剣?」


そう聞きながらも来るであろう衝撃に備え両手で耳をふさいでいると…


「バーーっキャローっ!ジーク、またてきとーに剣をブンブン振り回しやがって!!

いつも大切に使えっつってんだろっ!!!まるで鈍器じy…省略」


(うるせー、これすげー近所迷惑じゃね?)

耳をふさいでも聞こえる大音量に頭の中で悪態をはく

目の前ではトンカチ片手にこんがり焼けて引き締められた屈強な筋肉に頭を丸めているいかついジジイがブチ切れていた。

この表現だけじゃムッチャ怖いだろうがジッちゃんは180ある自分のへその辺りの高さからこちらを見上げている。(それでも十分迫力満点だ)

そう、ジッちゃんはドワーフだ。この道30年の大ベテラン(55)で武具をこよなく愛する人だ


「…はぁ。おまえ今度はどんな使い方した?見ろ、表面がぼこぼこだ」


そういうと壁に立てかけられているちょうどジークくらいある大剣を指差した、


 あらら、ホントぼっこぼこだぁ。やっぱ力任せにアックスボア殴るんじゃなかったか」…あれ?


「ほう、あの岩の塊をバカスカ殴ってたねぇ…」

「あれっ、声出してたおれ?」

「ばっちり」 

 ……やっべ、…ちょっ…まっ……あっ『ガスッ』


「もうこのやり取り何回目だぁ?つうかいいかげん買い替えろ…はずむから」

「金が溜まったらってことで…テテ、強く殴りすぎだろコレ」


おれは頭にできたできたてのコブを指さして言うが「うっせい、それでお前に使われる武器の気持ちもわかんだろう」といわれたため何も言えなかった。

仕方ない、予備の剣使うか…



結局この日は特に何をするでもなく気づけば空が赤みをさしている

せめて明日は、と予定を立てるためギルドへと向かう。

途中、人混みでダロンを見たがきのうのがまだ効いてるらしくダルそうに歩いていたから無視することにした。

そしてギルドの玄関前についていざ入ろうとすると中から出てきた真っ黒のローブをまとった人(?)とぶつかってしまった


「っすまん、だいじょうぶか?」


向こうは数歩あとずさるだけだったが反射的に謝る、が


「…ふんっ」


少しいらついたのか少しこちらを馬鹿にしたように鼻で笑うと人混みに消えていった


(何だったんだ、あれ)

ポカーンとしながら男(多分)が消えたのを見ると


「っと。依頼、依頼」


期待を胸にギルドに入った












すいません。

ヒロインはあともう少しです。

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