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15話 鉱山の都市『リッガル』

side エリィ


リッガルには馬車を使って3時間ほどで着いた。

本当は近所の子たちと一緒に遊んでいたかったのだが聞き捨てならないことを聞いてジークについていくことになった。


お肉をもち出してくるなんて卑怯だ。

でも、“安くていっぱい食べれる”というのでがんばろう←何を頑張るというのだ


ジークは馬車の中で何故か私を見ながらしきりに財布を見ていた


「大丈夫だよな?・・・さすがに足りるだろ。・・・でもな・・・」


なにか考え事をしているようなのでそっとしておくことにした



着いたと言われ馬車から下りると鉄と土の匂いがした。

私たちがいた都市ほどではないが人でにぎわっているところが似ている。


都市のすぐ後ろには大きな山がそびえ立つように連なってる。

私たちが住む都市を『海の都市』と例えるならここは『山の都市』だろう

とうりすぎる人は比較的男性が多く筋肉質な体をしている。


「ねぇジーク、ムキムキがいっぱいだよ」


「ぷっ、ここは炭鉱で食ってるやつが多いからな、必然的にそうなるんだよ。


ほら向こうにデッケー山があるだろ?みんなあそこで働いてるんだ。あとはそこで取れた鉱物を他の都市に運んだりここにいる腕利きの鍛冶屋がそれ使っていろんなモンをつくるんだよ。

だから武器も安かったりしてな、ここで1本買うつもりなんだ」


ジークは私の素直な発言に笑いながら答えてくれる。

並んで歩いていると急に良い匂いがしてきた。・・・・・これは!


「おっ、あったあった。エリィ、お待ちかねのクニールだぞ。

金を渡しとくから好きなd「10本くださいっ!」って早、えっ10!?」


ジークが言い終わる前にはもう頼んでしまった。

店員は私の急な注文と10本という数に目を丸くして驚いていた


「じゅ、10本はさすがに・・・あっもしかしてお嬢ちゃんはあそこの兄ちゃんと食べるのかな?」


なら納得とうなずく店員だったが私が「ううん。私1人だよ」というとさらに固まってしまった


「おいおい、別にいいけどそんなに持てるのか?持ちやすいように串に刺してるのに

そんなに持ったら意味ねーだろう。・・・すいませんやっぱ2本で」


「2本じゃ足りないもんっ」


「いや、威張って言うなよ。少しずつ食べればいいだろ。ほら」


ジークは受け取った2本のクニールを1本と膨らみのある袋を私に渡すとどこかへ行こうとした


「あっ、私のお肉!」


「そこかよ!?別にいーだろまだあるんだから。ちょっと用事済ませてくるからここら辺で待ってろよ」


そういってジークは手をふりながら去って行った



「すいません。もう1つください」


「あはは、はいよ嬢ちゃん。熱いから気をつけてね」


・・・・・・

それからジークはちょっとしても帰ってこない。暇だから探検してみようかな?


もともと好奇心が強いエリィは周りのものに興味を引かれていてずっと我慢していたが

堪えきれずにその場を離れてしまった。


「~~、~」


ここはあの都市とは違うけど不思議なことがいっぱいあって楽しい。

ジークがいないのは不安だけど我慢するとしよう。


このときエリィは鼻歌交じりにスキップしていて周りを見ていたので前への注意が散漫になっていた。

そして前に立っていた獣人2人に気付かずにそのまま「ボスッ」っとぶつかってしまうのだった。


side end


sideジーク


(あー、思ったより時間がかかってしまった)


用事というのは武器の調達のことで武器屋に行っていたのだ。

当然買うのは大剣なので安くなると言っても金がかかるので頑張ってまけてもらってたのだ。


「ここら辺だったな。・・・・・・あれ?いなくね?」


見渡してもエリィの姿が見えないのでクニールを売っていた店員に聞くことにした。


「なぁちょっと、さっきまで白い髪の女の子がいたはずなんだけど知らないか?」


「あー、あのすごい嬢ちゃんね。ほんとに10本平らげるんだから驚いたよ。

あっ、居場所かい?そうだねぇ、さっきここを離れて向こうにスキップしていったよ」


(そういえばあいつは好奇心の塊だったな。1人にしたのは失敗だったか)


「そうかありがとなっ」


「いいえいいえ、それとここはゴロツキがいるのも有名だからね。気をつけて」


店員の言葉が不安をあおる。


そういえばあいつの底なしの胃袋を考えて多めに金渡したし何よりあの容姿だから獲物にもってこいだろう。考えれば考えるほどいやなことしか浮かばない。


そんなことを考えてると歩行人がとんでもないことを話していた。



「おい、あれ大丈夫かよ。相手は獣人二人だったぜ?」


「確かにな、それにあんな少女が獲物じゃ「おいあんた!!」うぉお!!な、なんだよ兄ちゃん?」


「その少女って白い髪をしたきれいな子だったか!?」


「なんでそんなの、あ、ああ。確かにそんな子だったよ」


間違いないっ!!


「そこに連れてけ!!」





有無を言わさず案内してもらうとそこは人だかりの中にぽっかりと空間が出来ていた。


見ればガラの悪い犬型の獣人が2人いて1人はエリィの手をつかみ財布を奪い取ろうとしてその前に何か話しているマントの人が何か話しかけている。

もう一人の獣人は後ろに立っていたマントの人に接近していた。

おそらくマントの2人がエリィを助けけくれようとしたのだろう。

だがすきを突かれて1人のマントが捕まり一気に勝負が決まってしまったようだ。

エリィを見れば怯えながらも必死に抵抗して頑張っていた。



・・・・・もうあれだよね?ヤッチャッテイイヨネ?


我慢の限界に来たおれは“おそらく…”の時にはすでに行動を起こしていた


チョンチョンとエリィをつかんでいた獣人を後ろからつつく


「あ?なんだよ!外野はすっk「ドスッ」・・・・っが」


「っ!ジーク!!」


我慢の限界だったのはエリィも同じだったようで俺にしがみつくと泣き出してしまった。

乱暴に耐えていたせいでエリィは体を土で汚し顔も涙でグシャグシャである。


絡まれたのが獣人なのでさらに怖かっただろう


「おい、こっちは抑えたかソイツもうやっちま・・え・・・よ?」


向こう側でもう1人の獣人がこっちを見て不思議な顔をしている。





今おれはどんな顔をしてるのだろうか


「いやーうちの連れが世話になったみたいだな、お礼ならおれが代わりにやってやるよ」



・・・・・まぁシケイは確定だな(笑)















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