7話 対話
わかってると思いますがB&Bはただの人数合わせです
全っ然からみません
結局自分もずぶ濡れになったが魚を7匹手に入れ川から戻る
「とったどーっ!」
「いやジークさん一体何したんスか?あんな爆音出して、ドラゴンでもいたんスか?」
あと何でびしょぬれ?とロイズが呆れて聞いてくる
「ちげぇよ、川の真ん中でおもいきり剣を振り下ろしただけだよ。知ってるか?こういうのケッコー獲れんだぜ」
と自慢するように言ったが
「知ってたッスけど、やりますふつー?こんな魔物がはびこる森で夜に…あっ自分は2匹でいいッス」
…こいつはホントに食わせてもらう気あるのか?
「ひとこと多いぞロイ、わかった…いらないんだな?」
「すみませんでしたっ!!」
いつもの語尾をつけずに謝られたから、まぁ許そう…
「それよりもジークさん、さっきあの美少女“も”びしょぬれで帰ってきたんスけど、
…もしかしてなんかしました?」
仕返しとばかりにロイがふってきた話はおれには効果覿面、おもわず吹いてしまった
しかもいらつくことにロイは意味ありげな眼をして口をニンマリとしている
「ちがう!!ちょっと話しただけだっ、…離れてろっつったのにあんなところにいたから」
(しまった!パ二クッて暴露してしまった…)
「え、話したんスか?あの子と?」
見るからに無表情だから勿体ないっスーと愚痴るロイズ、(気はそれたか…セーフ)
「笑うとかわいい子だったぞ・・・・でも変な子だったな」
説明しながらさっきのやり取りを思い出す…
騒がしかったのでその方を向くと
『どこにおられたッ!』、『心配しましたぞッ』、『なぜ濡れている?』…
(なんかメッチャ問題になってる!?)
……そして怒られた
・・・・・・・・・・・
各自食事をとっており、おれは捕った魚に枝をさして焼いている
(ちなみに、ロイは既にすませて見周りをしている、…B&B?知らね)
あの子たちのほうを見ると6人はかたまって手を胸の前でくんで何やら祈りをささげている…
(ジョーダンで言ったけど『信者』っていうのはあながち外れてねーかも…)
…となると目的は儀式かっ!とつい考えるが“ないない…”と否定する
彼らが食べているのは質素なスープとパンだけであまり満足できるとは思えない
(そういえば、エリーナは魚に興味を持ってたな…好きなのか?)
そう解釈すると焼き終わった魚を一本とって歩き出す
「おいおい…、育ち盛りの子にそんなメシはねーだろ。ちゃんと食わせてんのか?」
「…何の用だ」
「だからそんなメシで満足できんのかって言ってんだよ、お前らはいいとしても
その子にはもっと栄養のあるもん食わせろよ」
「あいにく持ち合わせていないのでな。気にしないでもらいたい」
「ねぇならこいつをやるよ、ほらっ」
おれは手に持っていたできたての焼き魚をを見せ、エリーナへのばす、エリーナは一瞬キョトンとした後おそるおそるそれを取ろうとするが寸前に横から出てきた手で制され「あっ」と少し残念そうな声を出す
「結構、巫女はそういったものを口にしないのでな」
リーダー格のジジイに言われるがエリーナは取ろうとしていた、つまり本人は食べてみたいのだろう
(今は無理か…)
「わーったよ、邪魔して悪かったな」
とすぐに諦めるおれにエリーナは残念そうな顔をするとまた無表情に戻り
「気持ちだけうけとる、…ありがとう」
というと質素な食事を再開するのだった
sideエリーナ
「…いっ……ろ、おいっ起きろ」
傭兵たちに火の番を任せ、皆が寝静まったあと意識の外から私に呼び掛ける声に気付いた
「…んっ…誰?」
おもい瞼を上げて私を起こしたであろう人物を見るとその人物はジークだった
「静かに」と告げてついて来いと言うと火のもとまで連れてこられた
「…何か用事?」
「ホントは食いたかったんだろ?ほらっ」
そういうとジークは刺してあった焼き魚をあの時と同じように私へやる
今度は誰もいないので邪魔されず受け取ることができた
「何で…」
あの時はちゃんと断ったはずなのに
「いや、おまえ無表情ぶってるけどあの時あきらかに残念そうだったからな。魚好きなのか?」
どうやらまた私の心配をしてくれたようだ、口は軽いけど良い人なんだな
「…ちがう、でも食べたことがなかったから興味があった」
「あれか?『私達の宗派では肉類は食っちゃいけません』てやつか?」
ジークは私たちがどんな人かわかってたのか答えをそのまま言ってのけ、私はうなずいて肯定した
「マジかよ…、人生の半分は損してんなおまえら。まぁ、くってみろよ」
大げさな表現をして驚きながらもジークは“さぁっ”と勧めてくる
「でも、私は巫「今はだれも見てねぇって、黙っててやるよ(ニカッ)」…」
結局私は魚への興味と彼の押しに負けて食べることにした
side end
「あつっ」
「焼きたてだからなぁ、気をつけろよ」
あきらかに遅すぎた注意にエリーナは涙目でこっちを見る
「ごめんごめん、ゆっくり食べればいいさ」
今度は注意しつつ小さくかじる
「……おいしい」
ホントにおいしいらしくエリーナは顔をほころばせている
「だろ?もっと食え」
・・・・・・・・・・・
エリーナがそのまま食べ終わると、おれはころ合いを見てまた話し始めた
「おれはジークだ。『ジーク・クルード』バリバリの19だ。お前は?」
「?…名前は前に行ったけど」
「あれはお互い滅茶苦茶だったからな、ちゃんとした自己紹介しようぜ」
いや、ぶっちゃけ言うとおれスッゲー動揺してたからあんまり覚えてないんだよ
「エリーナ…、私はそれだけ」
「…そうか」
(あんな連中といるんじゃ、わけありか…)
「じゃあエリィだな」
「エリィ?」
「愛称だ、エリーナはなんか長ーからな。いやか?」
自分で言ってて思うけどたった四文字が長いってどうよ?
親睦深めるつもりだったけど急すぎたか・・・
「違う…、私は巫女だからそんな風に呼ばれたことなかった…」
「巫女?その“巫女”っていうのは何だ?」
と尋ねるとエリィは何故か目に涙を浮かべて自分の不思議な能力、過去を語った
なんか自分が描いてた展開と違ってきてる!?