14.じゃじゃ馬令嬢の前に天敵現る
今回の事件の犯人と被害者達も含め全ての人物が皇宮へと到着した。
ステラと被害に遭った女性たちは皇医の治療を受けた。
幸い、ステラの殴られた額の傷も深いものではなく傷跡も残らない様だった。
被害に遭った女性たちも特に酷い怪我などは負っていなかった。
皇医の治療が終わるとステラと被害女性たちは皇室騎士団本部の客間へと通された。
「治療を受けて直ぐに話を聞かせてもらうことになり申し訳ないのですが今回の事件の事について覚えている事を話してもらえると助かります。話を聞いても構わないですか?」
ダニーがステラと被害女性たちへ言った。
ダニーに尋ねられたステラと被害女性たちは頷いた。
そして、ステラと被害女性たちから今回巻き込まれた誘拐事件についてそれぞれが覚えている話をその場にいたダニーやジョシュア、バスティンとペーター、そしてアルイにしたのだった。
「ふむ。ご協力感謝します。あなた方から話を伺う事が出来ましたので本日はお帰り頂いて結構です。ご家族も心配されているでしょうし帰りは皇室騎士団の団員達が責任を持って家までお連れしますのでご安心下さい。」
ダニーが柔らかい表情で被害女性たちへ言った。
被害女性たちは安堵した表情を浮かべた。
「ステラはすまないがこのままここへ残ってくれ。」
ダニーがステラへ言った。
「分かりました。」
ステラは頷きながら言った。
「では、あなた方は団員を外で待たせているので団員の指示に従いお帰り下さい。」
ダニーが被害女性たちへ言った。
「「ありがとうございます。」」
被害女性たちはダニーへ丁寧にお礼を言った。
「それでは失礼致します。」
ステラが景品を交換した女性が代表してお辞儀しながらダニー達へ言った。
他の被害女性たちダニーへ丁寧にお辞儀をした。
「ステラ様、今日は本当にありがとうございました。ステラ様が居なければ私たちは今この場にいることは出来なかったでしょうから。感謝してもしきれません。」
景品を交換した女性がステラへ言った。
「いいの!気にしないで!こうして無事に家族に会えるんだから!あっ!そうだ!今度あなたのお家へお邪魔してもいいかしら?例のものをもう一度買ってリベンジしたいし、こうして知り合ったのも何かの縁だし今度皆でお茶でも飲みましょう!」
ステラはにこりと微笑みながら被害女性たちへ言った。
「はい!是非!」
景品を交換した女性は嬉しそうに微笑みながら言った。
他の被害女性たちも嬉しそうに微笑みながら頷いた。
そして、被害女性たちは部屋から出ていき団員に連れられて帰って行った。
ステラは犯人達に捕まっている間に景品を交換した女性が実はハートパンを売っているパン屋の娘だと知ったのだった。
ステラは何という最高の縁だと嬉しく思っていたのだった。
「ステラ!」
「ス〜!!」
被害女性たちが帰った途端にダニーとジョシュアが立ち上がり半泣き状態でステラの元へもやって来て思い切り抱きしめながら言った。
「ちょっと!お父様、お兄様!」
ステラは慌てて言った。
「本当に心配したんだぞ!ステラに何かあったのかもしれないと思うと本当に生きた心地がしなかったんだぞ!犯人どもを殺したい程に憎めい。本当に本当に無事で良かった。」
「私も生きた心地がしなかったんだよ?スーに何かあったらと思ったら犯人に殺意まで湧いたんだから。」
ダニーとジョシュアはステラを抱きしめまま言った。
(おいおい、さらっと怖い発言しないでよね。仮にも騎士団団長と副団長がの私情殺意なんて抱いて大丈夫なわけ?抱くだけならまだしも口に出しちゃってんじゃん。)
ステラは苦笑いを浮かべながらそんな事を考えていた。
「ご心配かけて本当に申し訳ありませんでした。ですが、困っている人がいたら助けの手を差し伸べない訳にはいかないでしょう?私はバートン公爵家の娘なのですよ?お父様とお兄様の背中を見て育ったのですから正義感が強くて当たり前ですから。」
ステラはダニーとジョシュアの背中を優しく叩きながら笑顔で言った。
(正義感が強いのは前世での現世でも変わんないんだけどね。)
ステラはそんな事を考えていた。
「さすがはステラ!我が娘だ!誇らしい!」
「スーは本当に自慢の妹だよ!」
ダニーとジョシュアは先程まで半泣きだったのにケロッと笑顔に変わり言った。
(感情の起伏が激しいったらありぁしない。)
ステラは内心苦笑いを浮かべてそんな事を考えていた。
そんな三人のやり取りをペーターとアルイが呆れた表情で見ていた。
バスティンは何かを考える様な表情を浮かべていた。
(本当に無事で良かった。私もステラ嬢に何かあったらと想像するだけで恐怖を感じてしまった。ステラ嬢が私の目の前から居なくなると考えたら何ともいえない気持ちになった。この感情は一体何なのだ。)
バスティンはステラを見ながらそんな事を考えていた。
「そんな事より!お父様。今回の事件に貴族が絡んでるということはありませんか?」
ステラが急に真剣な表情でダニーへ言った。
ステラの言葉を聞きダニーは驚いた表情を浮かべるとステラから体を話して椅子に座った。
ジョシュアもダニーと同じように椅子へ座った。
「…何故そう思うのだ?」
ダニーが真剣な表情でステラへ尋ねた。
(やっぱりね。あの男にカマをかけて反応を見る限りの絡んでるのは予想してたけど本当に絡んでるのか。)
ステラはそんな事を考えていた。
「犯人の男が洋服の内側に自害用の毒をしのばせていました。あの毒は一目見てもわかるほど高価なものだとすぐに分かりました。あの様な男達には到底入手する事ができない程の高価な毒でしたから。高価なものを簡単に手にする事ができるのは貴族、もしくは王族以外に考えられませんから。」
ステラは真剣な表情で言った。
「…やはり私の娘だなだけあって鋭い推測をするのだな。小袋を見てそれが高価な毒だとすぐに気づくとは。」
ダニーは苦笑いを浮かべながら言った。
「ステラ。今回の事件についてはこれ以上推測するのはやめなさい。」
ダニーが真剣な表情で言った。
(お父様の表情からしてこの事件は思ってるよりも内密な事件みたいだね。同じ女性が被害に遭ってるって知ったからにはあたしも力になりたいって思うけど、この事件はオンラブの話中には出てこなかった話で先読みができないから変にあたしが絡んでも足手まといになるだけか。既に連れ去られてどこかに連れていかれた被害女性たちの事が気がかりではあるけどお父様達ならきっと解決してくれるよね。)
ステラはダニーの言葉を聞きそんな事を考えていた。
「…分かりました。これ以上の推測は致しません。ですが一言だけ。必ず事件を解決してくださいね。お父様達なら解決して下さると信じていますから。」
ステラはにこりと微笑みながらダニーへ言った。
「…っ。あぁ、もちろんだとも。」
ダニーはステラの言葉に少し驚いた表情を浮かべるもすぐに柔らかい表情を浮かべて言った。
そんなダニーの言葉にステラはにこりと微笑んだ。
「ところで、、。何故ステラとアルイが知り合いなのだ?」
ダニーは口元を歪ませながらステラへ尋ねた。
「私もずっとその事が気になっていたんだよ。スーとアルイに接点なんてないはずだよね?」
ジョシュアも表情を歪ませながらステラへ尋ねた。
(あぁ。やっぱりその話はしてくるんだね。)
ステラは苦笑いを浮かべてそんな事を考えていた。
「実は、、。」
ステラは苦笑いを浮かべながら言った。
そして、ステラはアルイとの出会いからアルイのお店へと足を運んでる事までをダニー達へ説明した。
「何?あの時に助けた相手がアルイだったのか?」
ダニーはステラの話を聞き驚いた表情を浮かべて言った。
「はい。でも、あの時はお父様もお兄様も被害者であるルイルイにお会いになったのではないのですか?」
ステラは首を傾げながらダニーへ言った。
「いや、あの時は他の団員に被害者を任せたから私もジョシュアも被害者には会ってはいなかったんだ。それより、、ルイルイとはなんだ?!」
ダニーはステラにその時の事を説明するもみるみる怒りに満ちた表情で言った。
「あっ、、。」
ステラは地雷を踏んだ様な表情で言った。
アルイはげっそりした表情を浮かべていた。
「何故、ステラがアルイをその様に馴れ馴れしく呼んでいるのだ?!まさか、、既にその様に慣れ慣れしく呼ぶ間柄なのか?!」
ダニーは血管むき出しで怒り言った。
「アルイ!貴様、、よくもうちの妹に、、!女性が苦手だと言っていたのも嘘だったんだな!」
ジョシュアも怒りに満ちた表情を浮かべてアルイに激怒しながら言った。
「えっ?いや、、ちっ、違います。俺たちは決してそんな関係では、、。」
アルイは混乱しながら言った。
「ストーーーップ!!」
するとステラが大きな声で言った。
ステラの声を聞きステラの表情を見てダニーとジョシュアは一瞬にして黙った。
「お父様!お兄様!お二人はいつも勝手に想像して話を進めますね!本当にお二人のそういう所、、大嫌いです!」
ステラはムスッした表情でダニーとジョシュアへ言った。
「なっ、、大嫌い、、だと?」
「スー、、待って、、。」
ダニーとジョシュアはステラの言葉を聞いて顔を真っ青にしながら言った。
(まったくこの二人ときたら相変わらず人の話もろくに聞かずに勝手に暴走するんだから。)
ステラは呆れた表情でそんな事を考えていた。
「その様なお二人はもう話もしたくありません!」
ステラは強気でダニーとジョシュアへ言った。
「まっ、、待ってくれ!私が悪かった。謝るから話をしないなど言わないでくれ、、。私はステラに嫌われたら生きていけないのだ、、。」
「スー、、私が悪かった。スーが可愛いが故に先走ってしまったんだよ、、。もう先走らないから大嫌いなんて言わないでくれ、、。」
ダニーもジョシュアも半泣きにりながらステラに懇願しつつ言った。
(ステラ様の前では皇室騎士団第一部隊の団長と副団長の名も廃るな。)
三人のやり取りを見て苦笑いを浮かべつつペーターはそんな事を考えていた。
(これはステラも苦労するわけだ。)
アルイも苦笑いを浮かべつつそんな事を考えていた。
(女性が苦手なアルイがあの様な呼び名まで許すなど、、。それにしても何故ステラ嬢がアルイをあの様に呼ぶ事がこんなにも気に食わないのだろうか。)
バスティンはそんな事を考えていた。
(はぁ、、。娘&妹バカがここまで重症だと毎回結構大変なんだよね。普段の鬼団長と副団長の威厳は何処へ。)
ステラは呆れた表情でそんな事を考えていた。
「はぁ、、。分かりました。これからもちゃんとお二人と話しますし大嫌いとう言葉も撤回します。ですが、またこんな状況になるのであれば本当に口を聞くのも嫌になりますからね?わかりましたか?」
ステラはビシッとダニーとジョシュアへ言った。
「あぁ、もちろんだ。」
「約束するよ!」
ダニーとジョシュアはパァ〜っと表情を明るくして言った。
そして、ステラは何故アルイのお店に足を運んでいるのかをダニー達へ説明した。
「これで理解して頂きましたか?ルイルイとは私が勝手に呼んでいるのでルイルイを責めるのはやめて下さいね。それにルイルイは私からお友達になって欲しいとお願いしましたし仕事の依頼もしたのです。ルイルイが居なければお父様やお兄様達が飾って下さっているあのアルミスタンドは完成しなかったのですよ?これからも色々な私の写真を貼ったアルミスタンドをお父様達にプレゼントしようと思ったのですがルイルイのお店に足を運ぶのを反対されるのであれば残念ですが今後はアルミスタンドをプレゼントできそうにないですね。」
ステラがダニーとジョシュアへ言った。
ステラの言葉を聞きダニーとジョシュアは何かを想像していた。
(あのアルミで出来たステラの写真が貼ってあるスタンドは実に素晴らしいものだった。写真立てに飾る写真よりもよりステラを近くに感じる事の出来る物だった、、。アルイの元へ通うの反対すればあの素晴らしいスタンドはもう手に入らない、、。それは困る!)
ダニーはそんな事を考えていた。
(あのスタンドは持ち運びも出来る優れものだ。スーがアルイの元へ足を運べば更にあのスタンドが増えるのだよな?そんな素晴らしいことはないじゃないか!)
ジョシュアはそんな事を考えていた。
「ステラ。これからもアルイの元へ足を運びアルミスタンドを作ってもらうといい。」
「うん!父上の言うとおりだ。沢山作ってもらうといよ。」
ダニーとジョシュアは満面の笑みでステラへ言った。
ステラWIN!!
(よし!勝った!これで気兼ねなくアルスタがGETできる〜。やったぁ〜!バスティンのアルスタを絶対もっと作るぞ〜!おぉ〜!!)
ステラは内心ルンルンでそんな事を考えていた。
「アルイ!これからも素晴らしいものをステラへ作り渡してやってくれ!」
ダニーは真剣な表情でアルイへ言った。
「はっ、、はい!承知致しました。」
アルイは慌てて言った。
(バートン公爵家の権力を握ってるのはステラなんじゃないかと思う光景だったな。しっかし、相変わらずステラは面白いやつだな。ステラが誘拐されたと知った時は肝が冷えたが無事で本当に良かった。)
アルイはステラは見てフッと笑みを浮かべつつそんな事を考えていた。
そんなアルイの表情をバスティンは偶然目にした。
(あの表情は何だ?!あのアルイが女性に対して微笑んでいるのか?アルイの奴まさし、、ステラ嬢の事を、、。)
バスティンはモヤモヤした感情と怒りの様な感情を感じながらそんな事を考えていた。
「アルイ、良ければ私もアルミスタンドの考案を出してもよいか?」
ダニーは嬉しそうな表情でアルイへ尋ねた。
「それなら私もいいかい?」
ジョシュアも笑顔でアルイへ尋ねた。
「それは構いませんよ。紙に描いて頂ければある程度のご要望にはお応えできますので。」
アルイは頷きながら言った。
「そうか!では、早速描いてみるとしよう。」
ダニーはそう言うと客間の机へ向かい紙を出して考案を描き始めた。
ジョシュアもダニーへ続いた。
そんな様子を見たステラはチャンスとばかりにバスティンの元へと近寄った。
「本当は私が公爵様のアルミスタンドがもっと欲しいので絶対にインビンシブルに足を運ばないといけなかったのです。上手くお父様達を説得できて良かったです。」
ステラはそっと小声でバスティンへ言った。
「悪い娘だな、、。」
バスティンが小声で言った。
(私のアルミスタンドが欲しかったからか、、。)
バスティンはどこかモヤモヤがはれた様な気持ちになりつつ考えていた。
「ですので、公爵様の写真たくさん隠し撮りしてもいいですか?」
ステラは満面の笑みで言った。
(推しの隠し撮りはオタクにとって夢の一つであるんだよ!推しを陰ながら見つめて色んな表情を拝みながらそれを写真におさめるという何ともたまらない夢よ!)
ステラはそんな事を考えていた。
「それを聞いたら隠し撮りではないだろう。」
バスティンは呆れた表情で小声で言った。
「一応、許可を貰っておかないと犯罪になりかねませんので。」
ステラは苦手いを浮かべつつ小声で言った。
「それならば私にお願いすればいいのでは?」
バスティンは意地悪そうに小声で言った。
「いえ!隠し撮りは私の楽しみの一つなのでそこは譲れません!」
ステラは自信満々に小声で言った。
(本当にこの娘ときたら、、。突拍子もない発言をこんな自信満々に目を輝かせて言うとは。)
バスティンはステラを見てそんな事を考えていた。
(ステラ嬢がこんな表情を向けるのは私だけならいいのにな、、。)
バスティンはふとそんな事を考えていた。
(っ?!私は今何を考えていたのだ?!)
バスティンはハッとなりそんな事を考えていた。
「公爵様、どうかしましたか?」
ステラは急にハッとなったバスティンを見て小声で言った。
「いや、何でもない、、。」
バスティンは平然を装い言った。
「では、隠し撮りは許可して頂いたという解釈でよろしいですか?」
ステラは目を輝かせて小声で言った。
「どうしてそういう解釈になるのだ。」
バスティンは呆れた表情で小声で言った。
「そうなるからです!」
ステラはニカッと微笑みながら小声で言った。
「何だそれは。」
バスティンは呆れ顔のまま小声で言った。
そこへ…
コンコンッ!
部屋の扉が鳴った。
「はい。」
ダニーが音を聞き外に向かって言った。
「私だ。」
アーノルドが扉の外から言った。
「皇太子殿下?!」
ダニーは驚いた表情で言った。
「バートン団長に話があるのだが入っても構わないか?」
アーノルドがダニーへ言った。
「?はい。構いません。どうぞお入り下さい。」
ダニーは何事だ?といわんばかりの表情で言った。
「失礼する。」
アーノルドはそう言うと部屋の中へ入ってきた。
(何でアーノルドが来るわけ?!せっかくバスティンと話をしていい気分だったのにいい気分がアーノルドのせいで台無しじゃん。本当に毎回タイミング悪すぎるし何なの?!)
ステラは不満そうな表情入ってきたアーノルドを見てそんな事を考えていた。
「あっ、ステラ嬢も居たのか。」
アーノルドがステラに気づき言った。
(はぁ?何?あたしがいちゃいけないわけ?うっざ!相変わらず発言がいちいちうざすぎる。こっちとてあんたが来るならさっさと立ち去ってっつぅの!)
ステラは必死で不満気な表情を出すまいと堪えつつ内心はかなり不満そうにそんな事を考えていた。
「はい。父と少しばかり話をしていましたので。ですが、、私がいてはお邪魔な様でしたら父との話は終わりますので失礼させて頂きます。」
ステラは丁寧だが淡々とアーノルドへ言った。
(あぁ〜本当はもっとバスティンの近くに居たかったのに、、。)
ステラは内心はそんな事を考えていた。
「いっ、、いや、別にそういう意味で言ったわけでないのでステラ嬢がこちらへいてくれても構わない。」
アーノルドはステラの言葉を聞いて慌てて言った。
(はぁ?じゃぁ一体何でそんな事言ったわけ?)
ステラはそんな事を考えていた。
ステラの??という表情を見てアーノルドは戸惑った。
(私の言い方で誤解させてしまっただろうか。まさかステラ嬢がいるとは思わなくて驚いただけなのに、、。てっきりステラ嬢は被害女性たちと共に皇宮を後にしたと思っていたからな。)
アーノルドはステラの表情を見て戸惑いながらそんな事を考えていた。
「殿下、それで一体どうなさったのですか?わざわざ殿下が訪ねて来られるなんて。」
ダニーがアーノルドへ不思議そうな表情で尋ねた。
「あ、あぁ。実は今回の事件にあたり紹介しておきたい者がいたのでな。」
アーノルドはハッとなりダニーへ言った。
「紹介したい方ですか?」
ダニーが言った。
「あぁ。入れ。」
アーノルドは頷きながら言うと扉の外にいた人物に声をかけた。
「はい。失礼致します。」
扉の外にいた人物はそう言うと部屋の中へと入ってきた。
部屋に入ってきた人物を見たステラは目を見開いた。
(あの男は!)
ステラは入ってきた人物を見てそんな事を考えていた。
「紹介しよう。彼は本日付けで私の専属近衛騎士に任命されたサティスだ。」
アーノルドが部屋に入っできた人物をダニー達へ紹介した。
アーノルドに紹介されたサティスは少し驚いた表情を浮かべてステラを見た。
その瞬間…ステラはサティスと目が合った。
(え?)
ステラはサティスと目が合った瞬間ゾッとしつつ考えていた。
「殿下の専属近衛騎士ですか?!」
ダニーは驚き言った。
ダニーだけではなくその場にいたステラ以外の者たちは驚いた表情を浮かべていた。
(お父様達が驚くのも無理はないよね。だって皇太子の専属近衛騎士の人選はまず皇室騎士団の元へ話が下りてくるものだもんね。しかも、皇太子の専属ともなると相当の腕前がなければなることの出来ない存在。それが何も知らされないまま、、しかも皇室騎士団の団員ではない人物を急に専属近衛騎士にするって言われたらそんな反応になるもんね。それより何でサティスこっち見てるわけ?!)
ステラはダニー達の反応を見てサティスを見てそんな事を考えていた。
「あぁ。本来ならば皇室騎士団に話を通してから決めていくものだが今回は異例事項として人選を私自身で決めさせて貰ったのだ。陛下からの許可も貰っている。」
アーノルドがダニー達の反応を見て説明した。
「そうだったのですか、、。しかし、彼は皇室騎士団の団員ではありませんよね?彼は一体、、。」
ダニーはすぐに冷静になりサティスをチラリと見ながらアーノルドへ尋ねた。
(お父様達がもっも驚くのはこれかよ、、。だって彼は、、。)
ステラはグッ拳を握りながらそんな事を考えていた。
「彼は、、敗戦国の奴隷としてギャラバン帝国から連れてこられた者だ。」
アーノルドが言った。
「ギャラバン帝国の敗戦国奴隷?!」
ダニーは驚きのあまり声を大にして言った。
「あぁ。」
アーノルドは頷きながら言った。
「殿下!失礼ながら敗戦国の奴隷制度はすでに撤回されているはずです。それなに何故奴隷が存在するのでしょうか?!それも、、ギャラバン帝国の。」
ダニーは驚きを隠せないまま言った。
(お父様がこう言うのも無理はない。だって我が帝国はとうの昔に奴隷制度は撤回している。奴隷制度がある事によって国に悪影響を及ぼすから。それは敗戦国から我が国に移住してきた奴隷達も例外じゃない。それなのに奴隷が存在して尚且つその元奴隷が皇太子の専属近衛騎士になるんだから。)
ステラはそんな事を考えていた。
「ギャラバン帝国だからだ、、。そなたらも知っての通りギャラバン帝国は戦いに対して優れた能力を持つ者が多い国もして知られていた。しかし、小さい国だったが故に戦争に負け国を占領された。ギャラバン帝国の皇族や貴族たちは皆処刑された。しかし、優れた能力を持つ平民は他国へ奴隷として連れて行かれた。幸い我が国へ移住してきたギャラバン帝国の者たちは奴隷制度がない為に普通に生活を送れていたがごく一部の者が内密に奴隷の売買が行われていた。サティス、、彼も売買されかけていた一人だ。サティスはこの国へ移住してきてすぐに奴隷売買をする者たちに目をつけられていたのだ。その者達は優れた才能を持つサティスを奴隷制度のある国へ高く売られるところだった。幸い、その事実を聞きつけすぐに売買を行っている者たちを見つけ処分した。しかし、それでもサティスの様な移住してきた者を咎める者たちがいたのだ。私は奴隷売買の事実を知った際にサティスと出会ったのだ。サティスは一人木の棒を持ちそれをひたすら振っていた。私はその姿を見て彼の才能を見出したのだ。」
アーノルドがダニー達へ説明した。
「私は敗戦国の者だろうが才能がある者の可能性を潰してしまうのは嫌なのだ。だからこうしてサティスを私の専属近衛騎士に選んだのだ。ギャラバン帝国の才能がある者は剣の腕だけではなく主への忠誠心もとても固い事で有名だった。私はサティスが私の専属近衛騎士になった事がきっかけで我が国へ移住してきた敗戦国の者たちに勇気と希望を持てる事にも繋がなるとも考えているのだ。」
アーノルドは更にダニー達へ言った。
「君たち皇室騎士団には本来の流れを無視して勝手に専属近衛騎士を決めた事は申し訳なく思っている。しかし、、今回のサティスの件をどうな騎士団である君たちにも認めて欲しいのだ。」
アーノルドは真剣な表情でダニー達へ言った。
「殿下のお気持ちは分かりました。今回の件は少しばかり驚きましたが殿下自身が決断されたのでしたら私達が反対する事はございません。それに騎士団の団員でも敗戦国の者でも我が国の為に忠誠を尽くすという同じ意志があるのであれば彼も我々と同じ仲間ですから。」
ダニーは笑みを浮かべつつ言った。
「バートン団長、、。感謝する。」
アーノルドはホッとした表情でダニーへ言った。
「皆も殿下の決断に異論はないな?」
ダニーがバスティン達へ言った。
「「はい。」」
バスティン達は頷きながら言った。
「皆、ありがとう。」
アーノルドはバスティン達へ言った。
「では、改めて、、。彼は本日より皇太子専属近衛騎士になったサティスだ。サティス皆に挨拶を。」
アーノルドは改めてその場の皆に言うとサティスへ言った。
「はい。殿下。」
サティスは頷きながら言った。
「初めてお目にかかります。サティスと申します。皇宮に来たばかりで至らぬ事などあるかと思いますが皇室騎士団の皆様にお力添え頂けると光栄です。よろしくお願い致します。」
サティスは背筋を伸ばしてその場の皆へ言った。
「私はバートン公爵家当主であり皇室騎士団第一部隊団長のダニー・バートンだ。よろしく頼む。」
ダニーがサティスへ言った。
「私はバートン公爵家嫡男であり皇室騎士団第一部隊の副団長でジョシュア・バートンだ。よろしく頼む。」
ジョシュアがサティスへ言った。
「私はラスター公爵家の当主であり皇室騎士団第二部隊の団長でバスティン・ラスターだ。よろしく頼む。」
バスティンがサティスへ言った。
「私は皇室騎士団第二部隊の副団長でペーターだ。よろしく頼む。」
ペーターがサティスへ言った。
「私は元皇室騎士団第一部隊の団員を務めていたアルイと申します。現在は皇室騎士団で使う武器や防具を扱う店の店主をしております。以後お見知り置きを。」
アルイがサティスへ言った。
「皆さん、よろしくお願いします。」
サティスが皆へと言った。
(何がよろしくお願いしますよ。全然よろしくなんてないんだけどーー!!)
ステラは内心物凄い勢いで叫んでいた。
アーノルドの専属近衛騎士サティス。敗戦国の奴隷として扱われていた彼。
だけど奴隷とて扱われていたとは思えない程の剣の腕の持ち主だった。
アーノルドにしっかりと忠誠を近いアーノルドの専属近衛騎士としてしっかりとその役割を果たしていた。
しかし、貴族たちの中ではサティスを専属近衛騎士と認めていない者たちもいた。
陰でサティスはサティスを認めない貴族たちからは冷遇されていた。
そんなサティスをヒロインであるグレイスが気にかけてくれていた。
そんな純粋に自分の事を気にかけてくれているグレイスにサティスはアーノルドの愛する人だとわかっていても
グレイスを愛する気持ちを持たずにはいられなかった。
そんなグレイスへ密かに恋心を抱いたいたサティスはグレイスへ酷い仕打ちをしたステラとステラに加担したバスティンを許すはずがなかった。
(そう、、。サティスは、、サティスこそオンラブの話中でアーノルドに処刑を言い渡されたステラとバスティンの刑を実際に執行した人物だったのよ。あの時の場面は小説を読んで更にコミックを読んでから忘れた事なんて一度もない場面だもんね。)
ステラはオンラブの話を思い出しながら拳を握りしめてそんな事を考えていた。
(つまり、、サティスはあたしとバスティンにとっては天敵ともいえる存在ってわけよ。まぁ、ステラがバスティンを引き入れたせいでバスティンまで殺された訳だし今のステラはあたしだしアーノルドに恋が枯れる事もグレイスに危害加える事はないから大丈夫だとは思うけどサティスはグレイスに想いを寄せる事になる事には変わらないから処刑されないとしてもサティスとは関わりたくないなぁ。)
ステラはそんな事を考えていた。
(で、、サティスは何でさっきからずっとこっち見てるわけ?!サティスはまだグレイスにも出会ってないはずだよね?あたしの顔に何かついてんのかなぁ。)
ステラはサティスからの視線をかんじつつそんな事を考えていた。
「殿下、彼女はどなたですか?騎士団に女性がいるとは、、。」
サティスがアーノルドへ尋ねた。
「あぁ、彼女は、、。」
アーノルドがステラを見てからサティスへ言った。
(チッ。あたしの事はスルーしてよ!アーノルドもサティスも余計なことしないでよ!)
ステラは内心舌打ちしながらそんな事を考えていた。
「ご挨拶が遅れて申し訳ありません。私はバートン公爵家の長女でステラ・バートンと申します。バートン団長は私の父で、バートン副団長ら私の兄でございます。」
ステラはさっさと自己紹介してアーノルドとサティスに早く立ち去って欲しいと思いアーノルドに紹介される前に自ら作り笑みを浮かべてサティスを見て言った。
(早く二人も出て行って欲しいんだけどなぁ。)
ステラは笑みとは裏腹にそんな事を考えていた。
(ん?そういえばサティスってオンラブのコミカライズの描写だともっとこう、、後ろ髪長めで前髪も長めであまり顔が見えないイメージだった気がするけどここにいるサティスは前髪上げてくくってるからか顔がはっきり見えてるなぁ。サティスってこんな顔してたんだぁ。、、てか、オンラブの作者って絶対美形好きじゃない?サティスも奴隷扱いされてたなんて思えないくらいの綺麗な顔立ちだもんね。)
ステラはサティスの顔を見てふとそんな事を考えていた。
(まぁ、でもあたしが一番好きな顔はバスティンだけどね♡あの獲物を狙う様なするどい目元最高、、。)
ステラはチラリとバスティンを見てニヤつきを我慢しつつそんな事を考えていた。
(ステラ嬢はまた一人で何か考えているな。どう見てもニヤつくのを堪えている顔をしているな。)
バスティンはステラの視線を感じてチラリとステラを見てそんな事を考えていた。
(でも、あたしはバスティンの顔だけじゃなくて全てを愛しているからねぇ。今こうして隣に立ってるだけで幸せだって思えるくらい大好き。)
ステラはバスティンの事を考えると自然に幸せそうな笑みが浮かびそんな事を考えていた。
ドキッ、、
そんなステラの表情を見てしまったアーノルドは胸のドキドキを感じた。
(ステラ嬢、、。何を考えてその様な表情を浮かべているのだろうか。私にもあの様な笑みを向けてくれないだろうか、、。)
アーノルドはステラを見てそんな事を考えていた。
(何故だかステラ嬢の事が気になって仕方ない。ステラ嬢は何が好きで何を思っているのか、、。ステラ嬢の事がもっと知りたいと思ってしまうな。)
アーノルドはそんな事を考えていた。
「バートン公爵家のご令嬢でしたか。ご令嬢はよくこちらへ来られるのですか?」
サティスはステラの自己紹介を聞き言った。
(え?何?何であたしに話しかけてくんの?もう自己紹介したんだしいいでしょ?)
ステラは少し驚いた表情でそんな事を考えていた。
「え?あ、はい、、。そうですね。父と兄が皇室騎士団で働いてる事もありますが今は騎士団の寮で不在の寮母さんが戻られまで寮母代理をさせて頂いていますのでこちらへは足を運ぶ事が多いのです。」
ステラは淡々と言った。
(てか、なんでいちいちサティスに説明しなきゃいけないわけ?アーノルドに聞いてよね!うざっ!)
ステラはそんな事を考えていた。
「そうでしたか。これからは皇宮にて顔を合わすことがあるかと思いますのでよろしくお願い致します。」
サティスはほんの少し笑みを浮かべて言った。
「こちらこそよろしくお願い致します。」
ステラは一生懸命笑みを作り言った。
(よろしくしたくないし。そもそも会いたくないし。あたしが会いに来てるのはバスティンだからね。サティスとはそもそも関わりたくないんだし。)
ステラはそんな事を考えていた。
「では、私達はこれで失礼させてもらうよ。」
アーノルドが言った。
「かしこまりました。本日の事件に関しましての報告は後ほどまとめてご報告させて頂きます。」
ダニーが言った。
「あぁ、よろしく頼む。」
アーノルドが頷きながら言った。
そして、アーノルドとサティスは部屋を出ようとした。
「あぁ、、ステラ嬢。頭の傷は大丈夫なのか?」
その時、アーノルドがステラの方を見て言った。
(は?何いきなり。あなたに心配されても嬉しくないんだけど?それよりいいから早く出て行ってくれない?)
ステラはそんな事を考えていた。
(確かステラ嬢は犯人に頭を殴られたと言っていたよな。傷跡は残らないだろうか、、。困っている人を助けようと思う心がけは素晴らしい事だがそのせいでステラ嬢が傷つくのは嫌なのだ。)
アーノルドは思い出しつつそんな事を考えていた。
「はい。幸い傷は深くはなく傷跡も残らないとのことでした。」
ステラは淡々と言った。
「そうか、、。それならば良かった。では、私達はこれで。」
アーノルドはホッとした表情を浮かべて言った。
(傷跡は残らないのだな。本当に良かった。)
アーノルドは心から安堵してそんな事を考えていた。
そして、アーノルドとサティスは部屋から出て行ったのだった。
(あぁ〜やっと出て行ったよ〜。)
ステラはアーノルドとサティスがいなくなり肩をおろして考えていた。
「ステラ、すまないが私達はこれからバスティン達と話をしなければならないから先に帰りなさい。今日は色々な事があり疲れただろうから帰ってゆっくりしておきなさい。」
ダニーがステラへ言った。
(きっとサティスの事を話すんだよね。)
ステラはそんな事を考えていた。
「分かりました。では、私は先の帰らせて頂きますね。」
ステラは頷きながら言った。
「あぁ。」
ダニーが言った。
「それでは私はここで失礼致します。」
ステラはその場にいた皆に言うと部屋から出て行ったのだった。
その後、ステラはバートン公爵家の迎えの馬車に乗り邸へと向かった。
(それにしても今日一日で本当に色んな事が一気に起こりすぎてさすがに疲れたなぁ。)
ステラは馬車の中で体を伸ばしながら考えていた。
「誘拐事件に巻き込まれたのは予想外だったけど、結果的には無事だったしバスティンとラッキーチャンスタイムも堪能できたし良かったけどね。」
ステラはその時の事を思い出しニヤリと微笑みながら言った。
「サティスの登場はさらに予想外だったなぁ。オンラブの話中だとステラとサティスの接点はほぼなかったんだよね。ステラはアーノルドに夢中だったけどその時の描写にはサティスは描かれてなかったしね。まさかこんな形でサティスに遭遇するとはね。」
ステラが一人言った。
「まっ、何にせよオンラブの中でサティスはあたしの天敵なんだし近づかないに限るよね。」
ステラは一人頷きながら言った。
(ん〜でもサティスの顔どこかで見た事がある気がしたんだよねぇ。)
ステラはふとサティスの顔を思いて考えていた。
(それにアーノルド達が部屋から出て行く時にチラっと目に入ったサティスが髪を結んてたあのリボンも、、。)
ステラは考え込みながら考えていた。
そして少しばかり考えていた時だった。
「あぁぁぁーーー!!!」
ステラは馬車の中でおもわず大声を上げた。
「お嬢様どうかなさいましたか?!」
御者がステラの声を聞き慌てて馬車の中のステラに向かって言った。
「いや、何でもないわ。大丈夫よ。」
ステラは慌てて言った。
「分かりました。」
御者が言った。
(思い出した、、。サティスはあの時ルイルイと一緒に助けたもう一人の人だ!)
ステラはギョっとした表情を浮かべて考えていた。
(だからサティスの顔をどこかで見た事あるって思ったんだぁ。あの時は殴れてたのもあって気づかなかったけど間違いないわ、、。あのリボンはあの時にあたしがサティスの前髪をまとめる為にあげたやつじゃん、、。)
ステラは更にギョっとした表情を浮かべて考えていた。
(あたしとしたことが!何でよりにもよって天敵であるサティスを助けちゃったのよ〜。いや、でもあの状況を見て見ぬふりなんて出来なかったんだもん。)
ステラは頭を抱えながら考えていた。
(まさか自らサティスに近づいていたなんて〜。)
ステラはそんな事を考えていた。
そしてステラは肩を落としていた。
(ん?!でも、あたしはステラだけどオンラブの話中のステラではないし別にサティスを助けたり会った事を気にする必要なんてなくない?だってサティスはステラがグレイスに危害を加えようとしたから処刑を執行したわけだしね!)
ステラはハッとなりそんな事を考えていた。
(まぁ、、天敵は天敵だってことにしといて別にこの状況に焦ることはないってことね!うん!なら別に悩む必要なんてないじゃんね!あぁ〜良かった〜。サティスの事なんて考えてる時間が勿体ないし今日のバスティンとの悶々ラッキーチャンスの事でも振り返って脳内をバスティン色でいっぱいにしよ〜っと。)
ステラは先程まで悩んでいたのが嘘みたいに笑顔を浮かべながら考えていたのだった。
バスティンを脳内で埋め尽くしながらバスティンとの時間の思い出に浸っていたステラはこの時知りもしなかった。
今後は、サティスと顔合わすこともないだろうと軽く考えていたステラが今後もサティスと普通に顔を合わす機会が増えることになるなど、、。
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