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12.じゃじゃ馬令嬢は転生先でも推し活に励む

ステラは寮母の仕事の休みの日であるこの日…

ステラは昼前に帝都の街を訪れていた。


ステラは街を歩きながらある場所へ辿り着く為に人に道を訪ねながら目的地へ向かっていた。


そして…ステラはようやく目的の場所へと到着した。


「ここが…《インビンシブル》か…。」


ステラは目の前の店を見てニヤリと微笑みながら呟いた。


(騎士さんたちのお陰で《インビンシブル》を思い出す事ができたんだよね〜。)


ステラはそんな事を考えていた。


何故…ステラがこの《インビンシブル》に来たのか…。

それは…遡る事2日前…

ステラがいつも通りに寮母の仕事をしている時のことだった…



〜ステラ回想〜


「あの…こちらの武器を整理していたのですが何点か剣の刃の傷みが気になるのですが…。刃を研いだ方がよろしいかと思います。」


ステラが騎士寮に万が一の時の為の武器を整理している途中に近くにいた騎士へ剣の刃を見せながら言った。


「本当ですね…。これは研いだ方が良さそうですね。私の方から団長へお伝えして刃の傷んだ剣を研いで貰いに行ってきます。」


騎士が言った。


「騎士団の中ではなく別の場所で研いでいるのですか?」


ステラが言った。


「はい。騎士団の使っている武器の中で何点かは陛下の許可を得て我々騎士団が贔屓にしている店から購入しているのですが…こちらの剣はその贔屓にしている店で購入したものですのでその店へ持っていけば店主が研いでくれるのです。」


騎士が説明した。


「そうなのですね…。そのお店はどちらにあるのですか?よろしければ私が持っていき研いで貰ってきますけど…。」


ステラが言った。


「い…いえ!大丈夫です。我々が行きますので。」


騎士は慌てて言った。


(何でそんな急に慌てるわけ?訳ありの店ってこと?)


ステラは騎士の慌てるぶりを見て考えていた。


「私が行っては都合の悪いお店なのですか?」


ステラが目を細めながら言った。


「い…いえ…。決してそういう訳ではないのですが…。」


騎士は更に慌てて言った。


(ステラ嬢は…普段はとても美しいご令嬢なのにこういう目つきした時はバートン団長と副団長にそっくりなんだよな…。)


騎士がそんな事を考えていた。


「では…どういう訳ですか?」


ステラが更に騎士に圧をかけるかの様に言った。


「ですから…その………。……その店の店主は…元騎士団の団員だった方なのですが…その…その方は女性が苦手な様で店に女性が立ち入る事を酷く嫌っていまして…。ですので…ステラ様が行かれてその店主に何を言われるか分かりません…。その…その方は女性相手でも関係なくきつい言い方をされますので…。」


騎士はステラの圧に負けて諦めた様に説明した。


「女性嫌いの元…騎士団の店主ですか…。」


ステラは騎士の説明を聞き呟いた。


(女性嫌いの元騎士団の騎士でお店をしている人……ん〜何かどこかで聞いたことあるんだけどな…。う〜ん……う〜〜ん……。……あっ!!思い出した!オンラブに話中に少しだけだけど登場する店の店主だ!えっと…店の名前は確か…《インビンシブル》だった!)


ステラは思い出しながら考えていた。


「ちなみに…その店主がいるお店は何という名前なのですか?」


ステラが言った。


「店の名前ですか?《インビンシブル》です」


騎士が言った。


(ビンゴ!)


ステラは表情を明るくしながら考えていた。


「そうですか…。何かお力になれたらと思ったのですが…この件に関してはどうやらお力にはなれそうにありませんね。分かりました。では…剣に関してはよろしくお願いします。」


ステラは困り顔で言った。


「いえ…。そのお気持ちだけで嬉しい限りですので。」


騎士は慌てて言った。


「あ…引き止めてしまい申し訳ありませんでした。」


ステラが言った。


「いえ…大丈夫ですよ。では…私はこれで…。」


騎士が言った。


「はい。」


ステラが言った。


そして騎士はその場を後にした。


(ふふふ…。まさか…こんな形であたしの推し活するチャンスがやってくるなんてね〜!)


ステラは騎士がいなくなると一人ニヤニヤしながら考えていた。


《インビンシブル》


オンラブの話中に出てくる皇帝陛下の許可の元…騎士団が贔屓に出入りしている武器や装備を扱う店。


その店の店主の名前は"アルイ"元・皇室騎士団の騎士だった。

ステラの父であるバートン公爵率いる帝国騎士団第1部隊の騎士だった。

平民出身だがとても腕のいい騎士だったが戦いの場での負傷で片足が不自由になった為に騎士団に迷惑はかけられないと引退したのだった。


引退後は帝都の街で武器や装備を扱うインビンシブルという店を帝都の街に開いたのだった。


(オンラブの話中でインビンシブルとアルイの事は本当に少ししか書かれていなかったけど…見た目は主要キャラに負けない程で何よりも自ら武器や防具を作ったりする才能があると書かれてたんだよね〜。と…いうことは彼ならアクスタっぽいものも作れるに決まってるよね!この世界には推し活に大事な推しグッズがなくて頭抱えてたけどこれで問題が解決しそうだよ〜!)


ステラは興奮気味にそんな事を考えていた。


(でも…アルイって女嫌いとはオンラブで少し書かれてたけど…そもそも何で女が嫌いなんだろうか?もしかして…アルイはBL的な感じ?まぁ女が店に行くと大変だって言ってたけどそんな事どうでもいいわぁ。推しグッズが作れそうな人を逃すなんてありえないもんね!そうと決まれば次の休みに早速インビンシブルに行こう〜っと!)


ステラはルンルンでそんな事を考えていたのだった…


〜ステラ回想終わり〜


そして…今に至るのだった。


(一応…万が一騎士団の人に会わないとも限らないからフードつきのケープを着てきたけど案外大丈夫だったなぁ。よし!では…行きますか!)


ステラはフードを少し深くかぶり気合十分に考えていた。


そして…ステラはインビンシブルの扉を開けた。


カランカランッ…


「いらっしゃい…何がご入用で……っ…?!」


扉が開いた音を聞いたアルイが言うと入ってきたステラを見てギョっとした表情を浮かべて言葉が切れた。


「おい!ここは女が来る様な場所じゃない!帰れ!」


アルイはステラを見るなり物凄い圧と睨みをきかせて言葉を吐き捨てた。


(あたしがその程度の圧と睨みでビビるとでも思ってんのかなぁ?ビビるわけないのになぁ〜。って…待って!この男…あの時暴行受けてた男じゃん!)


ステラは平然とそんな事を考えていたら急にアルイの顔を見てハッとなり思い出した。


そして…ステラはニヤリと笑みを浮かべた。


「私にはそんな圧も睨みも通用しないわ!逆にそれって他の女性には通用するの?それに…助けてあげた恩を仇で返すつもり??」


ステラはニヤリと笑みを浮かべて被っていたフードを頭から外して言った。


「お前…!」


アルイはステラの顔を見て驚いた表情で言った。


「そうよ!あなたが暴行を受けた時に助けた女よ!覚えててくれてありがとう!」


ステラは堂々とどや顔で言った。


「何故…お前がここに?!」


アルイが表情を歪めながら言った。


「あなたにお願いがあって来たのよ!」


ステラが笑顔で言った。


「お願いだと?助けてもらった見返りに俺をお前の男になれとか言うんじゃないだろうな…?!」


アルイはステラを嫌悪した表情で言った。


(女なんて…本当にろくな考えの奴がいねぇな…。)


アルイは笑顔のステラを見て考えていた。


「何であなたを私の男にしなければならないの?そんなことして私に何のメリットがあるわけ?それに…その発言いくらなんでも自意識過剰すぎない?」


ステラは首を傾げながら呆れた表情で言った。


(この男捻くれすぎじゃない?)


ステラはそんな事を考えていた。


「自意識過剰って…!じゃあそれ以外に俺にお願いって何があるんだよ!?」


アルイはステラの言葉にカッとなり言った。


「それ以外って……。あなたは情男なわけ?!違うでしょう?この店の店主でしょう?助けた時も思ったけど捻くれすぎじゃないの?」


ステラは呆れた表情で言った。


「お前に何がわかるんだ?!いいから帰れ!お前の願いなど聞くつもりはない!」


アルイは表情を歪ませ怒りに満ちた声で言った。


「いいえ!帰らないわ!私のお願いを聞いてもらうまでね!」


ステラは平然とした態度で言った。


(何故…この女はまったく怯まないんだ…?!)


アルイはステラの態度を見て苛立ちながら考えていた。


「だから聞かないと言ってるだろ!助けた事を引き換えに出しても無駄だ!俺は別に助けなど頼んでないからな!」


アルイは怒りをあらわにして言った。


「私が何をお願いするかも聞く前からその様な物言いをするのは良くないわ!あなたは腕がいいと聞いて足を運んだの腕がいい以前にこんな捻くれ者だったとはね…。」


アイラは呆れた表情で言った。


「捻くれ者って……おい…それより俺の腕がいいなんて誰から聞いたんだ?!」


アルイはアイラの言葉の一部が気になり眉間にシワを寄せながら言った。


(この女…全然引き下がらない上に俺の事を誰からから聞いたのか?!)


アルイはそんな事を考えていた。


「誰って…皇室騎士団の騎士の方だけど?」


ステラはサラッと言った。


(本当はオンラブの話読んだから知ってるんだけどねぇ〜。)


ステラはそんな事を考えていた。


「なんだと?!騎士団の騎士に?!お前…一体何者だ?!」


アルイはステラを疑う様な表情で言った。


「あぁ…申し遅れました…。私はバートン公爵家のステラ・バートンと申します。」


ステラはにこりと微笑みながら言った。


「何?!バートン公爵家だと?!では…バートン団長の娘…?」


アルイはアイラの言葉を聞き目を開き驚いた表情で言った。


「えぇ。そうよ!バートン団長は私の父であり副団長は兄よ!」


ステラはニカッと笑みを浮かべて言った。


「まさか…そんな…。」


アルイは驚きを隠せないまま言った。


「ふふ…驚いた?これで怪しい者ではないって理解してくれたかしら?」


ステラはにこりと微笑みながら言った。


「……あぁ…。いや…はい…。」


アルイは急にバツの悪そうな表情で言った。


「それならよかったわ!」


ステラは笑顔で言った。


「その…バートン団長のお嬢さんとは知らず無礼な振る舞いをしてしまい…申し訳…ありませんでした…。」


アルイはバツの悪そうな表情のまま急にこしこまって言った。


(まさか…バートン団長の娘だったなんて…。身分は高い女だとは思っていたが侍女を連れていないからせいぜい男爵令嬢あたりかと思ってたが。俺はなんて事をしてしまったんだ…。バートン団長は娘を溺愛している事で有名だ。そんな娘にあんな態度と言動をしたと知られたら俺は…。)


アルイはそんな事を考えていた。


「急にかしこまった言い方するなんて逆に変な感じだわ!」


ステラはくすくす笑いながら言った。


「…………。」


アルイは気まずそう表情を浮かべていた。


(まったく…あんなにあからさまに気まずそうにするなんてね。きっとあたしがお父様の娘だからやばい…って思ってるだろうなぁ〜。ただの捻くれ者だと思ってたけど可愛いとこがあるんじゃん!)


ステラは呆れ笑いを浮かべて考えていた。


「そんな顔しなくても…あなたの態度と言動の事はお父様達に告げ口なんてしないから安心してちょうだい。」


ステラは呆れ笑いを浮かべて言った。


「え…?」


アルイは驚いた表情で呟いた。


「正直…あなたに言われた事など何とも思ってないから。それに…騎士の方にここへは行くなって念を押されていたのに勝手に来たからあなたの事をお父様達に話すとここへ来たのがバレてしまうでしょ?」


ステラはにこりと微笑みながら言った。


「……ありがとう…ございます…。」


アルイは驚いた顔のまま言った。


「いいのよ…。それより…その堅苦しい話し方やめにしない?急にそんな話し方されると何だか背中ムズつくから…。だから…今後は先程の様な話し方をしてね!」


ステラはニカッと微笑みながら言った。


「いや…それは…さすがに出来ません。」


アルイはステラの言葉に戸惑い言った。


「……これは…バートン公爵令嬢としての命令よ!これからは私と対等に話をすること!敬語を使ったら足の毛をむしり取るなら覚悟して!」


ステラはどや顔で言った。


「プッ……ハハハハハ!!足の毛って…。あんた変わってるな。」


アルイはステラの態度と言葉におもわず吹き出して笑いながら言った。


「いいわね!それよ!やっぱり気軽がいいわ!あっ…でも…相手に対してあんたはだめよ!ステラと呼んでちょうだい!」


ステラはニヤリと微笑みながら言った。


「さすがに…貴族の…それもバートン団長の娘の名前を呼び捨てするのわな…。」


アルイは戸惑いながら言った。


「いいのよ!ここで二人で話す時だけなら構わないでしょ!私もあなたの事はルイルイと呼ぶから!」


ステラはビシッと言った。


「ルイルイ…?!!」


アルイは驚き言った。


「そう!アルイだからルイルイよ!今日からよろしくね!ルイルイ!この店の女性客第一号のステラよ!」


ステラは笑いながら言った。


(ハハ…こんな女は初めてだな…。容姿は誰が見ても振り向きそうな程の美人なのに貴族の令嬢とは思えない程しとやかさが足りない上に肝も据わっている…。あれ程女に対して嫌悪してたのに何故だが目の前のこの女への嫌悪はいつの間にかなくなっているようだ。)


アルイはそんな事を考えていた。


「……あぁ…。分かったよ。我が店の女性客第一号のステラ。」


アルイはフッと笑みを浮かべて言った。


そんなアイルにステラは満足げな笑みを浮かべていた。


「それで…ここへ来た目的は何なんだ?」


アルイがステラへ尋ねた。


「それはね……。まずはこれを見て欲しいの。」


ステラはそう言うと鞄から一枚の紙を取り出してアルイへ見せた。


「これは…設計図か何かか?」


アルイはステラが見せた紙を見て首を傾げながら言った。


「まぁ…それに近いものよ。それで…この紙に書いてあるものを作れそう?」


ステラは真剣な表情で言った。


「……あぁ。この程度の物ならはすぐに作れそうだ。」


アルイは頷きながら言った。


「本当?!やったぁ〜!!さすがだわ!やっぱりここへ来て正解だったわ!」


ステラは満面の笑みを浮かべながら飛び跳ねて喜び言った。


(これで…現世でも推しグッズが手に入る!!最高すぎる〜!!)


ステラはそんな事を考えていた。


「けど…これは何に使うものなんだ?」


アルイが喜ぶステラとは反対に冷静に首を傾げながらを言った。


「ふふふふ…よくぞ聞いてくれたわね!これは…アクスタならぬ…アルスタよ!」


ステラはどや顔で言った。


「アクスタ…?アルスタ…?何だそれは…。」


アルイは初めて聞く言葉に意味がわからないという表情を浮かべて言った。


「まぁ…名前は気にしないで…。とにかくこれは部屋に飾るインテリアの1つよ!この図面通りにアルミをカットしてそれを支える土台もカットしてそれを溶接したら完成よ!その完成した物にその完成したものの形と同じように写真を切ってそのアルミ土台に貼り付けたら完成よ!」


ステラは興奮気味に説明した。


「写真立ての様なものか?まぁ…よく分からないが紙に書いてある通りに作ってみるよ。」


アルイが言った。


「ありがとう!よろしくお願いね!」


ステラは嬉しそうに微笑みながら言った。


「作ってる間はその辺に座っててくれ。」


アルイが言った。


「作ってる光景を見ても構わないかしら?」


ステラが言った。


「それは…構わないが別に楽しくも何ともないぞ?」


アルイが言った。


「問題ないわ!」


ステラが言った。


「わかった。作業場はこっちだ。」


アルイは作業場の方を指さしながら言った。


「ええ。」


ステラが言った。


そして…二人は作業場へと向かった。


アルイはすぐに作業に取り掛かった。



1時間後…



「こんな感じでいいのか?」


アルイは図面通りに作ったアルミスタンド4つをステラへ見せて言った。


「えぇ!完璧よ!これこそ私が求めていたものよ!」


ステラは目をキラキラさせながら興奮気味に言った。


(形は完璧!これに写真を貼れば見た目は完全にアクスタじゃん!グッジョブ!ルイルイ!本当にここへ来て正解だったわ!)


ステラはそんな事を考えていた。


「それなら良かった。しかし…こんなアルミのガラクタみたいものを貴族の令嬢なんかが持ってていいのか?」


アルイが疑問に思い言った。


「ガラクタですって?!いい?!貴族だろうが何だろうと自分がそれでいいと思ったらそれはガラクタではなくなくてはならない大切なものになるの!」


ステラは真剣な表情で熱弁した。


「あ…あぁ…そうなのか…。」


アルイはあまりに真剣に話すステラへ圧倒されつつ言った。


「そうよ!ちょっとこれ借りるわね!…これにこうして写真を貼り付けたら…完成よ!」


ステラは頷きながら言うと鞄から写真を取り出して近くにあったハサミと接着剤を借りて写真を1つのアルミ土台の形に切り抜いて貼り付けて満足げな表情で言った。


「これこそ…私が求めていたこの世界のアクスタよ!あ…アルミだからアルスタね!」


ステラは満面の笑みを浮かべて言った。


「……そんな大層なものなのか?こんなものを作って欲しいが為にわざわざここへ来たのか?騎士団の騎士たちの行ってはいけないと言われていたというのに…。」


アルイは完成したアルスタを見て少し呆れた表情で言った。


「大層も大層よ!私にとってはなくてはならないものよ!騎士たちの話を聞いて望みを抱いて来て正解だったわ!陛下の許可が下りる程騎士団が信頼しているって事だから間違いなく腕は確かだと確信してたしね!それに…ルイルイが女性嫌いで女性が店を訪れると物凄い勢いで追い出されるって騎士さんから聞いてたけど実際そうでもなかったし…物凄い勢いだったとしても引き下がる気なんてなかったしね!私は今日絶対にこのアルスタの作成依頼をするって決めてここへ来たんだから!」


ステラはどや顔で言った。


(前世でじーちゃんによく叱られてたし怒ってじーちゃんより怖い人なんて前世でも今世でも会ったことないしね〜!ルイルイなんてな〜んにも怖くなかったし!)


ステラはそんな事を考えていた。


「ハハハ…。確かに…まったく引き下がる気などなさそうだったな。あまりにも顔色一つ変えず帰るつもりもなさそうで逆にこっちがペース崩されそうになったくらいだしな。だが…バートン団長の娘なのはわかるが騎士から聞く程騎士団の騎士たちとの接点などないだろう?」


アルイは笑いながら言うとふと疑問に思っていたことを聞いた。


「それは…今私が皇室騎士団の騎士寮の寮母とて働いているからよ!」


ステラが笑顔で言った。


「何?!寮母だと?!」


アルイはステラの言葉に驚き言った。


「えぇ。そうよ。」


ステラは頷きながら言った。


「貴族の令嬢のお前が…?!騎士寮の寮母の仕事など務まるのか?あの様にきつい仕事…。」


アルイは驚きを隠せないまま言った。


「えぇ。本来の寮母さんが娘さんの出産の為に1ヶ月程休暇を取られたのよ。だから騎士さんたちが稽古以外にも寮母さんがやっていた仕事を自分たちでやらないといけなくなって大変そうだったから私が自ら寮母の仕事をしたいとお父様に半ば無理矢理お願いしたのよ!もちろん…寮母の仕事は難なくこなしてるわ!こう見えて私は割りと力も強い方だし掃除洗濯料理に雑用まで熟せるからね!」


ステラは自信満々に笑顔で言った。


「……何だか聞けば聞くほど…今まで会ったことない女だな…。それに…よくバートン団長と副団長が許したな…。」


アルイは呆気にとられた表情で言った。


「そう?それって褒めてるの?まぁ…当たり前だけど最初はお父様にもお兄様にも反対されたわ。最終的にはお母様のお陰で上手く二人を説得できたけれど。」


ステラが言った。


「褒めてるよ…。まぁ…結果家以外でも娘に会えてバートン団長も副団長も良かったんじゃないか?」


アルイは苦笑いを浮かべて言った。


「そうね!結果はそこが説得ポイントだったからね!」


ステラは苦笑いを浮かべて言った。


「バートン団長と副団長の娘妹溺愛具合は騎士団では…いや…騎士団以外でも有名な話だからな…。」


アルイは苦笑いを浮かべて言った。


「そうなのよね…。私を大切に思ってくれるのは嬉しいけど度が過ぎる事が多いから大変よ…。でも…そんな二人が私は大好きなんだけどね。」


ステラは苦笑いを浮かべて言った。


「あっ…すまない。お茶の一つも出してなかった…。すぐに出すから!」


アルイはハッとなり慌てて言うと急いでお茶を用意した。


「え?そんなの別に気にしなくてもいいのに…。」


ステラが困った表情で言った。


そして…しばらくしてアルイがお茶を運んできてステラへ出した。


「貴族が飲むようなお茶なんてないからこんなものですまないが…。」


アルイは苦笑いを浮かべながら言った。


「ありがとう。そんなこと気にしなくてもいいわ!貴族のお茶っていうけどそんな大層なものでもないしね。自分が飲んで美味しいと思えば何でもいいのよ!」


ステラは笑顔で言いうとアルイが出したお茶を飲んだ。


「ん?これレモンティーじゃないの!私レモンティー好きなのよ!ルイルイセンスあるわね!」


ステラはお茶を飲むと目を輝かせて言った。


「え…?」


アルイは思わず驚いた表情で言った。


「え?何その反応は…。」


ステラが首を傾げながら言った。


「あ…いや…。紅茶にレモンを入れるなんてお茶の本来の味をだめにしてしまうとかで貴族はしないだろう?でも…俺は騎士団にいた頃から紅茶にレモンを入れて飲むのが好きでよく飲んでたんだが貴族出身の騎士たちには何度か馬鹿にされたんだ…。だから…。」


アルイはどこか切なそうな表情で言った。


「そんなの…そんな事を言った人達の舌が馬鹿なのよ。その人達は味覚が狭いのよ。紅茶にレモンを入れる事でレモンの香りが口の中に広がるあの何とも言えない美味しさが癖になるっていうのに…。バートン公爵家では皆レモンティーを飲むわよ?私がよくレモンの木に登ってレモンを収穫してレモンティーを作ってお父様達に飲んでもらってたから!」


ステラは軽い感じで言った。


(本当…ステラは…他の女…いや他の今まで出会ってきた貴族とは違う…。こんな風に言ってくれる令嬢がいるなんてな…。バートン団長の娘だけはあるな…。バートン団長も副団長も皇室に偉大な力となる公爵家の一つの家紋の当主とその息子だというのに平民の我々にも隔たりなく接してくれていたからな…。)


アルイは何だか胸が熱くなるものを感じながらそんな事を考えていた。


「そう言ってくれると…レモンティーも悪くないものなんだと思えるよ。」


アルイはフッと微笑みながら言った。


「そうよ!レモンティーは美味しい飲み物よ!あっ…今度最高なアルスタを作ってくれたお礼に家の庭にあるレモンを収穫して持ってくるわね!」


ステラは笑顔で言った。


「あぁ…ありがとう。」


アルイが微笑みながら言った。


「あぁ…それと俺が暴行された時に助けてくれてありがとな…。」


アルイは少し照れくさそうに言った。


「え?さっきは助けなんて頼んでないと言ったのに?」


ステラがニヤリと微笑みながら言った。


「あ…あれは!」


アルイは慌てて言った。


「ふふ…冗談よ。それに…あの時にちゃんと小さな声だったけど謝ってくれたでしょう?」


ステラはくすくす笑いながら言った。


「からかいやがって…。しかし…俺はあの時もステラに酷い態度をしてしまったから…。」


アルイは申し訳なさそうな表情で言った。


「あ〜確かに…。あの時も俺に触るなだの…女は俺の顔にしか…だの言ってたわよね?」


ステラはまたニヤリとしながら言った。


「あの時は…!」


アルイはまた慌てて言った。


「あの時言ったでしょう?私の周りにはあなたよりイケメンが沢山いるって!」


ステラはニヤニヤ笑いながら言った。


「あぁ…そうだな。何と言ってもステラの兄は令嬢達の中でも有名で人気なバートン副団長だもんな。どうやら本当に俺が自意識過剰だった様だ。」


アルイはフッと笑いながら言った。


「ふふ…。でも…まぁルイルイもお兄様には負けてないわよ?女性がルイルイに虜になるのもわかるわ!」


ステラはくすくす笑いながら言った。


「俺は虜になんてなってくれなんて思ってないさ。」


アルイは不機嫌そうに言った。


(俺に寄ってくる女は今も昔も俺の顔しか見てないやつばっかりだからな。)


アルイはそんな事を考えていた。


「また〜。そんなに捻くれてたら本当に好きな人が出来た時に困るわよ?ルイルイの顔だけ見て近づいてくる女性がいるのはイケメンの性みたいなもんだから仕方ないって割り切ってそういう女性達は野菜か何かだと思って…ルイルイの中身をきちんと見てくれる女性が現れる事を願いなさい!」


ステラがビシッと言った。


「ハハ…野菜って…!そうだな。そんな女が現れるかなんてわからないが願うくらいならしてもいいかもな。」


アルイはクスっと笑いながら言った。


(本当にステラと話てると今までの考えが馬鹿らしく思えてくるから不思議だ…。俺にもいつか…こうしてステラの様に本当の笑顔を向けてくれて俺自身を見てくれる女が現れるだろうか…。)


アルイはそんな事を考えていた。


「そうよ!そのいきよ!」


ステラはニカッと微笑みながら言った。


「しかし…あの時のステラは向かうところ敵なしって感じだった。ステラより遥かに大柄な男二人相手をあんなにも簡単に仕留めたんだからな。」


アルイが言った。


「あの男達はクズすぎて許せなかった上に私の大切なものを踏み潰したからね!思わず怒りが爆発しちゃったのよ。それに…あの程度で済んだ事を感謝して欲しいくらいよ!」


ステラは表情を歪めながら言った。


(あのクズ達がバスティンとのデートの中で一番の醍醐味だったあのハートパンを踏みつけたのを思い出すだけでももう一度ぶん殴ってやりたいくらいだもんね。でも…バスティンのお陰で潰れたハートパンでも幸せ感じたんだったよね…。)


ステラは表情を歪めたまま考えていたと思えば急にニヤリと笑みを浮かべて考えていた。


「よほど大切な紙袋だったんだな…。」


アルイはステラの言葉を聞いて苦笑いを浮かべながら言った。


(大柄な男二人相手をあんなに簡単に仕留める程紙袋を潰されて腹がたったんだな…。ステラを怒らせたら恐ろしいのだけは間違いないな…。だてにバートン公爵家の令嬢じゃないな。)


アルイはそんな事を考えていた。


「本当に…大切な紙袋だったわ…。あの日はあのパンを手に入れるのにどれだけ下調べしたことか…。あのパンをバスティンと食べるのを何日も前から楽しみにしてたんだから…。」


ステラはその日の事を思い出すかの様な表情を浮かべて言った。


「バスティン…?バスティンって…まさか…ラスター公爵…皇室騎士団第二部隊のラスター団長のことか…?」


アルイは驚いた表情で言った。


「はっ…!バスティンって呼び捨てにしてる事はここだけの秘密にしてね!そう!ラスター公爵様のことよ!」


ステラはハッとなりアルイに念を押して言うもすぐに満面の笑みを浮かべて言った。


「一体…どういうことだ…?紙袋とラスター団長と何の関係が?!」


アルイは混乱気味に言った。


「あぁ…それはね…。」


ステラはそう言うとアルイへ事の経緯を説明した。


「どれだけ俺を驚かせたら気が済むんだってくらい次から次にステラの口から出てくる内容に度肝を抜かれるな…。」


アルイはステラの説明を聞いて驚愕の表情を浮かべて言った。


「そう?褒め言葉と思っておくわね!」


ステラはにこりと微笑みながら言った。


「ハハハ…。それにしても…ステラは本当に心からラスター団長を思っているんだな。」


アルイは苦笑いを浮かべて笑うもすぐに苦笑いをやめて言った。


「ええ!私はバスティンを幸せにする為に日々生活してるみたいなものだから。寮母の仕事を願い出たのも騎士さんたちの負担が減ればって思ったのもあるけど毎日バスティンに会えるっていう下心もあったもの!」


ステラは自信満々に笑みを浮かべて言った。


「下心って…。そこは隠せよ。」


アルイは笑いながら言った。


「だって…隠しきれないのよ。それに…下心の境界線は守ってるから!バスティンの迷惑になる下心は絶対に出さないって決めてるからね!あっ…普段はグイグイいってしまってるんだけどね。でも…好きな相手に自分の正直な気持ちを隠したって相手に伝わらないでしょ?だから…私はバスティンへの気持ちをはっきりと伝えてるのよ!」


ステラは微笑みながら言った。


「それに…最初はバスティンも冷たくそっけない態度をとってたけど最近は私の事を突き放さなくなったし…私をステラ嬢って言ってくれる様になったし…それに…先日なんて私にとっては赤っ恥な事だったけどバスティンが初めて私の前で笑ってくれたの!カメラを持ってないのが残念な程だったわ。カメラがあったらあの笑顔を写真に納めれる事ができたのにって。」


ステラはとても嬉しそうに微笑みながら言った。


「あの…自分にも相手にも厳しい冷酷と呼ばれたラスター団長が笑ったのか…。」


アルイは驚かせた表情を浮かべて言った。


「ちょっと!バスティンは冷酷な人ではないわよ!厳しいのは間違いないけどね…。冷酷なんてとんでもないわ!世の中の噂なんて噂に過ぎないんだから!」


ステラは少しムスっとしながら言った。


「す…すまない…。ただ…あのラスター団長が笑うだなんて驚いたんだよ…。俺が騎士団にいた時は一度も彼の笑顔なんて見たことないからな。バートン団長と副団長とペーター副団長と話している時はどこか他の者と話すよりは落ち着いているイメージだったが…俺たち騎士団の団員には常に厳しかったからな。まぁ…俺は第一部隊だっからラスター団長とは関わる機会が少なかっが騎士団の中には彼を悪く言う人はいなかったな…。ラスター団長は実力であの座についた人だからな。」


アルイが言った。


「そう…。騎士団の人達はバスティンの味方でいてくれてるのね…。」


ステラはアルイの話を聞いてホッとした表情で言った。


(正直なところ…オンラブの話中では騎士団の騎士たちのバスティンへ対する思いなんて書かれてなかったし…実際に寮母として働いて騎士たちの様子を見ていたけど内心は何て思ってるから分からないって思ってたから少しもどかしかったんだけど…そっか…。騎士さんたちはちゃんとバスティンをリスペクトしてくれてたんだ。)


ステラはそんな事を考えていた。


「ステラなら…ラスター団長の悪い噂を全部跳ね除けそうだな。ラスター団長の強い味方だな。」


アルイはどこか寂しげな笑みを浮かべて言った。


(俺には…そんな風に言ってくれる奴がいるだろうか…。)


アルイはふとそんな事を考えていた。


「悪い噂なんて真実を知りもしない人達が流してるだけだからそんな噂なんて余裕ではね退けてやるわ!バスティンはそんな噂の様な人ではないって事を無能な人達にこれみよがしに見せつけてらるわよ!」


ステラは鼻を鳴らしながら言った。


「ハハハ…凄い自信だな。……ステラはラスター団長の傷跡について…何も思わなかったのか?いくら…団長の事を思っていても女なら尚更傷跡に驚くものではないのか?」


アルイは少し言いづらそうに言った。


(俺の足の傷跡もたまたま女に見られた時にもの凄い表情を歪ませて気味が悪いと言われたからな…。)


アルイはそんな事を考えていた。


「驚く?いいえ!まったく驚かなかったわ!だってバスティンの傷跡はバスティンが生きてる証だから!普通だったら死んでいてもおかしくなかったのにバスティンは生き残ったんだから!」


ステラは迷いなく言った。


「生きてる証……。」


アルイは驚いた表情で呟いた。


「えぇ!そんな生きてる証に対して気味が悪いとか呪いが移るなんて言う人達こそ発言がどうかしてるわ!」


ステラはムスっとした表情で言った。


「ルイルイのその足の負傷…。どうして負傷したの?」


ステラがアルイの右足を指さしながら言った。


「……。戦場で仲間が殺られそうなところへ割って入った際に…足を切りつけられて負傷したんだ…。」


アルイは表情を歪ませて言った。


(オンラブの話中にはそこまでは書かれていなかったけど…そんな経緯があったのか。)


ステラはそんな事を考えていた。


「負傷した事を後悔しているの?」


ステラが真剣な表情で言った。


「……いや…後悔はしてない…。だが…この傷跡はもう…死ぬまで消えることはないんだ…。」


アルイは表情を歪ませながら右足の傷跡をステラへ見せて言った。


アルイの足の傷跡は右足の膝上からくるぶしのあたりまで大きく広がっていた。

傷跡も大きく傷跡はケロイドの様になっていた。


「確かに…その傷跡は一生消える事はないと思うわ。でも…後悔してないならこの傷跡はルイルイが一人の騎士の命を救った証よ!もしもルイルイがそこへ割って入らなかったらルイルイがそんな傷跡を残すこともなかったでしょう…。でも…もしもルイルイが割って入らなかったら一人の騎士の命が失われていたわ!だから…その傷跡は誇れる傷跡よ!だから卑下する事ではないわ!もしも…その傷跡を見て陰口を叩く人がいれば私がその人の舌を引っこ抜いてやるわよ!」


ステラはドーンと構えながら言った。


アルイはそんなアイラの言葉に自然と目頭が熱くなるのを感じた。


(この傷跡を見てここまで言ってくれる奴がこれまでいただろうか…。騎士団の奴も気にするなとは本心で言ってくれてただろうけど…誇れる傷跡など言われたのは初めてだ…。負傷した事に後悔はなかったがやはり…傷跡を見るたび…気味が悪いと言われた時…この傷跡さえなければと何度も思った。だが…ステラのたった一言で今まで感じていた劣等感が一瞬で消えてしまった…。)


アルイはそんな事を考えていた。


「……ステラ…ありがとな!」


アルイはクシャッとした笑顔を浮かべて言った。


「??えぇ。」


ステラは??という表情で言った。


(何でお礼を?って顔してるな。ステラにとっては礼なんて言われる様な事なんて言ってないって感じなんだろうな。本当にこの女は…。)


アルイはフッと笑みを浮かべて言った。


「それより…このアルミ土台あと何個か作れそう?」


ステラが言った。


「あぁ。何個でも作ってやるよ。」


アルイがフッと笑みを浮かべて言った。


「本当?!ありがとう!これで色んなアルスタが作れるわ〜!!」


ステラは目を輝かせながら言った。


(よっしゃ!これでバスティンのアルスタが部屋中に飾れるじゃん!たまんないよ〜!)


ステラはにまにましながら考えていた。


「また…時間ある時に取りに来たらいいさ。それまでには作っててやるから。」


アルイが言った。


「わかったわ!よろしくね!」


ステラが笑顔で言った。


そこへ…


カランカラン……


店の扉が開く音がなった。


「アルイ〜いるか〜??」


店頭の方から男性の声がした。


「騎士団の奴の声だ!」


アルイが慌てて言った。


「え?!騎士さん?!まずいわ!」


ステラは焦りながら言った。


「そっちに裏口があるからステラはそっから出ていけ。」


アルイが裏口を指さしながら言った。


「本当に?!わかったわ!ありがとう!」


ステラが言った。


「あぁ。もう…行け!」


アルイが言った。


「わかったわ!では…行くわね!今日はありがたう!本当に助かったわ。また来るわね!」


ステラが言った。


「あぁ。気をつけてな!」


アルイが頷きながら言った。


そしてステラは頷くと裏口から出ていったのだった。


(ステラ・バートン…。今日はお前に会えてよかった…。)


アルイは裏口を見つめながらそんな事を考えていたのだった。



一方…裏口から出たステラは足早にインビンシブルから離れた。


(ふぅ〜危なかった〜まさかあのタイミングで騎士さんが来るとはわね。)


ステラは歩きながら考えていた。


(でも…最高の推しグッズを手に入れる事に成功したぁ!あぁ〜本当に最高!ルイルイの腕前は天下一品よ!とりま今日作ってもらった物には帰って全てに写真を貼り付けよ〜っと!)


ステラは一人ニヤつきながら考えていた。


(アルスタを増やす為にももっとバスティンの写真が必要だよね…。明日から毎日カメラを持参するしかなになぁ。バスティンのベストショットを隠し撮りでもいいから写真に納めないとね!)


ステラは更にニヤリとしながら考えていた。


(あっ…それより…ルイルイに何であの時暴行されたのか聞くの忘れてた。足を負傷して傷を負ったとはいえ元・騎士のルイルイが簡単にあんな目に遭うのは違和感感じたんだよね…。それにあの一緒に暴行受けてた奴隷の子と知り合いなのかも聞きたかったんだけどなぁ…。騎士さんが訪ねてきたか聞けなかった…。まぁ…次に会った時に聞けばいっか。)


ステラはそんな事を考えていた。


こうして…この日ステラとアルイが出会ったのだった…




そして…ステラは帰宅後に残りのアルスタも完成させたのだった。


完成させたアルスタ3つにはステラの写真を貼り付けたアルスタだった。


そして翌日…


1つはダニーに…

もう1つはジョシュアに…

そして…もう1つはバスティンへ渡したのだった。


アルスタを貰ったダニーとジョシュアはあまりの嬉しさに騎士たちへと散々見せびらかせた後にそれぞれの執務用の部屋の机に飾ったのは言うまでもなかった。


バスティンは受け取った際はステラの前で困った表情をしていたがステラがいなくなった後でアルスタを見てフッと笑みを浮かべた。

そして…そのアルスタを自邸の執務室の机の鍵付き引き出しの中へそっと入れたのだった…


そして…最後のアルスタにステラとバスティンのツーショットの写真を貼り付けたステラはそのアルスタをベッド横の台の上に飾りそれを見ながらニヤニヤしていたのだった……


こうしてステラはこの世界でも推し活を始めたのだった……


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