憂き世のカルテ

「ねえ、先生。生の価値は長さで決まらないの」
そう言った彼女の言葉はずっと、僕の心に残った――。

近未来。
荒廃した世界に、科学の力をもって生き延びた国があった。
科学国の医師として真摯に働く一方、私生活の荒れた青年、ウィリアム・ヒッズバーグ。
彼は出会った盲目の女性のために、医師として、ひとりの男としてなにが出来るだろうと考える。

医師の青年が、ひたすら不器用に一生懸命なお話です。
本作はメインがラブストーリーですが、甘々なお話ではありません（作者はメリバかなと思ってるらしい）。悲恋もの受け付けない方はブラバください。

※『暗殺一家のギフテッド』スピンオフ作品です。本編読者さまご愛読大感謝。
単体でも読めますが、世界観が分かりにくいかも。本編はローファンで作風もやや違います。
R15&暴力描写はほぼないですが、本編とあわせて指定しています。