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私が、宇宙の女王になるわ!だから、貴方は私を守りなさい!  作者: たけのこの里
第二章 竜族の姫
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一生凍ってろ!



 何で私の方に来るのよっ!!


 別れて各個倒そうと、トラ吉、乱丸、錬太郎、レイカと別れて逃げているのに、ティラノサウルス3匹は、他には目もくれずにレイカを追い掛けていた。なんだかやけに鼻息が荒く興奮している感じがする。


 《オスだな》


 《オスだニャ》


 「もうっ!あんたらなんか趣味じゃないのよぉぉぉ!」


 逃げるのを止め、反転してティラノサウルス3匹と戦闘態勢に入った時に、錬太郎がレイカの前に立った。


 「へぇ、男っぽいとこあるのね」


 しかし、錬太郎はレイカの後ろに隠れた。


 「錬太郎!あんた何しに来たっ・・・・!」


 レイカは全身に雷が走ったかのように体を震わせ、悲鳴のような声を挙げた


 それは、レイカの背中で隠れている錬太郎の手が、レイカの小さ過ぎず大き過ぎず形の良い桃のようにプリっとした綺麗なお尻を撫で回していた。


 「怖いよぉ、もうお家帰りたいよ、あんなの絶対に倒せないって、エヘヘヘヘヘヘ」


 調子に乗って顔までスリスリしている錬太郎、緊張感ゼロである。


 「・・アイツらの前に、始末しなきゃいけない害獣がいたわ」


 レイカは錬太郎のいやらしくお尻を触っていた手を握ると、錬太郎の体を一瞬で凍り漬けにした。


 「期待して損したわ!変態!一生凍ってろ!」


 「死ね!死ね!」バシバシと凍り漬けされた錬太郎の顔を足蹴するレイカ


 《錬太郎・・・力を開放するとエロ師匠に性格が似てくるのが唯一の弱点だな》


 《役に立つのかニャ?この変態》


 そうこうしているうちに3匹のティラノサウルスが、我先に食らい付いてやろうと、口を開けて突進してきた。


 乱丸は錬太郎を足蹴しているレイカを口で食わえると背中に乗せ、突進してくるティラノサウルスの頭上を飛び越え反対側に着地すると、勢い余ったティラノサウルス達は互いにぶつかり合い団子状に転倒した。


 空かさずレイカは巨大な氷の杭を何本も空間に作り出し、団子状になったティラノサウルスの回りの地面に突き刺して、氷の檻に閉じ込めた。


 ティラノサウルス達も、強靭な牙で氷の杭を破壊しようとするが、ドライアイス状に変化した杭は触った部位を凍結させた。さらに、檻の中の温度はドライアイスの杭によってグングン下がり続け、真っ白に凍結したティラノサウルス達は活動を停止した。


 《・・・・見てるだけで寒そうだな》


 《・・・咲良の炎が恋しくなるニャ》


 「急いでるんだから、邪魔しないでよね、さぁ!追い掛けっ・・・!」


 《クェェェェェェェェェェェェェェエ》


 「ちっ!もう1匹いたなんて」


 もう1匹は、超大型肉食恐竜のスピノサウルスだった。体長は20メール、体重20トン、ティラノサウルスの1・5倍大きい。特長は背中に棘のある帆があり、手足には鋭く長い爪、頭は細長くワニのような形状をしている。


 スピノサウルスの足元には凍り付いた錬太郎が転がっていた。既に、足の爪で体を抑えられ齧り付こうとしていた。


 「!!!ダメ!間に合わないっ!」


 レイカは急いで巨大な氷の槍を作り出し、スピノサウルスに投げようとしたときだった、凍り付いていた錬太郎の体がパキパキと音を立てて上半身が起き上がると、まるで優しく諭すようにスピノサウルスの牙に手を添えた。


 静止した写真を見ているかのように、スピノサウルスは動かなくなった、次の瞬間!目の前のハエを払うかのように手を振ると、スピノサウルスは残像だけを残し、遥か彼方へと消えてしまった。


 《「・・・・・・・・・・」》


 「うォォォォォォ、さみぃぃぃぃ」


 「レイカ、寒くて死んじゃうよぉ、抱き締めて温めてくれェェェェェェ」


 「イヤッ!!来ないでっ!!変態!」


 もう1度、さっきより温度を低くして凍り漬けにした。


 「凄い戦闘能力だけど・・・気持ち悪いわ」


 《可愛い娘なら、ところ構わずこんな感じなのはセルフィーそっくりだな》


 《咲良の嫉妬で世界が滅ぶ前に、このまま永遠に凍り漬けにしとこうニャ》


 《「賛成!!」》


 「今度こそ、追い付くわよ!」


 乱丸はレイカを背中に乗せると、さらに森の奥へと走り出した。


 レイカ達が去った後には、本当に置いてかれた、凍り漬けの錬太郎を草食恐竜が舐めて温めていた。




 

 


 

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