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居酒屋の夢

作者: 大帝

夢であったらいいなぁ。。

暗い居酒屋のような店に来ており、そこに俺の小学校から同級生の女が居た。小学校時分から同級生という存在が珍しいという事もあり、俺はどうしてもその女と良い仲になりたかった。


先客が来ていた。男であり、俺はほんの少し嫉妬していたが、そいつは普段の客だったらしく、すぐに帰って行った。


そいつが帰ってから、俺の番が来て、俺は女に、いつも珈琲を入れているポットの湯の補充を頼んだ。


そのとき女は、憧れの看板娘のようになる。またその居酒屋のような施設は「夜の売店」のようになり、俺はずっとその女と関わっていたかった。女は、


「ちょっと待って下さいね」


と言い、ポットを持って、既に湯の準備をし始めていた。このとき又一瞬、東京のリーガロイヤルホテルの光景を思い出していた。


「はい」


と言った感じに女はカウンターに来てくれ、


「さぁ湯を入れてやろう」


と俺の要求に応えようとしてくれた。


しかし珈琲のポットには湯がほぼ満タンに入っており、補充の必要はなかった。


相談の手は幾らでもあると、女も俺もしつこく粘った。


すると女は、その夜限りの出会いを気にし、


「最後に、指相撲やろう」


と俺に催促して来た。それまでの俺の姿勢にあやかる形で、女は逆に誘ってきたのである。


俺はその女の要求を直ぐに受け入れ、さっそく指相撲を始める。そのとき女の懸命さが、より引き立った。


その後、俺は女の顔を引き寄せて、おもむろにキスしようと目論んでいた。女はそれでも逃げない。むしろ、悦んでいたようだ。


居酒屋の夢、です。

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