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9 見つかった家紋入りの短剣

「思い出しいた機能はね。異次元収納の中に収納したものを、手を触れずに分類して整理する事が出来るって事なんだよ」


「うん。まぁ……整理しないと、どこに何があるか、わからないものね。でも、それがどうしたの?管理するには便利だけど、それ以上の話には聞こえないわよ?」

ポイントはそこじゃなくてね。


「注目してほしいのは、手を触れずに収納したものをいじくれるって事なんだよ。これが一番使える機能なんだよね。しかも、混ざったものでも、分類して分けられるってところが素晴らしい」


「もしかして……」

ピンと来たかな。


「そう!オークから排泄物だけを分類して、別けてやると……よしっ!出来た!!取り出すよ。ほら、確認してみて!」


「わぁ!あんなに膨らんでたオークのお腹が、スッキリしてる!あれ?でも、これって、二酸化炭素で倒した方よね?もう一方じゃないの?」

すっきりした分の排泄物が僕の異次元収納に、残されてるけどね。


「良い肉で失敗したくないじゃない。だから、肉質が劣るこちらから試したんだよ。問題無さそうだけどね」


「そりゃそうね。正しいわ!そう言えば、コイツらって変なものを飲み込んで無いかな?」

剣とかね。

各種装備品とかね。

人の骨とかはあまり考えたくない。

生き返らせる魔法とかは聞いたことないしね。


「排泄物の中から、金属とかを分類すれば……そういったものがあれば…引っ掛か……ん?こいつは…」


「折れて、錆びた短剣ね。誰の形見かしら…ん……?この家紋……多分大橋家……結構大きな家ね」

うわぁ……

貴族か…

なるべく関わり合いになりたくないな。


「ほかに見つかった遺留品も結構あるし、ギルド経由で返してあげよう」


「無欲ねぇ…これだけこしらえがしっかりしてる家紋入りの短剣よ?かなりの謝礼が用意されそうだけど…いいの?」

柄が金で、宝石で細工が施してあるからね。

普通に中心人物に近そうな人の持ち物っぽい。

だからこそ…


「お金は大事だけど、命には変えられないからね。欲を出して口封じをされたら目もあてられないよ。ギルド経由で良いんだ」


「あぁ、確かに盗品かもしれないものね。もしそうなら、真っ先に疑われるのは私たちだったわね」

そういうこと。


「うん!冒険者ギルド経由なら、オークの集落を潰した過程で、発見された事が伝わるはずだからね。ゼロにはならないけど安全性は高くなるよ」


「しかも、ギルドの方で勝手に価格交渉もするはずってことね」

手数料は定率で、貰った謝礼金を元に計算するからなるべく高くなるように交渉するのが当たり前だね。


「僕にとっては、その手間も省けて楽だしさ。でかい利益が乗っかるんだから、その分、普通の人達からの謝礼金は、適正額以上に吊り上げない様に言っとこう」


「そうね……」

形見だからね。

適正価格なら欲しいと思う人は多いはず。

僕はあまり死人で儲けたいわけじゃないからね。


「さて、とりあえず他のモツの中も確認しないと」


「待って……これって、もしかして血抜きにも応用できたりしない?」

どうかな…


「試してみるよ。よっ、と戻して……出来るかな。おぉ、収納の中で血だけを分離出来た!」


「凄い便利ね!手間を大幅に省けるわ!」

確かに、吊って、切って、血が止まるまで待つと、普通に長い時間がかかるんだよね。


「でも、まだだよ。出して確かめてみないと。ミイラみたいになってたら、食べられないからね」


「ミイラって何?でもまぁ、良い意味には聞こえないけど」

干し肉位で止まってないと、食べ物としては固くてどうしようもないと思うんだ。

棍棒として使うなら別だけど。

楽しんで貰えると嬉しいです。

次の更新は、16時に。

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