表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/15

2 モンスリー、愛の告白

「お、落ち着け!まだ慌てるような時間じゃない!」


「既にめちゃめちゃに慌てながら何言ってるのよ?大丈夫。蚕登(さんと)の力があれば、レベルなんか低いままでも、いくらでも稼げるじゃない!」

そういう問題じゃない。

いつまでも、モンスリーに守って貰うだけとか辛すぎる。


「待て、待って!確かにレベルの上がり具合は少ないけどさ!能力値の上昇具合を見てみなきゃ、結論を出すには早すぎるよ!」


「ん?あぁ、蚕登が言ってた、能力の数値ね。私には、数値そのものは見えないけど、普通なら初期職業だから、平均的に強くなるはずよ?突出して高くなる能力が出てくるのは、私みたいにランクアップしてからだもの」

そう。

能力の数値が肝心なんだよ。

レベルアップ前はモンスリーと僕とでは、10倍では済まない開きがあった。

もちろん、僕の方が圧倒的に弱かったわけで。

その差を少しでも縮めたくて頑張ってるんだから!


「今回、モンスリーはレベルが2上がって、レベル88になったから……ページをめくって、と…能力値の素早さと器用さが8、それ以外が4上がったよ」


「前と同じで、私の職業適性からしても普通ね。まぁ、私には実際の数値は見えないんだけど。蚕登も私と同じで全体的に4上がったの?」

モンスリーを含めて、僕以外は職業とレベルと犯罪履歴しか見えない。

ページがめくれないから、各種の数値が載っている2ページ以降が確認できないんだ。

そのせいで、この世界では人間や亜人種の人にとって、犯罪を犯すリスクが激烈に高くなってる。

犯罪履歴が残って、他の人に簡単に確認されちゃうからね。

お陰で町中にいる人たちからは、ゆすりたかりを受けなくて助かった。

まぁ……

別の意味での苦労はするんだけどさ。


「僕の方も見てみよう。ページを……ん?」


「どうしたのよ?急に黙り込んで。…ははぁ、わかったわ。私よりも上がらなかったのね?落ち込まなくても良いわよ!……ずっと、私はずっと変わらず、蚕登と一緒にいるわ…」

愛の告白をありがとう。

でも違うんだ。


「うん、僕も一緒にいたい。でも、そうじゃなくてさ」


「なによ!一緒に居たいけど、仕方ないからどっか行っちゃうとか言う気なの!?そんなことさせないわよ!」

シーフ職のモンスリーに追われて僕が逃げ切れる訳ないじゃない。

そもそも、逃げるつもりもないけど……

そっち方向じゃなくてさ!


「1000上がってるんだ!」


「せんあがってるって?なによ?どういう意味?行くの行かないの?どっちよ!!」

ちゃんと愛の言葉に応えないと、話を聞く気になって貰えそうにないね。


「もちろん行かないよ!モンスリーとずっと一緒さ!」


「蚕登!」

うわぁ。

シーフ用の薄着な装備なのに!

そんなにぎゅっと抱きつかれたら、顔に胸があたるってば!


「ちょっ!駄目だよ!僕も男なんだからさ。色々反応しちゃうよ?」


「ふふっ。当ててんのよ!でも、こんなところじゃ流石に危ないわよね。続きはまた後で」

後でって…

嬉しいけど、アグレッシブ過ぎやしませんか?

僕としては嬉しいんだけど。

大事な事なので2回言いました。

まぁそれはそれとして。


「モンスリー落ち着いて聞いてね?僕の能力の数値が10から、1010に上がったんだよ。つまり、1レベルあたり500ずつ上がったってことだね」


「え?私の数値って…素早さと器用さ以外は175って言ってなかった?」

うん、今は4足して179だね。


「そうだよ。だから、大体僕の方が5倍以上に強くなった計算になるね」


「嘘よ!」

まぁ、そう言いたくなる気持ちもわかる。

楽しんで貰えると嬉しいです。

次も一時間後に投稿します。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ