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666年物語 運命を覆すために  作者: コノハナ
第四章 商売を始めるために
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第九話 日常

 あと三ヶ月後に大きな動きがあるという。何があるかフローリアは当然知っている。ツカサはそれについて尋ねるが、ツカサがそれを知っても動きようがない。だから、いままでどおり動いてほしいと言われた。

 無理に聞くのも差しさわりがあるだろうし、今のところ知る必要がないということだろう。そのまま気にせず動いていくことにした。

 ダンジョンは順調に進んでいる。無理をせず進んでいても、遠からずプロビデンスのダンジョンはクリアーできるのではと思う。

 問題は商売の方だ。冒険者であれば強ければ全く問題ないが、商人はいくら金があろうが、商人同士の信頼、お客からの信用が必要だ。一朝一夕にできるものではない。アリリオは非常に物覚えがよく頭もいいが、それだけではダメなんだろうと思う。

 とりあえず、今のところはレックスさんの所に通わせて商売のやり方を習わせている。それでしばらくやってみよう。


 ツカサの屋敷にグランベルさんがやってきた。今度また新しく『白い花の精霊』にパーティーが入ることになったという事と、それでまたパーティーを開くということだった。もちろんツカサは出席すると答えておいた。

 それと、今度プロビデンスのダンジョンの40階のボスを倒しに行くのに誘われた。ドロップアイテムがほしいそうだ。ところがボスが3人では厄介なのでツカサ達に臨時でパーティーに入って欲しいとのことだった。

 自分たちはまだ25階なので、ツカサ達のパーティーではまだ荷が重いかもしれない。なのでツカサとクリスティーナ、フローリアで助けに入ることにした。

 40階のボスはサイクロプスと素早い動きで敵を翻弄するハーピー達であった。

「サイクロプスだけなら。問題なくたおせるけど、ハーピーが面倒くさくてな。サイクロプスの陰から出てきていやらしい攻撃をしてくるからな。ツカサ達にはハーピーへの攻撃と牽制、前衛の回復を頼む」

 ボス部屋に入ると、身長4メートルぐらいのサイクロプスが2メートルぐらいの棍棒をもって待ち構えていた。それと高い天井の上の方にハーピーたちが何匹も待ち構えていた。

 真っ先にグランベルさんがサイクロプスに挑む。相当な重さのある棍棒をグランベルさん叩きつけるが、グランベルさんはその攻撃を盾で弾き飛ばしていた。

 すごいな、あの攻撃を弾き飛ばすのか

 その隙にハーピーがグランベルさんを襲う。クリスティーナが剣を振るいハーピーを近づけさせない。ツカサとフローリアも、飛んでいるハーピー目がけて火の玉を放っていく。距離があるため全部当たるというわけにはいかないが、それなりに当たって仕留めていった。

 サイクロプスはグランベルが攻撃を受けている間に、アマリアが槍で、イエッテが風の魔法で右足に集中して攻撃をしていた。ツカサ達がハーピーをほとんど倒した時、サイクロプスが度重なる足への攻撃のせいでバランスを崩し倒れた。すかさず、グランベルがサイクロプスの頭の方に近づき、目玉に突きを入れる。サイクロプスが煙となって消えた。

「おし、順調に倒せたな。ツカサ達ありがとな。後で金貨を払うからまっててくれ。」

 ギルドに戻りお金を清算し家に戻った。


「グランベルさんの戦い方は見事だけど、私にはまねできませんね。」

 クリスティーナが話す。

「あれはまねできないよ。ジェイラスがやるような戦い方だね。クリスティーナは華麗に避けながら舞うように剣を振るって戦うのが似合ってるよ。」

 ツカサの言葉にクリスティーナが少し考えるような仕草をする

「私たちのパーティの名前は『白銀の舞姫』ってなってるじゃないですか。ひょっとして、私を見て考えた名前なんですか?」

「もちろんそうだよ。このパーティーの代表はクリスティーナだからね。それに似合う言葉を選んだんだ。」

 いまさら、何を言っているんだろうとツカサは思った。

「少し恥ずかしい気がしますね。自分の名前にちなんだパーティーの名前なんて。」

 クリスティーナの頬が少し赤くなっていた。


 グランベルさんから『白い花の精霊』の集まりをすると連絡があった。言うまでもなく全員参加らしい。普段はあまりしゃべらないマリーナさんからグランベルさんはどういう方なのでしょうかと聞かれた。

 とりあえず「とても面倒見のいい女性だよ。」と答えておいた。

「少し強引だけど」という言葉は口に仕舞っておいた。

 お土産を買いグランベルさんの所に行く。前回よりも人数が増えているのでお酒を多めに持って行った。

 グランベルさんの家に着くと見たことがない若い四人の人たちがいた。どうやら新しく加入した人達らしい。とりあえずツカサは挨拶に行った。

 どうしてこのグループに入ったのと聞くと。掲示板を見ていたら強引に誘われたらしい。だけど、初心者の自分たちの面倒をよく見てくれるので、入ってよかったと思っているようだ。


 エルフのエリアスさんとマリーナは同じエルフのマルレーヌさん、ノエラさんと仲良く話していた。同じエルフ族ということで、話がはずんでいるようだ。エリアスさんは男前だからその効果もあるかもしれない。


 アリリオはレベッカと話をしていた。ツカサは珍しい組み合わせだなと思ったが。アリリオはレベッカの父親のレックスさんの所に通っている。その関係で話をしているのだろう。


 クリスティーナはグランベルさんの所で話をしている。戦い方は違うがお互い一流の剣士だ。通じるところがあるのだろう。

 酒もドンドン空いていき夜も更けパーティーはお開きになった。

 明日の朝はみんな寝坊だろう。明日は休日にしようとツカサは思った。


 休日は各自好きな所に行くことになった。ダンジョンの探索も進み、みんなお金に余裕が出てきたはずだ。

 ジェイラスは姉のオフェリアの所に行くそうだ。彼は非常に姉思いだ。プレゼントに何を買ったらいいのかこっそりフィロメナさんに聞いていた。


 フローリアはティーナとマリーナを連れて買い物に出かけて行った。この三人は仲が良くなっていた。良く三人で話しているのを見かける。


 クリスティーナは剣の訓練をしますといっていたが、何も休みの間まですることはないと思い。ツカサは一緒に街に出かけようと誘った。服を買いに商店にはいる。クリスティーナは何を着ても似合う。モデル体型というのもあるだろうと思った。

 店員に進められた服を買いそしてその服を着て街を歩く。町を歩く人は振り返りクリスティーナをみる。美人だからそうなるだろう。そういえば二人っきりで出かけるのははじめてかもな。デートのようなものかなとツカサは思う。

 つい、クリスティーナを見つめてしまう。

「どうかしたのか、ツカサ?」

 クリスティーナがその視線に気づく。

「クリスティーナにその服が似合って、きれいだと思ってね。」

 ツカサがごまかすように言い訳をする。

「そうか、私に服が似合うとほめてくれたのはツカサが初めてだ。すこしてれるな。」

 その後、一緒に食事をし、家に帰った。

 ツカサはクリスティーナの事が好きになってきていると自分でも自覚した。


 さらに一か月後、ツカサは自分たちで店を出すことを決断した。アリリオを店長とした。ただ、店はレックスさんの支店のようなあつかいにして、レックスさんの店の従業員に手伝ってもらうことにした。アリリオには

「失敗してもいいから自分がいいと思う事をして」とアドバイスをした。

 アリリオは頭がいい、致命的なミスはしないだろうとツカサは判断した。

 

 

 



 


 

 

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