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666年物語 運命を覆すために  作者: コノハナ
第四章 商売を始めるために
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第七話 商売への道

 プロビデンスのダンジョンに引き続き潜っていく。地下21階からスタートだ。地下21階で初めて砂漠のステージがでてきた。グランベルさんのアドバイスに従って、砂漠から出てくるサンドワームに注意しなければいけない。レプリーさんも魔物の気配を感じながら進んでいる。

 サンドワームが砂漠からツカサ達を襲ってくる。だが、あらかじめレプリーさんが出てくることをよんでいるため、驚きはない。みな冷静にかわして撃破していく。

 ただ砂漠ということもあり、日差しが強くのども乾いてくる。ティーナは人魚族ということもあって、熱さは苦手そうだ。

 戦っていく内に大分陣形が固まってきた。クリスティーナとジェイラスは前衛、エリアスは状況によって変わるが基本的には前衛でレイピアを振るう。敵が遠ければ風の魔法を使っていた。レプリーさんは前衛が対処しきれない敵を短剣を使い寄せ付けない役割をしている。嘘路の方でレベッカとティーナは回復と攻撃を状況に応じて使い分けていた。ツカサは補助的な役割になっていた。

 これで、ツカサはいなくなった後も戦闘面に関してはめどが立ったと思った。

 

 そして、少しずつだけれども、ギルドの方で『白銀の舞姫』の活躍が認知されるようになってきた。一つ一つはレアアイテムではないかも知れないが、かなりのドロップアイテムを売り続けているからであろう。また、クリスティーナは男女問わず人気が出てきた。外見の美しさに見惚れているからだろう。ティーナは男性冒険者に圧倒的に支持されていた。

 ジェイラスはなぜか姉さん属性がある冒険者に好かれている。本人もそういった人に話しかけられて、まんざらでもない様子で喜んでいた。


 みんな揃って食卓を囲む。相変わらずフィロメナさんの御飯がおいしい。みんなおいしそうに食べてる。

 ツカサは食事が一段落しお茶を飲んでいた。

「明日はレックスさんの所に委託販売を頼もうと思うんだけど、価格について調べおわった?」

 ツカサがアリリオに話しかける。

「はい、おおよその値段はつかんできました。ただ、一部の品については公にされた取引事例が少ないもので差異があるかもです。」

「それはしかたがない。そこらへんはレックスさんと話合わないといけないね。それとレベッカさんも一緒にいこう。お父さんにあの一件以来会ってないでしょ?」

「まあ、用事がないので。」

 レベッカが気の進まない様子で話す。仲間と一緒に父親と会うのが気恥ずかしいのであろう。


 ツカサとアリリオとレベッカでレックスさんの所に行くことになった。

 レックスさんにアネッテさんの所でもらった品を見せ委託販売を頼む。

「結構ないい品がたくさんありますね。どこで手に入れたか聞きたいところですが、それは教えてもらえないでしょ?」

「教えても問題ないですが、僕でないと手に入れることはできないですよ。」

「まあ、そうでしょうね。で、どれくらいの価格で売りますか?」

 レックスが当然のように話す

 アリリオが推定した価格を見せる。

「おお、なかなかいい線行ってますね。この価格ならいい感じだと思います。」

 委託料は売った価格の10%とした。これぐらいでいいのだろうかと思ったが、すんなり通った。

 レックスさんの看板の借り賃として考えれば安いものだろう。

「それと、これからは品物の取引にアリリオを使います。その時に少しづつでもいいのでアリリオに商売の仕方を教えてやってもらえませんか?」

 ツカサが試しで聞いてみる。

「普通は自分の商売のやり方を教えることはしないのですが、ツカサさんには助けてもらいましたから、そのお願いを聞きますよ。」

 よかった、これでアリリオが商人としてやっていける道が開けた。アリリオは頭がいいから、家の事だけをやらせるのはもったいないと思っていたところだ。

 

 それからは父と娘の会話が始まった。

 いままでレベッカがソロの冒険者としてやっていた時は非常に心配してたこと、だけどパーティーを組んで冒険していることに少し安心していること、あとはレベッカがいい人を見つけ結婚してほしいということを話していた。

 帰り道で

「だから、父の所に行くのは気がすすまなかったのよね」とレベッカさんが珍しく愚痴をこぼしていた。

 

 二週間後、意外な人物がツカサの所に現れた。

 朝、クリスティーナとジェイラスがいつものように訓練しているのをツカサがみていると、ツカサの足元に黒い影ができた。そしてそこから黒服の女性がでてきた。ただ物ではない気配を感じたのらしく、レベッカとエリアスが駆けつけてきた。

 クリスティーナとジェイラスも剣を向けて警戒している。

「みんな待って、彼女は僕の知り合いのシレナスさんだ。敵じゃないから安心して。」

 ツカサが慌てて話す。

「突然出てきて申し訳ないです。ツカサの影をたどってきたもので、こういう出方しかできませんでした。」

「まあ、それなら仕方ないか。しばらくはこの家に滞在するから、今度からは家の外に出てから訪問してね。」

「はい。そうします。ツカサもかなりの強者を仲間にしたようですね。頼もしい動きです。」

「褒めてくれてありがとう。ところでどのような用事できたの?何か動きがあった?あれから六ヶ月はまだ経過してないと思うけど。」

「いえ、そうではなくてですね、レティシアさんの教会が立て替えが終わったということで、今度落成式をするんです。それにツカサさんを招待しようと思ってきました。」

「おー、もう完成したのかずいぶん早いね。もちろん喜んで行かせてもらうよ。」

 久しぶりにレティシアさんに会うな、とても楽しみだ。

「ありがとうございます。まあ、アインス様が急かせたところもあります。それとですねツカサさんに個人的にアインス様から手紙を預かっております。」

 シレナスがツカサに手紙をわたす。

 ツカサが手紙を読もうとするとシレナスが止める。

「その手紙の中身は私は読んでいませんが、何が書いてあるか想像がつきます。そして、それについてツカサは私におそらく質問するでしょう。だけどその質問に私は答えたくありません。なので、私が帰ってからその手紙を読んでくれませんか?」

 何のことを言っているのかツカサは訳が分からなかったが、手紙は後で読むことにした。

 シレナスはフローリアを見ると軽く頭を下げ、影に潜り帰っていった。


「ツカサさんあの方は何者なんです。恐ろしく強い方ということはわかりましたが。」

 レベッカが尋ねてくる。

「あの人はねアインス様の秘書のシレナスさんだよ。」

「宰相アインス様の秘書ですか、強いはずです。しかし、よくツカサさんもそんな人と知り合いましたね。」

 あきれたようにレベッカが話す。

「かわいい女の子だけど僕のタイプじゃないな。」

 ジェイラスが能天気に話す。

 うん、君の好きなタイプじゃないのはわかってる。君の好きなタイプは姉さんタイプだ。教会の落成式に連れて行ってあげよう。君はレスティアさんにくぎ付けだ。


 さて、この手紙をどうしようか。何が書いてあるかわからない。みんなの前で読むのはまずいだろう。

 ツカサは部屋に帰って、フローリアだけを誘って手紙を読むことにした。


「ツカサへ。今度教会の落成式をするんだけど、当然、ツカサも来るよね。その時にツカサの仲間も連れてきてね、特にかわいい女性は絶対連れてきてね。よろしく。」


 この手紙はひどいな、自分の欲望にまっすぐすぎる。


 ツカサは手紙をフローリアに見せる。フローリアはやれやれといった表情をする。

「向こうの僕は仕事漬けで、疲れてるんじゃないかな。これぐらいは許してやってよ。」

 フローリアが自分で自分をかばっている。


 まあいい、落成式には全員連れて行こう。

 ティーナ、フィロメナさんあたりがアインス様のお気に入りになるのかもなとツカサは思った。





 

 

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