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666年物語 運命を覆すために  作者: コノハナ
第二章 リンデリウムの森の冒険
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第七話 リンデリウムの森の探索 4

 宿でぐっすり眠りリンデリウムの森の下層に転移する。体調は万全だ。

 今日は最深層に行くつもりだ。下層の敵を蹴散らしながら進んでいく。魔法の同時使用のコツもほぼつかんだ。今のところ四つ同時が限界だけれど度も、慣れればもっと複数の魔法を同時に、使えるようになるはずだ。

 ツカサとフローリアは最下層にはいった。また気配が明らかに変わった。植物の生態系も異なってきている。それと植物が全体的に大きい。魔素とが濃いと植物の大きさにも影響するのだろうか、ツカサは不思議に思う。

 途中、蛇が出てきた。顎を広げてやってくる。この森は毒を持つ敵が多いというが、この蛇にかまれたら毒以前に余裕で死ねる。蛇が頭を高く掲げ間合いを取って襲いかかってきた。ツカサは土の壁を作り風の刃で攻撃をする。土の壁にひびが入るが崩れはしなかった。だけども蛇の鱗が固く風の刃が通らない。もう一度土の壁を作り直し、強めの風の刃を放つ今度は通った。敵の頭部を切り取った。胴体がしばらくのたうち回っていたが、やがて力尽きるように崩れ落ちた。

 ここでも十分戦うことができるツカサはそう判断した。


 ところが進むにつれ複数の敵が同時に襲ってくるようになった。今までは同じ種類の敵が複数襲ってくることはあったが、違う種類の敵が同時に攻撃することはなかった。

 最深層になるとそう簡単にはいかないみたいだ。

 風切りイタチとスイングマンモスは非常にコンビネーションに富んだ攻撃をしてきた。風切りイタチが二匹スイングマンモスが一匹の組み合わせだった。イタチはマンモスに隠れながらすきを見て攻撃をしてくる。イタチを攻撃しようと魔法を出すと、狙ったようにマンモスが大きい鼻でスイングするように叩いてくる。

 ツカサはイタチをまず倒そうと考える。マンモスを倒そうと魔法を出すふりをする。そこで、イタチが襲ってくるのを誘う。それでマンモスに繰り出そうとした魔法をイタチに当てる。イタチは攻撃しようとしていたので回避行動がうまく取れない。ツカサの作戦は成功した。風切りイタチは素早さこそあるものの耐久力は低いようだ。一撃で戦闘不能になった。

 後は順にイタチとマンモスを刈っていく。スイングマンモスは耐久力こそあれ、単独ではたいしたことがなかった。強めの風の刃で十分倒せた。


 ツカサとフローリアは最下層の奥の方に入っていく。そろそろ、一人を残し冒険者が全滅した場所に入るかもしれない。ツカサは強めの決壊を張りフローリアに自分の結界の中に入るように促す。

 道中きらきらと光る草が見つかった。鑑定で見てみる。

 イリスの草

 と表示された。

 エリクサーの材料となる草だ。ツカサは注意深くあたりの敵の気配を探った。恐ろしく大きな敵の気配を感じた。その気配がツバサの所にまっすぐに近づいてきた。ツカサはその気配を感じると、木が生い茂った所では戦いづらいと思い少し開けたところにでる。


 まず。敵の姿を見たいと思った。確認しないと作戦を組み立てるのも難しいからだ。敵がツカサの近くにきた。と同時にすさまじい炎がツカサを包む。


 恐ろしい威力だ。結界を強く張って正解だ。

「おーすごい火力だ。並の冒険者なら一発で終わりだね。ファイアードラゴンの炎のブレスは強力だから。」

 炎が通り過ぎツカサの目の前にファイアードラゴンが立ちはだかる。鋭い爪、大きい羽根をもっている。

口から次の炎を吐く用意をしている。目が怖いツカサをねめつける様ににらんでる。

 ツカサは少し強めに氷の魔法を放っていく。とがった氷の先端がファイアードラゴンに向かっていき当たる。が、ダメージを全然受けた感じがしない。

 これは、強いな今までの敵とはレベルが違う。今のでほとんどダメージを受けないとはね。

 ツカサがそう思っているとファイアードラゴンが炎を吐いてくる。ツカサの結界に阻まれダメージを与えることはなかった。

 次にファイアードラゴンは空を飛んだ。目はツカサの方を向いている。

「まずい、飛んでるこちらの攻撃が当たりづらい。」ツカサが嘆く。

 ツカサは飛翔の魔法は使えるが、まだまだ、実践で使えるレベルではなかった。

 この戦いが終われば練習をする必要があるな。


 ファイアドラゴンは空で魔法の力を高めている。ツカサの結界を破るために強力なためをしていた。

「ツカサ、あれはくらったらまずい。」

 めずらしくあわててフローリアがツカサに話す。


 ファイアードラゴンが青白い炎をツカサに放つ。ツカサはフローリアの手をつなぎ、転移ですかさず20メートルぐらい逃げた。ツカサいた所には深く焼け焦げた穴があった。

 危なかった。あれをくらえばただでは済まなかったかもしれない。ツカサは背中に冷や汗を出るのを感じた。この世界にきて初めて感じた生命の危機だった。


「ツカサ、今度はこっちが攻撃する番だ。あのドラゴンがやってたようにツカサも手に魔力をためてみて」

 フローリアのアドバイスだ。ドラゴンは先ほどの攻撃がなぜ決まらないのか不思議に思っているようだった。ツカサは魔力をため続ける。ファイアードラゴンも攻撃のためをしていた。

 また、あの攻撃がきた。青白い炎の攻撃だ。ツカサは転移でかわす。そしてすかさず、今までためてきた魔力を氷の魔法に変えうつ。

 ファイアードラゴンでも大きな攻撃をした瞬間は隙がある。一回目の攻撃を見てツカサはそう判断した。敵が空でも避けることはできないはずだ。

 氷のつららがドラゴンを貫く。ファイアードラゴンが空から地上に落ちてくる。

 ツカサがファイアードラゴンに勝った瞬間だった。

 




 


 

 



 

 


 


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