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極悪あべんジャ〜$  作者: みっちーザッキー


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1/1

『開戦!極悪あべんジャ〜$』

サバゲーが、国体競技になった。


それは、いつかのオリンピック正式種目化よりも早かったかもしれない。


全国の高校が、誇りと青春をかけて「BB弾」で戦う時代。

銃を握るのは、兵士でも傭兵でもない——学生たち。


山形県ZAO高校。

校舎の裏にある、もはや森と化した旧校舎跡地。

そこを根城に、ひときわ異彩を放つチームがあった。


その名も──

「極悪あべんジャ〜$」!!


冷静な戦術家“中尉”桜子。

明るいトランスポーター“ふみぃ”。

大食い幹部“ジン”。

そして、金マスクの総帥“ゲソTEN”。


彼女たちは、ただ勝つためじゃない。

“仲良く、楽しく、勝ちに行く”ために生まれたチーム。


今日も彼女たちは、山形の森で弾を撃ち合い、笑っている。


これは、サバゲーを愛する少女たちの、

極悪で最高にピースな青春記録である——!

『開戦!極悪あべんジャ〜$』


――国体制度と「サバゲー時代」

21世紀後半、日本の教育は“国体制度”に変わった。

スポーツ・文化・技術・ゲーム――どれもが平等に競技とされ、

全国の高校は自分たちの得意分野で“国の代表”を目指す。


その中でも一際人気を集めたのが、

エアソフト・バトル(通称サバゲー)。


安全設計の電動銃を使い、戦略・チームワーク・反射神経を競う。

一歩間違えば戦場のようなその世界に、青春のすべてを賭ける高校生たち。


山形県立ZAO高校も、例外ではなかった。



――ZAO高校の混乱


ZAO高校のサバゲー部は、かつて県でも有数の強豪だった。

だが国体化の影響で、県予算が縮小。

部員は分裂、派閥ができ、仲間同士で罵り合う日々。


「勝ちたい奴」と「楽しみたい奴」が、分かれてしまった。

誰もが“勝つ理由”を失いかけていた。



――その時、ひとりの金髪が立ち上がった


「ねえ……勝つのも大事だけどさ、

仲良く勝てたら、もっと最高じゃない?」


そう言ったのは、

ドイツ人とのハーフ――**セキゼ・シャッテンヴェルフ・友梨奈(ゲソTEN)**だった。


いつも明るくて、空気を読まないようで、

だけど一番みんなのことを見ていた。


その提案に集まったのが――

・冷静な戦略家、宮崎桜子(ザキミヤ中尉)

・ムードメーカー兼トランスポーター、阿部フミ(ふみぃ)

・料理上手な大食いスナイパー、鈴木純子ジン


彼女たちは旧校舎の裏庭に集まり、

黒いパーカーに金の文字でチーム名を書いた。


「――“極悪”あべんジャ〜$、どう?」


「……仲良く勝つチームが“極悪”?」


「そう! ギャップで覚えやすいでしょ!」


「もう、発想が極悪ね……」


「採用〜☆」


笑い声がこだました。

それが、「極悪あべんジャ〜$」誕生の瞬間だった。



――開戦前ブリーフィング(ZAO高校・旧校舎裏 森エリア)


(ザキミヤ=宮崎桜子視点)


「今日の相手、米沢実業高校だ。

県大会でも常連。油断したら終わりよ」


私はAKを抱えながら告げる。


「ふふん、まかせなさい中尉〜!」

金マスクを光らせ、ゲソTENが親指を立てる。

「モナリザも準備OK☆」

「……あんたその絵どこで手に入れたの?」

「おばあちゃんの遺品!」

「もうツッコまないことにする」


ふみぃがLMGを抱えて笑った。

「今日も楽しく勝とうね!」

「うん、勝ちに行くけど“楽しく”な」

「そこが極悪流〜!」


ジンはパンを頬張りながらソーコムを構える。

「腹が減っては戦はできぬ、ってやつ」

「アンタそれ毎回言ってる」

「名言は繰り返してこそ価値が出るの!」


私は苦笑しながらも、胸の奥に熱がこもる。

バカみたいに明るくて、バカみたいに真っ直ぐ。

でも、だからこそ――信頼できる。



――作戦開始


旧校舎裏は森と化したフィールド。

蔦、土埃、そして青春の汗の匂い。


笛が鳴る。

ピィィィ―――ッ!


「行くぞ、極悪あべんジャ〜$ッ!!」

「「「極悪あべんジャ〜$ッッ!!!」」」


銃声が一斉に響いた。

LMGの連射、AKの咆哮、ソーコムの乾いた一撃。

中央突破のゲソTENは、金マスクを光らせながらモナリザを盾に突撃。


「ほらっ! 芸術は撃たれても崩れないのよッ!」

「理屈が崩壊してるわ!」


だが、笑ってる間に本当に突破してしまうのが彼女の強さだった。



――勝利、そして“極悪”の意味


米沢実業のチームリーダーがヒットを宣言した瞬間、

ZAO高校側の無線が歓声で爆発した。


「やったぁあああ! 初勝利ぃぃぃ!!」

「ねぇ見た!? 私の盾、マジで最強☆」

「うん……あれはたぶん、運」


その日の帰り道。

夕日が沈む旧校舎の屋上で、ジュースの缶を鳴らす。


「仲良く勝つって、いいね」

ふみぃが言った。

「“極悪”って名前、やっぱり変えようか?」とジンが笑う。

すると、ゲソTENが即答した。


「ダメ! “極悪”だからいいの。

うちら、悪ノリで始めて、でも本気で仲良く勝ってんじゃん?」

「……確かに。極悪なほど真っ直ぐ、って感じね」

「でしょー!?」


笑い声が森に響く。

夕焼けが彼女たちを照らし、風が流れた。


“極悪”とは、誰かを傷つける意味じゃない。

“極端なほど仲間想い”って意味――

それが、ZAO高校サバゲー部「極悪あべんジャ〜$」の真実だ。

どうも作者です。

まさか「国体競技:サバゲー」という発想がこんなにしっくりくるとは思いませんでした。

書いてる途中で自分でも笑ってしまったのが、

“極悪”を名乗ってるのに全員めちゃくちゃ良い子なところ。


ゲソTENは金マスクでシールド構えてるし、

中尉は作戦ノートにびっしりメモしてるし、

ふみぃは試合前に「お菓子買ってこよ〜!」って言うし、

ジンは戦闘よりカップ麺を優先するし。


でも彼女たちには、“撃ち合いながら笑える友情”がある。

この作品では、「勝ち負け」よりも「笑い合える青春」を描きたいと思ってます。


次回、第2話は──

「潜入!廃校の森と鳩頭ショットガン」(仮)。

ドM興業のメンバーが出ます!

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