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第15話 決意

15話目投稿しました!!


 今回は短めです!


 クライマックス近いです!


 明日の12時頃に投稿します!

 あの日からどれくらい経ったのだろうか。

 あれから研究は順調に進み、そろそろ完成の目処がついてきた。


 それもこれも私の隣でずっと支えてくれているチカのお陰だ。


「きみたけ! オつカレさま!」


「ふふっ」


 私はチカの頭を撫でる。


「クスグったい!」


 チカは嬉しそうに私に身を預ける。


 チカが居れば、チカが居れば何だって出来る! 薬だってもうすぐ完成だ!!


 

「紀見塚さん、ちょっといいッスか?」



 目の間にはいつも手紙を渡してくれる男がいた。


「どうかしましたか?」


「いえ、ちょっとお取り込み中だったみたいんだったんで」


「あ、すみません。チカ、少し待っててくれ」


「わかっタ!」


 私は手紙を受け取る。


 手紙を広げ、内容を読む。


[きみたけへ、元気かな? あの日から半年の月日が経ったね。きみたけが居ない日々に慣れ始めては来たけど、手紙を書く時はあの日々を思い出して少し寂しくなるよ。きみたけ、お願いがあるんだ。早く戻ってきてくれないか? 無理なら良いんだ。もし無理だとしたら、その時は、私を褒めて欲しいんだ。]


 手紙を読み終わる。


 早く戻って来て欲しい? 何を言って居るのだろうか。 

 隣に居るじゃないか。


「?」


 隣の彼女を見つめると不思議そうに首を傾げている。


「何でもないよ、手紙ありがとな」 

 

 チカに感謝を告げる。

 


「紀見塚さん……」


 目の前の中間田さんは奇異な目を私に向けている。


 一体どうしたんだろうか?


 私は手紙を封筒の中に入れようと封筒を広げる。


 そこで中に何か小さく文字が書かれている事に気が付いた。


 そこには、


「助けて」


 そう、書かれていた。


 脳に電流が走ったかのように衝撃を受ける。


「これ、は?」


「紀見塚さん?」


 目が覚めた。

 私は現実逃避していたのだろう。チカの幻影を勝手に自分で創り出し、縋りついて。 


 隣を見るとチカが居る、そしてこう言った。


「ガンバってね!」


 そして彼女の姿は霧のように消えていった。



「中間田さん、教えて下さい。チカの身に何が起こっているのか」


 私は彼に問いかけた。









「そんな事が……」


 話は分かった。

 要は人間の姿になったチカとそういう事をしたいという変態が居ると。

 で、今の状況は手術も終わりあと数日後にはその変態が研究所へと来る、と。


 私はその残り少ない時間で薬を完成させて彼女と再会する。


 逃がすには……あそこしか無い。


 計画を練らなければ。


 チカ、待っていてくれ、必ず君を助ける。


 


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