異世界での始まり
俺の将来の夢は王様になることだった。
王様とは選ばれた者にしかなれない特別な物だ。
そんな王様になりたいと思っていた俺はある日家の扉を開けると全く別の世界に来ていたのだ。
まるでド○え○んのど○で○ドアみたいだ。
俺は丘の上にいた。周りを見渡すと山や森、川や海が見える。田舎にしては田舎っぽくない。
昔絵本で見た恐竜たちが住んでいそうな場所だ。
上を見ると見たこともない野鳥が飛んでいる。
「はぁ〜..なんだこれは..どこなんだよここは。」
ポカーンと景色を眺めていると後ろからネチャッ...ネチャッ..と音が聞こえる。
後ろを振り向くとスライムみたいな奴らが数体いた。
「これスライムか!?お前らスライムか?」
「クシュア...クシュア...」
「何語?」
「クシュアっ!」
スライムが液体を飛ばしてきた。偶然躱すことができた。スライムの液体で地面の一部が溶けていた。
「何だよ。これ夢か?夢だよな。」
俺は腰を抜かして地べたに座ってしまった。
「や、やめてください!」
この液体に当たれば確実に死ぬと思っていた。まだこれからの人生があるのに死にたくはなかった。
俺は必死に命乞いをするがスライムには届かない。
「ちきしょーっ!」
俺は悔しくて大声で叫んだ。
すると複数のスライムが全て消し飛んだ。
「な、なんだ?何が起きた?」
「私がやったのよ。」
上の方から声が聞こえる。
空を見上げるとビキニの上からマントを羽織っていてニーソとヒールを履いている女が浮いていた。
「な、なんだお前。」
「あんた何で戦わないのよ。スライム何て初級モンスターよ。」
「モンスター?てことは現実世界ではないのか?」
「は?あんた別の世界から来たの?」
「さぁ?」
「さぁ?って話にならないわね。まぁいいわ、私の名前はリーネあなたは?」
「俺は天上 来都」
「てんじょう らいと?んーライトでいいわね。」
「ライト私について来なさい。この世界のこと少し教えてあげる。」
俺はリーネについて行くことにした。俺はこの世界のことについて1つも分からない。よってこの世界の住人について行くのが得策だ。
俺たちは歩きながら話をしていた。
「この世界の住人はみんな"能職"をしているの。」
「能職?ってなんだ?」
「それぞれ個人の能力に合わせた仕事をしているのよ。例えばあたしは魔法使い(マジカリスト)他に例に出すと剣士銃士、防御者 他にもあるけど最も多いのは普通者よ。」
「ノーマラーってなんだ?」
「一般の人々ってことよ。要は戦う以外の仕事をする人たちのことよ。」
「なるほどな。俺もこの世界で生きるならどれかに能職をしないといけないんだよな?」
「まぁそうね。とりあえず私が所属しているチームに来てもらうわ。」
「チーム?普通者以外の能職者が集まる集団よ。」
俺たちが話しているとどうやら目的地に着いたみたいだ。大きな洋式のお城の様な建物だ。
「ボス帰って来ました。あと、人を見つけて来ました。」
「ほぉ〜男か。どうやらこの世界の人間ではないことは見たら分かるのお。」
弱そうなお爺さんが出てきた。この人がボスみたいだ。
「まだ適正の能職が決まっておらんみたいだのお。よしワシが測定してやろおう。」
「え?」
「ボスは能職を判断する力を持っているのよ。」
「よし、いくぞお!きえぇぇぇぇぇぇぇ!!!」