三連休その二
「ただいま!」
いい匂い! 今日は唐揚げかな?
「あら、小春おかえり。今日早かったね。手洗っておいで。もうすぐご飯だから」
お母さんちょっと早すぎない?……まだ11時前だよ。
「「いただきます」」
凄い食べっぷり。まだ11時前なのに……朝食を食べて間もないのに……
「小春食べないの? はやく食べないと無くなっちゃうよ」
「いいよ食べて。それよりお母さん今日の朝のニュースみた?」
「ニュース? 今日は家事で忙しくてテレビつけてないのよ。どうかしたの? もしかして今日はやく帰ってきたのと何か関係してる?」
やはり。
「あのね、私が説明するより見た方が早いよ」
そう言ってテレビをつけた。
案の定、どのテレビ局もその話題で持ちきりだ。
「へーー。凄いね。小春よかったじゃん! これであんたがいつも言っているよくわかんないことができるよ。良かったね!」
驚かない!!!
「お母さんいきなりこんなになってビックリしないの?」
「何言ってんの。そりゃビックリはしているよ。しているけど、何かもうこんな世の中だから、なんか納得しちゃったんだよね」
流石うちのお母さんだ!
よっ! 肝っ玉!!
ちょっと早いお昼だったけど、美味しかった!
しかし、今から午後暇だな。
そうだ!
今みんな混乱しているだろうから、学校の新しい用具を売っている店は絶対混んでない!!
よし! そこに行こう。
まずはどれにしよう。
帰り際に配られたプリントを鞄から引っ張り出した。
・薬草学
・魔法薬学
・天文学
・占い学
・美術
・書道
・音楽
などなどか。
でも、何個でも良いんでしょ?
とりあえず、薬草学と魔法薬学と占い学にしよう!
んじゃ買い物行くか!
「お母さん、買い物付き合って!」
そして、乗り気のお母さんを引き連れて、ただいまリオンモールに来ています。
えっ? 魔法用具を買うのに何でリオンモールなのって?
プリントの下のほうに用具はショッピングモールに売ってあります、と書いてあったんだ。
だから、近場のここにした。
にしても、本当に売ってんのかな?
あ、看板がある。
何々……
「魔法用具をお買い求めの方はこちらのモールの最上階へお願いします」
表示が地味だな。まぁ、行ってみるか。
「お母さーん、最上階だって。行こう」
「あら、そうなの? じゃあ行こうか」
本当に売ってあるの?
向かってる人めっちゃ少ないよ。
はっ! そうだった。今はみんな混乱してるんだったわ!