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これはエルフですか?はいそうです。

「はぁ…はぁ……校門から教室まで……遠すぎる。はぁ…なんで5階なんだよ!」


登り終えるのにかかった時間は約10分だ。ちなみに私の体力は一般人並みだ!


いろいろ遠すぎでしょ!




扉一枚隔てた教室の中から点呼の声が聞こえる。


「 えー、嶺岸ー、嶺岸は「おはようございます!」お前なぁ、進級初日に遅刻すんなよ」


この教師は何を言っている。私が遅刻をする訳ないだろ。今日はギリギリ間に合ったんだよ。ギリギリ! 残念だったな。


「先生ー。私今日遅刻していません!」


「寝言は寝て言え。時間を見ろ、10分オーバーだ。 アウトだよ。ア・ウ・ト!」


「嘘じゃないです! 麗奈に聞いてください。証人です」


「全くお前はよぉ……安元、今日嶺岸はちゃんと時間通りに来たか?」


麗奈は大親友だから、きっと私の無実を証明してくれる。

へっ! その鼻をへし折ってやるよバーコード!

でもたまに麗奈ちゃんは凄い意地悪になるんだよね。今日じゃないといいなぁ。なんちって……


「先生、私は今日の朝から嶺岸さんと会っていません。見てません。話してません。彼女の妄想です」


「だってよ。言い訳はいいからさっさと席に着け」


こりゃ意地悪な日に当たっちゃったな。


「えー、であるから、今日はこの日程で動きます。以上! 質問ある人?」


「はい、先生」


バーコードが何故バーコードなのかを問い詰めてやる。ふふっ、身悶えて苦しむが良い!!!


「何だ嶺岸」


「汝は「他に質問ある人?」


なっ!! 私の質問を無視した、だ、と……


「はい! 先生は何故バーコードなんですか?」


くくくっ、その顔だよ。その歪んだ顔だよ。

あれれ? なんか赤いぞ。さては恥ずかしいのだな。


「嶺岸「はい」廊下で立ってろ!!」


うん。まあこうなるわな。

知ってたけど、楽しんだよね。あ、別にMという訳ではないぞ。



私が教室を出た後、中は糸が切れたようにどっと笑いだした。


「あはははっ!! 嶺岸オモロすぎだろ!」

「あの先生の顔超ウケたわ!」

「ていうか、バーコードにバーコードは禁句だろ。普通に考えて」


「ははは。君たちも廊下に行きたいのかな?」


「「「すみません。黙ります」」」


けっ! 意気地なしめ!!

暇だからさっきのニュース見よ。もう会議終わってるでしょ。


えーと、ん? 何々……


<国連は向こう側の世界と講和条約を結んだそうです。こちらの生物に魔力を授ける代わりにこちら側とあちら側を自由に行き来しても良いという内容です。

あちら側から世界中の学校に教師が来ていただけるそうです。日本への到着は日本時間で午前9時になります>


へーー。コレヤバイジャン。


<今回結ばれた条約は今までとは規模が桁違い、影響も大きくなることから反対の意見も少なくありません。

生活が便利になる反面、予想される問題をどう対処していくのかが今後の課題になるかと思われます。

また起こるであろう暴動をどう対処していくのかもしっかりと議論していく必要があると思われます>


へーー……ミンナニシラセナイト!






うしっ! 行くか!

廊下に立ってろと言われただけだし、別に入っても怒られないよね?



ガラガラガラガラ!!


「みんなー!! ヤピーニュース見た? ヤッッバイからね!……あれ?……何かいる」


教卓の前に、耳が尖ってて、目が青色で、金髪で、背中に矢筒を背負っている女の人? がいた。


「…………あれ? エルフですか?……今何時だ?」


9時11分35秒、36秒、37秒、38秒……


ワーオ。



「あーー、嶺岸ちょうど呼ぼうと思ってたところだ。ちょうど入って来たからいいや。座っていいぞ」


座っていいって言われても、私の目はエルフさんに釘付け。

すっごい綺麗な肌。白いし、きめ細かい。羨ましいな。


「初めまして。嶺岸小春さんですね」


「っ!!!! 日本語しゃべったーーー!!!」


「はい。話せますよ。私たちは習得するのが早いので、この世界の言語はある程度は話せますよ」


「す、凄い!……いでっ!」


自分で頬をつねって夢じゃないことを確かめる。

うん。現実だ。

うん。現実だ。

うん。現実だ。

大事なので、3回言った! !

























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