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ヤンデレ少女に二度同じ場で殺されます

昨日書けなかったので少し長めで書いて見た!

目を覚ますと、知らない天井ではなく、よく知る自分の部屋の天井があった。

えーっと、何かあった気がするんだけどな...

俺が唸りながら必死に思い出していると、ひしひしと鈴村に刺された事を思い出し


「うぉぉぉ!!?」


俺は寝ていた布団から一気に起き上がり、刺された箇所ーー胸あたりを触る。が、何処にもその様な致命傷も、その傷跡すらなかった。


夢、だったのか?それにしてはやけにリアルだったけど...。

考え込もうとしたちょうどその時、予備としてセットしていたスマホの目覚ましアラームが鳴り、その考えをストップさせる。

やばい、やばい。早く準備を済まさないと遅刻する。

俺は急いで支度をして家を出た。その時、急いでいて気がつかなかった。今日の日付が6月14日だと言うことに...。



学校を行く道は静かなものだった。夢で似た様なモノを見たせいか物凄い既視感を覚えるんだよな。正夢とかではないよな?てかないない。あまりそう言うなのは信じない方だし、偶然偶然。


それから何事もなく学校には着いた。いつもより少し着く時間が遅くなったがまだ間に合ったからいいとしよう。校門を抜け、下駄箱に向かい自分の名前のある所を開ける。するとそこにはーー


「...おいおい嘘だろ?いや、誰か嘘だと言ってくれ...」


夢の中で見たまんまのラブレターが入っていた。






ラブレターを回収した俺は教室の自分の席でそろラブレターと対峙していた。


うーん、困った。かなり困った。あの夢さえなければ俺は付き合う気は無いが多少るんるん気分になっていただろう。

...まぁ、鈴村からとは決まったわけじゃないからな!とりあえず中身を確認しよう!もしかしたら名前入りかもしれないし!

無理矢理納得させる様に俺はラブレターの内容を読む。



放課後、屋上に来てください

伝えたいことがあります。



まるっきり同じじゃねーか!

声に出そうなその心の声を抑え込み俺は頭を抱える。これじゃあ、9割9分9厘の確率で鈴村からじゃないか...。

あまり信じたくないがあの夢は予知夢かなにかなのか?いや、だけどまだ絶対に鈴村が来るとは決まってはいない。


そうは思ってはいたが、漠然としたなにかが俺の思考を邪魔しその日の授業は全く身にならなかった。







そして、運命の放課後

俺は覚悟を決め屋上に向かうとそこにはやはりと言うか手を後ろに組んだ鈴村が居た。


「あ、来てくれたんだ...嬉しい」


「まぁ、あんな手紙を貰って無碍にはしたくないからな」


実際あんまり来たくなかったけどね!死ぬ可能性あるし!


「それで俺を呼んだ訳は?」


「うん、それはね...私の想いを伝えたいから。...一ノ瀬君、私は君のことが好きです。付き合ってください」


やっぱり来たよ!どうにか断りたいけど変に言うと死ぬ可能性がぐんと上がるから避けたい。慎重に言葉を選んで...


「あー、うん。そうなんだ。その、嬉しいんだけど...」


「他に好きな人でも居るの?」


ビクッ!


言い包めれる様な言葉が浮かばず言い淀んでいると、鈴村のからその様に言われ思わず体が反応してしまう。ちょ!そっちからその話題にいくの!?

そして、その反応だけでも鈴村にも知られてしまう。


「そう...なんだ」


そう言って鈴村は俯き肩を震わせる。俺は思わず身構える。その姿は夢の中で見た狂気を宿す前と重なってーー


「なら、誰か他の女のモノになる前に私の中で永遠にする!」


鈴村に狂気が宿ったのを俺は感じた。


鈴村はそう言うと後ろに回していた右手を振りかぶり俺の方に駆け出して来た。

鈴村の手には折りたたみ式の様に見えるがやや大きめのナイフがあった。身構えていた為俺は何とか避けることが出来た。いや、マジであぶねぇ!


ここにいるのは本当にヤバイと判断し俺は背後にある出入り口を目指す。後ろをチラッと見ると歩きながら追いかけて来ていたがこのペースだと追いつかない筈だ!


そして、出入り口の前に立ち、その扉を開けようとしたが、ビクともしなかった。


「うそ...だろ?鍵が掛かってるなんて...」


俺がここに来てから誰かが鍵をかけたっていうのかよ。思わず後ずさりしてしまう。その時後ろから聞こえて来る足音が無くなっていた。

俺が振り向くとそこにはナイフを俺に刺すべく構えている姿だった。


「えい!」


そんな掛け声とは裏腹に俺に突き刺さるナイフからは表現し辛い程の痛みを感じた。


また俺は死ぬのか。また?またってどう意味だ?


手足の先から感覚が消えていくように思えて来る。実際そうなっているんだろうけど。けど、この感覚は初めてじゃない。そう、二度目なんだ。


薄れていく意識の中俺はその事を深く認識した。

まぁ、死ぬんだから関係ないけどね。


ーーそんなことありませんよーー


は、誰?


ーーそれはもうすぐ分かることですから心配しないでください。それじゃ、逝きましょうかーー


その言葉を最後に俺の意識は闇に落ちた。

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