君と僕のかくれんぼ。
藤咲 結菜
高校1年生
蓮の関係(親友)
一ノ瀬 蓮
高校1年生
結菜の同級生・幼馴染み
蓮side
『なんで、こんなことになったんだろ。』
「ごめんね。ごめんね。」
そうやって、君は泣きながら手を拳にして言った。
ーーーーーーーーーーー
〜四月の入学式~
ザワザワ…
朝から、みんな誰とクラスになるか校門の前で、真っ白い大きな紙に名前の書かれて張られた、クラスの人の名前を、見ている。
本当はこんな所より、俺の男子友達に誘われた場所へ行きたかった。しかし、ここには俺が小さい頃から家も近所で保育園から中学まで一緒だった人がいる。そいつは、みんなに絡めていなくてイジメにあっていた。もう二度とそんな目にあって欲しくない。だから、俺はそいつのそばにいて守るんだ。ってゆうか、遅くね?俺時間通りに来たのに……
『遅刻かな?んなわけ』
「ごめーーーーーーん」
どこかで見たことが…あ
結菜だ。走ってる姿が可愛いな。こけそうになってるのに一生懸命前を向いてこっちに向かってくるの。あ、いかんいかん
「ハアハア…ごめん」
『謝んなって、怒ってねぇから!」
「そう?じゃあよかった…あ!そうだクラスどうだった?」
『まだ、見に行こうぜ!人いなくなって来てるし。』
そして俺は結菜の手首を掴んで校門まで走った。
『着いたああああああ』
「蓮く…ん…早い…」
『ん?お前が遅いからいけないんだよ。もっと痩せろ!』
「まあ!レディにそんなこと言うなんて、ほんとゴミクズじゃん!」
結菜は、イジメのせいで俺や仲の良いやつ以外はあんまり喋れなくなってしまったが、この調子なら、少しでも友達できるかもな
『すまんすまんすまん。お!?クラス一緒じゃん。』
「ええ。また?やっぱ、運命なのかな////// 」
『そうなのかもな///』
ガラッ
『おはよう(イケボ)蓮って言います。これからよろしくな!』
「藤咲 結菜です。よ、よろしくお願いします。」
モブ《おはよ〜》
《結菜ちゃん!よろしく!今日の放課後あそぼ!》
「う、うん!!!!」
〈蓮?だっけよろしく。LINEやってる?友達になろうぜ〉
『おう!!!!待って、スマホ出すから』
ーーーーーーーーーー
~帰りの時間~
《結菜ちゃん!行こ行こ。》
〈結菜ちゃん可愛いね。LINE交換しよう〉
「聖徳太子じゃないから全員のは聞けないよ…」
《〈面白いこと言うね。よし、まずはゲーセン行こ!〉》
『ふっ…』
なんでだろう。笑えるのだけど、なんか結菜を取られた感じがして、みんないい人なのに、すごく心配で頭から結菜の事が離れられなくて。そしてなんか胸が張り裂けるぐらいに痛い。これってなんて言うんだろう。
『さてと、家でも帰って気分転換しよっと』
そして、俺たちの入学式は、無事何事もなく平和に終わった。ひとまず安心だ。だが、この後思いもよらない出来事に遭遇することも知らずに、僕は道草をしてしまったそれが間違えだったのに。